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かえって大損!貯金1,000万円以上の人に聞く、過去の経験上もう絶対しない「食費節約術」

食品の値上げラッシュは、家計にとって深刻な問題。スーパーなどでの買い物の際、「1円でも安く済ませるには?」と、頭を悩ませている人が多いのではないでしょうか。

しかしながら、やみくもな食費カットは、必ずしも功を奏さないことも少なくないようです。今回は、貯金1,000万円以上の男女93人を対象に、“過去に失敗して、もう絶対しないと思う食費の節約術”についてアンケート調査を実施しました。

NG食費節約術その1:まとめ買い

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「生鮮品の買いだめをして使いきれずに腐らせてしまう事が多かった。今は3日以内に使いきれる分だけを購入している」(58歳男性/その他)

「箱買いすると安いと思い、ジャガイモ・玉ねぎ等保存が出来るものを箱買いしたが、毎日同じようなメニューになったり、春になって芽が出てきたりで家族からクレームが……」(56歳女性/総務・人事)

「よりどり3点で〇〇円、などという商品のまとめ買いをして、1品賞味期限を過ぎて廃棄したものがあった」(54歳男性/その他)

「保存のきくものを大量に買ったが、味が落ちて満足感が無くなってしまった」(38歳男性/研究・開発)

「食品を買いにスーパーに行くと、特売をしている商品がたくさんあり、ついお得だからと必要以上に買い込んでしまい、毎日必要以上に食べてしまっていることに気がついた。これはただの無駄遣いであったので、今後は必要量を超えた買い物は控えようと、心に固く誓った」(53歳男性/研究・開発)

今回のアンケートでまず多かったのは、まとめ買いに対するダメ出しの声。たしかに、小分けよりも大容量のほうが単価は安い傾向にありますが、賞味期限内に使いきれなかったり、保管しているうちに風味が落ちてしまったりで、結局は無駄にしてしまう事態に陥りがちです。

NG食費節約術その2:見切り品の購入

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「半額セールになっている食品を多く買い過ぎて、結局賞味期限内に食べきれずに処分してしまった」(46歳女性/総務・人事)

「5割引きの刺身を購入したら、生では食べられないかもと感じるものだった」(50歳女性/主婦)

「賞味期限間近の安い牛乳でお腹を下しました」(32歳男性/営業・販売)

賞味期限間近の見切り品も安物買いの銭失いになりがち。割引シールに釣られて購入したものの、前述のまとめ買い同様、賞味期限内に食べきれなかったり、店の照明下ではきれいに見えても家で開封するとかなり鮮度が落ちていたり……。お買い得のようで実は損なことが少なくありません。

NG食費節約術その3:食卓のクオリティを下げること

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「安いサイコロステーキを買ったらまずかった。二度と買わない」(46歳女性/その他)

「安売りのレトルトを買ったら不味くて捨てることになった」(59歳女性/主婦)

「ディスカウントで売られている安いお菓子や、調味料。当たりも中にはあるが、はずれの方が多くて、使い切れなかったり食べなかったりして捨ててしまう。安いからといって、ちょっと試しに買う事をやめた」(48歳女性/主婦)

「1週間で3,000円献立レシピ本みたいなものを見てマネすること。あまり好きじゃない食材が週に何度も出てきたり、好きじゃない味付けになったりしてだんだんストレスが溜まって嫌になった」(39歳女性/公務員)

高価な食品ほどおいしいとは限りませんが、やはり低価格な食品はクオリティもそれなり……。食べたいかどうかではなく、安いかどうかを基準に買い物をしていると、食卓の満足度がガタ落ちになりかねません。

食事は日々の活動のエネルギー源ともなる大切なもの。食費をケチったがために、食卓が貧弱になり、それで仕事のやる気も出ない……なんてことになると本末転倒です。

NG食費節約術その4:自炊を頑張りすぎること

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「自炊。食材を買って余らしてしまうのがもったいない」(51歳男性/公務員)

「レトルト食品などは値段が高めだからなるべく買わないようにしていたが、たまにはレトルト食品を利用してサボる日を作ってあげないとストレスがたまり、外食したくなる頻度が上がって結果食費がかかってしまった」(41歳女性/その他)

「何でも自分で作ろうと、中華の調味料などを購入したけど使い切れずに無駄になってしまった事があります」(59歳女性/主婦)

外食するよりも自炊したほうが食費は低く抑えられますが、手作りにこだわると、かえって高くつくことも。レトルト食品や冷凍食品、スーパーの総菜など、リーズナブルかつおいしい商品はたくさんあるので、これらもうまく活用していきたいところです。

NG食費節約術その5:節約に躍起になること

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「30円安い卵を違うスーパーに買いに行きたいと言われて運転していったが ガソリン代のほうが高くかかっていると思った」(57歳男性/金融関係)

「スーパーのポイント○倍デーを意識することをやめた」(42歳女性/金融関係)

同じものを買うならなるべく安いほうがいいし、ポイントバックがあると得した気分にはなれます。でも、最安を求めてチラシとにらめっこしたり、お店をはしごしたりするのは、時間と労力のわりには節約効果はほんの少し……なんてこともしばしば。

また、筆者自身も大いに心当たりがありますが、“ポイント〇倍”に釣られると、「せっかくだから買っておこう」と普段よりも財布の紐がゆるんでしまうことも。一見するとお得そうな情報に振り回されず、自分が本当に必要なものだけを買い物するのが節約の王道かもしれません。

その他、こんな意見も…

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「節約のために激安コロッケをたくさん買っていたら太ってしまった」(60歳男性/その他)

「ネットで購入した特売の牡蠣が、口コミとは大違いなモノで、価格に合わないというミスをした。以後、ネットで食品を購入するときには、口コミはあまり信頼せず、販売業者について確認を怠らないようにするようになった」(57歳男性/会社経営・役員)

「食べ放題へ行かない、そんなに食べられないから割高なので」(44歳男性/その他)

「節約しないことが節約。多少の節約をする為にストレスになると無駄に買い物をしてしまうのでしないのが一番」(48歳女性/総務・人事)

 

以上、貯金1,000万円以上の人が絶対にしないNG食費節約術をご紹介しました。食費を切り詰めているわりには、家計が厳しい……とお悩みの人はぜひご参考にしてみてはいかがでしょうか。

中田綾美
中田綾美

成人までの人生を受験勉強にささげた結果、東京大学文学部卒業。その後なぜか弁護士になりたくて司法試験に挑戦するも、合格に至らないまま撤退。紆余曲折の末、2010年よりフリーライターの看板を掲げています。

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