乳幼児期ママの「食べる」「眠る」「ぐずり対応」の悩み
null0歳~2歳の子どもがいる母親から複数寄せられたのが“食べる”“寝る”“ぐずる”に関することでした。
「離乳食を完食できないこと」(30歳・金融関係・女性/子0歳5カ月)
「離乳食の食べムラ対策」(31歳・主婦・女性/子1歳)
「朝方起きる時間が早いこと。寝た気がせず昼間眠くなったりイライラしやすくなること」(26歳・営業・販売・女性/子0歳)
「2歳娘のイヤイヤ期と0歳娘の眠りの浅さ」(31歳・総務・人事・事務・女性/子0歳・2歳)
食べること、寝ること、ぐずり対応は毎日のことですから、親にとってその負担はかなりのもの。子育てコーチング講師の山崎洋実さんにお話をうかがった『kufura』過去記事によれば、子どもの“遅い・早い”“好き・嫌い”は親がコントロールするのは、難しい領域とのこと。
山崎さんは、変えられないものを変えようと頑張りすぎずに「変えられることを考える」ことに意識を変えるようアドバイスしています。例えば、離乳食のときには洗いものを減らすために紙皿を使ったり、夜更かしせずに思い切って子どもと一緒に寝たり、夫に夜泣き対応をお願いしたりして、身の回りの環境を“少しだけ変える”ことで気持ちがラクになることがあるかもしれません。
主に母親から寄せられた「ワンオペ育児」の悩み
null子どもの手がかかる乳児~小学校低学年の母親から寄せられたのが“ワンオペ育児”の悩みです。
「制度整備と言われているけど、日常はもちろん学校行事もワンオペ。コロナ禍は行事も簡素化されたりなくなったりしたけど、今年から復活したこともあり疲弊している」(35歳・主婦・女性/子6歳・7歳)
「ワンオペ育児で、買い物で荷物を持つときが大変だったり、1人で出かける機会があまりないこと」(27歳・主婦・女性/子1歳・3歳)
『kufura』では過去に家族を育児に巻き込むための取り組みに関するアンケートを実施し、身近な家族と子育てを共有し、要望を伝え、任せるというステップを紹介しています。
一方で、育児に対する夫の意識・姿勢だけでなく、夫の“長時間勤務”や“激務”などの職場環境は、“ワンオペ育児”の状況改善を阻む難題です。
「ゲーム」にまつわる悩み
null続いて、学童期の悩みとして“ゲーム”“スマホ”との付き合い方が寄せられました。
「子どもたちがゲームばかりやっている」(39歳・営業・販売・男性/子8歳・9歳)
「雨の日など、ゲーム以外で幼児1人で夢中になってくれる遊びが欲しい。 ブロックや折り紙、工作など、とにかくずっと相手をするのが苦痛だし、遊びのネタを探して提供するのがストレス」(40歳・主婦 ・女性/子6歳・9歳・10歳)
ゲームが楽しいのはわかるけれど、“そればかり”になってしまうのは心配になるのが親心。『kufura』の過去の記事によれば、ルールを押し付けるのではなく子どもに寄り添いながら双方向のコミュニケーションを通じたルール作りを心がけるといいそう。「ゲーム捨てちゃうよ!」の極論に頼らずにうまくルールしていくための心がけを紹介しています。
「勉強」に関する悩み
null小学生になった子どもの学習に関する悩みを抱えているケースです。
「小学生の娘の勉強について。 勉強をいやがり、宿題をしようとしても泣いて進まない」(34歳・主婦・女性/子4歳・9歳)
「勉強を進んでやらない」(47歳・公務員・男性/子10歳・13歳)
1人1人勉強に対する姿勢も理解度も違うからこそ、よその家の成功メソッドの“完全コピー”は不可能です。
鶴田式算数塾の主催者によれば「努力しなければならない」というプレッシャーが、学習の習慣化を難しくしている側面もあるといいます。理想の形は「努力をしている」という実感を抱かせないようにすること。ささやかな“わかった!”の体験の積み重ねは“楽しい”の実感につながっていくそう。
「仕事と家庭の両立」に関する悩み
null仕事と育児のバランスに関する悩みは、おもに女性から寄せられていました。
「仕事に時短復帰したが、お迎え行ったりなんやかんやしてると1日が一瞬で終わる」(女性・30歳・コンピュータ関連技術職/子1歳)
「子育て中と言うとなかなか仕事が決まらない。早く稼ぎたい」(40歳・主婦・女性/子6歳・9歳)
「仕事と子育ての両立が難しい。仕事が忙しくて子どものために時間を十分に使えていないと感じる。学校の準備や宿題などもっとちゃんとやってあげたい」(39歳・研究・開発・女性/子10歳)
「子どもとのコミュニケーションが減っている。仕事が忙しく子どもの相手をする時間がない」(男性・38歳・研究・開発/子2歳)
育児中、仕事を終わらせて自宅に帰ると、家事・育児という“別の仕事”が待っています。共働きの家庭では「まとめて家事をして平日はラクをする」「家族と分担する」「家事を簡素化する」といった方法で“今”を乗り切っていました。
「教育費」「子育て費」の悩み
null上昇の一途をたどる育児中の教育費用に悩んでいる人の声です。
「子どもの大学進学にかかわる金銭的な負担。1人が自宅外の私学を希望しているが、もしもう1人が県外の大学を志望した場合に行かせてやれるかわからない」(51歳・主婦・女性/子15歳・18歳)
「教育費がかかる」(34歳・会社経営・役員・女性/子7歳・10歳)
教育費をねん出するためには、大きく分けて「支出を減らす」「収入を増やす」「資産形成をする」の3つの選択肢があります。『kufura』で最近よく読まれたのが3年間で500万円を貯蓄した「ののこ」さんの取材記事。
貯蓄のために大切なのは(1)家計簿(2)現金可視化(3)都度お金の使い方をアップデートのシンプルな3ステップ。使ったお金とこれから使うお金を把握できる仕組み作りをしたいですね。
「時間がない」の悩み
null常にあわただしさを感じている父母の声です。
「3人とも習いごとで送迎が忙しく、ゆっくりする時間がなく、そういう時間があっても疲れて寝落ちして、好きなドラマなど趣味の時間がとれていない」(35歳・総務・人事・事務/女性/子8歳・10歳・12歳)
「下の子のお世話に時間がかかるので上の子と一緒にいてあげる時間があまりとれないこと」(35歳・主婦・女性/子0歳・5歳)
「ひとりっ子なので、おままごとやお絵描きなど、全部の遊びを私と一緒にしたがる。家事にかかる時間がなかなかなく、お昼寝をしない日には、家に泥棒が入ったかのような状態になる」(32歳・営業・販売・女性/子5歳)
「子どもが3人いますが、小・中・高校とバラバラになり、とにかくそれぞれの行事参加や懇談会、PTAなどが多い」(42歳・その他・女性/子9歳・12歳・15歳)
「1日が目まぐるしく過ぎること」(30歳・公務員・女性/子2歳・4歳)
めまぐるしく過ぎていく毎日で、子育て中の父母は常に「時間がない」という渇望感を抱えがち。行動科学に着目した『kufura』の過去記事では、小さな行動を変えていくことで“自分磨き”の時間を作り出したり、“できたこと”を自賛することで環境を少しずつ変わっていくメソッドを紹介しています。
中高生の「思春期」「コミュニケーション」
nullティーンエイジャーとの向き合い方に関する悩みです。
「娘が難しい時期に入り心情が読み取れない。たまに辛く当たってしまう」(46歳・その他・男性/子12歳)
「子どもが思春期ということもあり、接し方がイマイチ分からない」(31歳・営業・販売・男性/子12歳・ 14歳)
「思春期の子どもたちと、感情の起伏が激しい妻がいつも衝突。家にいて心が休まらない」(55歳・総務・人事・事務・男性/子14歳双子)
思春期の子どもの行動や態度に対して親がイライラすることもあるようです。
『kufura』の過去記事では、“アンガーマネジメント”(怒りのコントロール方法)を通じた思春期の子どもとの向き合い方を紹介しています。怒りのピークである6秒間をやり過ごし、許容できない場合に「親の働きかけで変えられること」と「変えられないこと」に分けて判断し、感情を抑えて“じっくり話す”ことで、親の意図が伝わりやすくなるそう。
子どもの「感情ケア」の悩み
null親自身の感情ケアの次は、子どもの感情ケアについて。
「子どものかんしゃく」(43歳・金融関係・男性/子5歳・8歳)
「兄弟げんかが多く、子どものストレスもたまっていくし、怒るまいと我慢しててもこっちもキレてしまう。誰も助けてくれない孤独。子どもはかわいいのに常にひとりになりたい」(32歳・デザイン関係・女性/子3歳・8歳)
人は成長とともに自分の感情を俯瞰できるようになっていきますが、子どもの頃は自分の複雑な感情を言語化するのは難しいものです。
子どもの単純な形容詞や感嘆詞の裏には、不安、恥ずかしい、さみしいなど、いろいろな感情が隠れているといいます。親が話を聞きながら、迷子になりがちな子どもの感情に寄り添うのが大切だそうです。
「家族関係」に関する悩み
null最後は育児を巡る家族関係の悩みです。
「一人娘の父親だが、あまり子どもと関わらせてくれない」(51歳・公務員・男性/子5歳)
「旦那の子育てが雑で、見ているとイライラする」(31歳・出版・マスコミ関係・女性/子2歳・8歳)
「子どもが夜寝なくて、義母たちから責められること」(42歳・営業・販売・女性/子3歳・8歳)
子育てに関する考え方の違いは、夫婦間や親子間で浮き彫りになることがあります。
『kufura』編集部は、既婚男女の声を継続的に収集していますが、夫婦の一方に育児負担が偏り続けた状態が続くことで、不満の蓄積につながる傾向が顕著に見られます。
長い育児期間に“サステナブル”な夫婦関係を維持するためには、折に触れて育児の分担や方向性をすり合わせておく必要があります。
そして、実の両親や義父母との関係性が悩みとなることも。
以前、シニア世代にアンケートをとったところ、現役の子育て世代と食い違いやすい“育児ポイント”としては、食べ物、デジタル機器、叱り方などが寄せられました。
以上、今回は育児中の父母に聞いた“今の悩み”についてお届けしました。
このアンケートと同時期に『kufura』編集部は、育児の喜びに関するアンケートも実施したところ、さまざまな喜びがつづられていました。思い通りにならない大変さがある反面、思いもよらぬことで喜びを感じる。育児は想定内の枠を壊し、感受性の器を少しずつ広げていく仕事なのかもしれません。
“その時々の悩み”を克服しながら「あの頃はたくさん悩んだけど、楽しかった」と言える日が訪れますように。
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