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3年間で500万円を貯蓄!ののこさん流、節約につながる3ステップ

節約したいけれど、何から手をつけたらいいか分からない。そもそも節約が続かない……と悩む節約迷子はいませんか? 貯金ゼロからスタートして、3年間で500万円を貯蓄。ファイナンシャルプランナー3級の資格ももつ、主婦・ののこさんに教わりました。

「節約」と聞くと、1円単位で切り詰めたり、毎日家計簿をつけたり……といったイメージもありますが、ののこさんの節約は「がんばりすぎない」が大前提。その上で「まずはここから」という3ステップがこちら!

ステップ1:家計簿をつけよう

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アプリなどの便利なツールも使いつつ、ファイナンシャルプランナーでもあるののこさんは「手書きでつけることが大事」と言います。

「資産の把握にはアプリを活用していますが、家計簿はかならず手書き。といっても、つけるのは月に2度、月初と月末だけ。レシートもとっておきません」(以下「」内、ののこさん)

なんと、レシートを捨てていい!? これについては後述しますが、手書きのメリットは「頭の整理がしやすいこと」なのだとか。また、毎月書き続ける中で適正な予算も見える化でき、ののこさんは少しずつ節約できるようになっていったそうです。

「最初の1年くらいは毎月赤字(苦笑)。何にいくら必要かが掴めていなかったんですよね。でも、素直につけ続けていくなかで、少しずつですが、ちゃんと節約できるようになりました。使いすぎてるとか、マイナスとか、現実を見つめるのは辛い! でも、家計簿をつけると意識も変わりますよ

家計簿のフォーマットは、ののこさんのブログでもダウンロードできます。「ファイルは『無印良品』、カラーフィルムは100円均一で何年も前に買ったものです」。

「項目は、家計簿をつけ続ける中で少しずつ少なくなりました。たとえば最初の頃は『外食費』という欄もあったけれど、月に1度くらいだしいらないな、というふうに。それぞれの家族の変化に合わせて変えていけばよいと思いますよ」

ののこさんの場合、項目のジャンルは大きく3つ。「固定費」「変動固定費」「変動費」です。

  • 固定費:ローン、保険、みんなのお小遣いなど、絶対に変わらないもの
  • 変動固定費:光熱費、教育費、ペット費など、ある程度決まっているけれど、状況によって変わるもの
  • 変動費:日用品や食費、予備費など、月々によって変わるもの

それぞれ、プラス2,000円〜3,000円くらい多めに見積もっておきます。あとは、夏休みや春休み、年末年始など、子どもたちの長期休暇がある月は、関係ありそうな項目の予算を多めにとっておきます

家族旅行やコストコでの買い物などの家族のイベント関連は、予備費。半年に1度のボーナスの時に6カ月分プールしておいて、余った分は自動車税や保険など必要経費にまわします」

ステップ2:現金で可視化しよう

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現在は、ポイントもつくため、クレジットカードや楽天Payを6割ほど活用しているというののこさん。しかし基本は「現金の袋分け」だそうです。

何にいくら使っているか、残高はどれぐらいか、現金主義のほうが掴みやすいんですよね。現金という具体的な形で可視化することで、むだ遣いも防ぎやすくなります

その具体的な方法を「食費」で教えてもらいました。

現金管理に活用しているのは『無印良品』のパスポートケースとジッパー付きリフィル。「節約を始めた頃に、インスタグラムで見かけて以来、ずっと愛用しています」。
  1. 毎月1日に使う分を銀行で引き出す。食費の場合はひと月3万6,000円を全て1,000円札でおろす
  2. 1週間ごとの予算9,000円で、それぞれ袋に振り分ける
  3. 1週間ごとに袋を持ち出して使っていく

袋を見れば今週はあといくら残っているかが分かるので、レシートをとっておいたり、買い物ごとに家計簿をつけたりする必要がありません

なるほど〜! この1週間ごとの予算振り分けで「月の前半なのに、あとこれだけしかない」といった使いすぎも防ぎつつ、シンプルな家計簿管理が実現するというわけです。レシートをとっておいたり、いちいちつけなくていいのは、節約初心者にとってもうれしいポイント。

また、クレジットカードや楽天Payで決済した場合は、その分を専用の袋へ。といっても、端数まで厳密にではなく、ざっくりとでOK。全て1,000円札で予算管理することで、移動しやすくなるそうです。

ステップ3:定期的にお金の使い方を見直そう

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家計簿をつけ、現金でやりくりする中で、少しずつそれぞれの家庭に適した予算が見えてきます。そのうえで、大切なのが「定期的なお金の使い方の見直し」

子どもたちの学費が出る4月は、1年間の予算を見直す絶好のタイミングです。1年間の見通しがきくので、保険や積立の内容も合わせて、一気に行います

また、預金口座や電力会社など、お金の預け先や使い方なども、状況に合わせて見直します。

「ずっと続けている小銭貯金を、郵便貯金から三井住友銀行に預け直しました。1日の振り込み回数に制限がないうえに、500円なら75枚まで、それ以下の小銭は100枚まで無制限で預けられるんですよ。

あとは、電気代が高いこともあって一度乗り換えたんですが、結果的にもっと高くなってしまって……。これはだめと、徹底的に調べて変えたばかり。それとキャッシュレス決済も、以前はPayPayでしたが、システムが変わると聞いたので、スマホの支払いを楽天ポイントで行っていることもあって、楽天Payにしました」

「無理せずゆるく、できる範囲で、楽しみながら節約していきましょう」。

節約の道は1日にしてならず! だからこそ、あまりがんばり過ぎず、長い目で続けてゆくのが大事、とも。

「正解はそれぞれ。トライ&エラーで、少しずつ節約できるようになっていくはずです。私も最初から、月に何万も節約できていたわけじゃないですよ。

もし、月に3万円という目標があって、5万円貯蓄できそうとなったら、余剰金を自分に使うのもあり。私は余剰金でヨガを習っているんですけど、『逆立ちできるようになった!』とか『あと〇kg痩せるぞ』っていうふうに、日々に喜びとか楽しみが生まれて、また頑張ろうって思えるんです

お金が貯まること=喜びではなく、お金を楽しみながら節約し、貯めていく。そして、貯めるだけでなく、家族と自分のやりたいことのためにはおしみなく使う。そんなののこさんのスタンスが、上手にお金を使う秘訣のようです。

撮影/黒石あみ(小学館)

【取材協力】

ののこ

Instagramのフォロワーが30万人越えのカリスマ節約主婦。夫と娘、息子の4人家族。夫の借金が発覚したのをきっかけに家計管理をスタートし、ファイナンシャルプランナー3級、整理収納アドバイザー1級を取得。貯金ゼロからスタートして、3年間で500万円貯金を達成。著書に『スッキリ家事でお金を貯める』『ののこの節約作りおきレシピ』(ともに小学館)がある。テレビ出演・雑誌掲載等多数。

https://www.instagram.com/nonoko_16/

ニイミユカ
ニイミユカ

兵庫県出身、浅草在住。一児の母。主に食や体のことなど、生活にまつわる地に足のついた企画を、雑誌や書籍、WEBメディアなどで編集・執筆する

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