節約系インスタグラマー・ののこさんは、7年前に旦那さまの借金発覚をきっかけに家計管理をスタート。貯金ゼロからスタートして、現在は去年の夏に新築した一軒家に家族4人と犬1匹で生活しています。家族の暮らしを楽しみながら、上手に節約するライフスタイルは注目のマト。
今回は、ののこさんが節約するときに「絶対にしないこと」を伺いました。
ルール1:子どもたちにガマンさせない
nullののこさんのお子さんは、現在高校2年生の長女と小学校1年生の長男の2人です。節約を始めた頃、長女は小学校高学年。長男はまだ生まれる前(妊娠中)でしたが、当初から今も変わらず、子どもの「したい」を応援するために節約していると言います。
「日々食べたいものはもちろん、欲しいものや習い事、進学先など、子どもたちの希望をできるだけ叶えてあげたい。だから、私は節約するけれど、子どもたちに“節約しているんだからガマンしなきゃ”と感じさせないようにしています。とはいえ、好き放題なわけではありませんよ(笑)」(以下「」内、ののこさん)
そこで、具体的に「していること」も教えてもらいました。
突発的な「ほしい」はポジティブにセーブ
子どもにガマンさせないといっても「喉が乾いた!(ジュースを買って)」や「おなかすいた!(お菓子が食べたい)」、そして「おもちゃ買って!」は、どこまで許容するべき?
「お子さんが小さいと、ガマンさせるのもなかなか難しいですよね。
外出先での喉の渇きや空腹からくる『ほしい』ですが、うちの場合は、まず必ず水筒を持ち歩きます。そのうえで“ジュース飲みたい”とか“お菓子が食べたい”という場合は、“うちに帰って、○○君の好きなおにぎりを食べよう”“うちにお菓子があるよ”ど、ポジティブな言葉で発想転換させています。
大切なのは『だめ』で終わらせないこと。子どもだって、否定されただけでは『なぜ?』が募ります。だから、ちゃんと納得してもらうようにしています。
“おもちゃ買って!”ですが、わが家は特別な日にしかおもちゃを買わず、1つ新しいものを買ったら1つ手放す、という約束もしていますよ」
お金の話はオープンに。失敗も学びのもと
ののこさんは「早くからお金の大切さを学んでほしい」と、自らの経験も交えて子どもたちとお金の話をします。そして、お金の使い方も、子どもたちに主体性を持ってもらえるようにしているそうです。
「お小遣いを本格的に渡すのは中学生から。小学生のうちは、○○を手伝ったら1円、5円っていうふうに、小額でも対価を渡しています。中学1年生からは通知表の評価×100円で、満点ならひと月に1万円。半年に1度、お小遣いの内容を見直して、テストで100点をとったらボーナスも出ます。
お年玉の場合は、1/4くらい子ども名義の預金口座に入れて、あとは自由。ぱーっと使って“わ〜、むだ遣いしちゃった”っていう失敗も経験のうちかな、と。親が管理しすぎず、失敗から学べばよいと思っています」
確かに、実際に使わなければ、何が失敗で何が成功かも分かりませんよね。
いろいろな経験を、メリハリつけて楽しむ
休日のお出かけや、年に1回は家族旅行など。子どもたちの経験と思い出づくりのためにも、大切にしているのはメリハリ。“小さなむだ遣い”をなくして、楽しむ時は思いっきり!がモットーです。
「子どもが“フラペチーノが飲みたい”って言うなら一緒に楽しむし、コストコも月に1回くらい行きます。外食も、月に1度は上限額を決めて、子どもたちの食べたいものを満喫。家族旅行は、最安の方法を調べたうえで、旅先での外食も含めて楽しんじゃう。
その代わり、外出先でペットボトルを買ったり、スーパーで“おいしそうだから”とリストにないものを買ったり、“面倒だから今日はお惣菜を買ってすまそう”っていう“小さなむだ遣い”をなくしていきます」
ルール2:目先の「安い」「ほしい」に飛びつかない
null節約を続ける中で、ののこさんの選ぶものや選び方が変わっていったそうです。
「当初は借金があるマイナススタートだったので、安いものを選ぶしかありませんでした。でも、少しずつ蓄えられるようになってきたとき、ふと、安物買いするだけじゃ節約にならないと気がついたんです」
そこで、ののこさんが実践しているのが、大きく2つ。
消耗品は、リスト化&お得な行きつけで買う
食材や生活用品など、消耗品はあらかじめ買うものをリスト化。リストになければ、セールになっていても買わないそうです。
「食材の買い出しは週に1度、リストを持って、行き慣れた近所のスーパーへ行きます。ここは現金しか使えませんが、とにかく激安!
洗剤やシャンプー、調味料などは、ドラッグストア『ウエルシア』でウエル活。毎月20日はTポイントを1.5倍で使えるから、実質33%オフになるんですよ」
行きつけの店を決めて、何がいくらか、いつ安くなるかも把握していると、リスト化もスムーズになるそうです。
「時間の節約という意味でも、行きつけを決めるのはおすすめ。あっちこっち、はしごをするのは時間も労力ももったいないです!」
衣類やインテリアは、長く使えるベーシックなものにシフト
衣類や家電、インテリア雑貨など、日々繰り返し使うものは減価償却を意識。素材、色、機能性なども含めて、長く使えることを大事にしているそうです。
「服や靴は、ベーシックで長く着られるもの。色なら黒や白、柄物の場合は合わせやすいものを、必ず試着してから買います。支払いは、フリマアプリの売り上げを活用。あと○○円貯まったら買うって目標になって励みになるし、貯まるまで本当にほしいかじっくり考えられるのでおすすめです」
同じく、インテリアもベーシックなものにチェンジ。
「本当はピンクが好きだから、以前はインテリアもがちゃがちゃでした(笑)。でも色ものって、気分によって飽きたり、買い替えたくなってしまう。だから、少しずつ白で統一していきました。白なら、メーカーやブランドが違ってもなじみやすくて、ちょっと気分が変わってもあまり気になりません」
ルール3:1人で節約しない
nullお金の管理は自分がするとしても、家族の協力なしには節約できません。ののこさんは、どのように家族を巻き込んでいるのでしょう?
「ここぞという時は、出しおしみしない! 外食とか、ずっとほしがっているものを買うとか、家族旅行とか。日頃の努力、つまり節約があれば、リターンもあると感じてもらうことが大事だと思うんです。
そして、子どもがほしがっているものを買う場合は、絶対に“パパに相談してね”とパパも巻き込む。あと、車とか家電とか、大きなお金を使う場合は、家族会議を開きます。みんなの大切なお金を使うんだよって」
節約を意識したものの、なかなかうまくいかない。そんな人は、なぜ節約しているのか?という目的を思い返してみる。そして、せっかくなら、家族みんなを巻き込んで、楽しんでしまいましょう!
撮影/黒石あみ(小学館)
【取材協力】
ののこ
Instagramのフォロワーが30万人越えのカリスマ節約主婦。夫と娘、息子の4人家族。夫の借金が発覚したのをきっかけに家計管理をスタートし、ファイナンシャルプランナー3級、整理収納アドバイザー1級を取得。貯金ゼロからスタートして、3年間で500万円貯金を達成。著書に『スッキリ家事でお金を貯める』『ののこの節約作りおきレシピ』(ともに小学館)がある。テレビ出演・雑誌掲載等多数。
朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote