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料理は週に一度がんばるだけ!ののこさんが実践する「家事貯金」をマネしたい

食費はもちろん、できれば調理という家事にかける手間ひまも節約したい……と考える子育て世代は少なくないはず。そこで、著書『ののこの節約作りおきレシピ』で節約料理の腕前も披露しているののこさんのもとへ! 食費、さらには家事も上手に“貯金”するコツを教えてもらいました。

まず、ののこさんの場合、旦那さまの仕事の都合で平日はほぼワンオペ(1人で家事育児をする状況)。食費を節約しつつ、さらには家事にかける手間ひまも節約する必要がありました。伺ってみると、今すぐマネできそうな、理にかなったものばかり。

食費は、4人家族で1週間に9,000円まで。具体的に、どのように使って、どのように日々の家事をまわしているのでしょう?

ステップ1:週に1度の買い出し

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ののこさんの食材買い出しは、週に1度。まとめ買いが基本です。

(1)冷蔵庫の中身を見直し、献立を決めて買い物リストを作る

買い出しは献立ありきだから、買うものもブレません(写真提供:ののこさん)。

家族に「何、食べたい?」とリクエストも聞いたうえで、1週間分の献立を決めます。家族それぞれの好き嫌いもあるため「おいしく食べてくれないと、もったいないから」とののこさん。献立から買い物リストを作り、持っていきます。

(2)買い出しは必ず1人で行く

買い物の時短はもちろん、1人で行くことで「お菓子買って!」「おいしそうだから食べたい」といった、“うっかり買い”を防ぎます。

(3)行く店を決め、リストにあるものだけを買う

以前は業務スーパーを活用していたそうですが、現在、ののこさんの行きつけは近所の激安スーパー。「新居に引っ越したタイミングで、地元の方におすすめを聞いて行くようになりました」(以下「」内、ののこさん)。

行く店を固定することで、あちこちはしごする時間もセーブ。また、いつ、何が安くなるかを把握できるようになったそうです。「献立を決めてから買い物リストを作りますが、だいたいの食材の価格も頭に入っているので、買おうと思っていたものが高かったということも起こりにくくなりますよ」。

ステップ2:1週間分の作り置き

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ある週の買い出し。これを1週間で使い切ります(写真提供:ののこさん)。
完成した作り置き(写真提供:ののこさん)。

まとめ買いしてきた食材は、2〜3時間かけて、一気に作り置きします。こうすることで、平日はごはんを炊き、スープを作れば食卓が完成!

作り置きしておいたおかずを盛り付け、ごはん、スープをよそえばこんなに立派な一食に!(写真提供:ののこさん)

「平日に家事をする時間がぐんと減る“家事貯金”があると、時間も体力も気持ちにも余裕が生まれます。それに、週に一度、一気に調理することで、結果的に電気代や水道代もカットできているんじゃないでしょうか」

作り置きしておくものは、大きく2つ。

(1)温めるだけ、盛り付け直すだけのおかず

取材した日は豚しゃぶ、アスパラベーコンなど。サラダに使うミニトマトも洗って盛り付けるだけにしておくと、一回一回、洗う手間も減ります。
同じメーカーの容器で統一すると、冷蔵庫の中でも整理しやすい。

「『iwaki』の耐熱ガラスの密閉容器に入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫へ。入れる容器を統一すると重ねるのも楽。透明だから、おかずの残量もぱっと見てわかります。食べるときは、献立に合わせてメインのおかずと副菜を出して、温めて器に盛り付けるだけ」

これなら、たとえば仕事や習い事などで1人だけ食事時間が別になっても、さっと出しやすい。なおかつ、場合によってはセルフでお任せも可能です!

こちらはひき肉に下味をつけた「そぼろの素」。
ののこさんが愛用するのは『Ziploc(ジップロック)』「フリーザーバッグ」のMサイズ(写真中央)。

必ず作り置きするのが「下味冷凍」のメインディッシュ。『Ziploc(ジップロック)』「フリーザーバッグ」のMサイズに、お魚やお肉、調味料、野菜などを一緒に入れて冷凍しておき、使う時は解凍して加熱するだけです。

「冷凍だから日もちがしますし、味がしっかりしみて、お肉も柔らかくなるんです。1週間分の作り置きにはもちろん、予備として冷凍庫にあると心強い。お出かけをした日など“今夜はもう、ごはんを作るのが無理!”とか“あれ?メインディッシュがちょっと寂しい”となった時などにも活躍しますよ」

おすすめの下味冷凍は、マヨネーズとポン酢を2:1で漬け込む「鶏肉のマヨポン焼き」と、甘辛く味付けする「鶏そぼろ」。

「鶏そぼろは、子どもたちが大好き。甘辛い味付けは、丼はもちろん、うどんにのせてもおいしいですよ。あとは、お水を足して煮込むだけにしておくハヤシライスも便利。お肉も野菜もルーも、一緒に冷凍してしまいます」

ステップ3:冷蔵庫やパントリーの中は整理整頓

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買い出しの後や、作り置きしたおかずや下味冷凍の保存をするうえで「整理整頓も忘れずに」とも。実は、整理収納アドバイザー1級の資格をもつののこさん。冷蔵庫やパントリーがちゃんと整理されていることは、節約にもつながるそうです。

庫内整理に使っている白いボックスは『IKEA(イケア)』と『ダイソー』のもの。偶然、似たようなデザインだったそうです。使用しているのは冷蔵庫1つ。「セカンド冷凍庫も流行っていますが、場所もとるし、なかなか使い切れないと味も落ちていくので、これ1つでまかなっています」。

「整理整頓が身に付く前は、収納に死角があって、賞味期限が切れちゃったり、野菜をだめにしてしまうこともありました。フードロスにもつながるし、もったいないですよね。まとめ買いした食材は、何がどこにあるか、全体が見渡せるようにしておきます

蓋をくるっとまわすタイプの『Ziploc』「スクリューロック」には、カット野菜などを入れています。
『Seria(セリア)』で見つけた、冷凍庫の整理グッズ。片面がパカッと開き、密閉袋に入れた汁気のあるものやお肉なども、平らにきれいに冷凍しやすい。

冷凍庫も、詰め込み過ぎないように。また、ぱっと上から一望できるように収納。基本的には立ててしまうことで、取り出しやすく、埋もれるのを防ぎます。

調味料は、『KEYUCA』の瓶に移し替えて使用。見た目にもすっきりと、瓶だから残量も把握しやすい!

「調味量は、醤油、お酢、みりん、植物油と基本的なものにしぼっています。珍しいスパイスとか万能調味料を使うのも楽しいけど、買うなら使い切れる少量のもの。結局は使い切れなかった……というものが増えるのはもったいないです」

キッチンの戸棚がパントリー。『KEYUCA』の収納グッズで統一。

お弁当グッズや乾物などを収納しておくパントリー。収納グッズを統一し、ラベリングして、何がどこに入っているか把握できるようにしています。

「節約するのは、人生のやりたいことを実現するため」

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ののこさんの後ろにのぞくグレーの壁。「入居した後に自分で塗りました。こうしたらもっとよくなるかな?って思ったことはトライしてみたいし、やりたいと思ったことを1つひとつ実践してゆく毎日です」。

ののこさんと話していると、節約ってなんだか楽しそう!という気持ちが湧き起こります。それはきっと、ののこさん自身が楽しみながら節約をしているからに違いありません。

無理にガマンし続けるとリバウンドするので、楽しむって大事だと思うんです。私にとって節約は、子どもたちの『したい!』を叶えるための手段で、節約そのものが目的じゃありません」

家族旅行の1コマ。「『LEGOLAND』に行った時のものです」(写真提供:ののこさん)。
こちらも家族旅行。「みんなで伊勢神宮へお参りしました」(写真提供:ののこさん)。

「人生は一度きりだから、やりたいことができないまま終えるなんて悲しいじゃないですか(笑)。私は自分の“やりたいことリスト”を作っていて、1つずつつぶしているところ。たとえば、下の子が新幹線に乗ったことがないから新幹線で旅行に行く、とか。そういうやりたいことのために節約すると思えば、楽しみながらできると思うんですよね

家族との生活や、自分の人生を充実させるために節約をするって、なんて素敵! 今日から節約、はじめてみましょ!

撮影/黒石あみ(小学館)

【取材協力】

ののこ

Instagramのフォロワーが30万人越えのカリスマ節約主婦。夫と娘、息子の4人家族。夫の借金が発覚したのをきっかけに家計管理をスタートし、ファイナンシャルプランナー3級、整理収納アドバイザー1級を取得。貯金ゼロからスタートして、3年間で500万円貯金を達成。著書に『スッキリ家事でお金を貯める』『ののこの節約作りおきレシピ』(ともに小学館)がある。テレビ出演・雑誌掲載等多数。

https://www.instagram.com/nonoko_16/

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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