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【もしかして、毒親!?】悪気はなくても、「子どもの人格否定」につながる言葉…教育評論家・親野先生に聞きました#2

子どもとの暮らしの中で、思い通りにいかないことは多々あるもの。それが積み重なると、つい言い方がきつくなってしまったり、あそこまで言わなくてもよかったのに……と後悔するような言葉を発してしまうこともあると思います。

小学校教師として23年間、教育評論家として17年間、多くの親子を見てきた親野智可等さんに、コレを言ったら“毒親”にもなり得るという子どもに傷を残しかねない言葉から、意外にも日常で発しがちな要注意の言葉まで、育児のNGワードを3パターンに分けて教えていただきました。

【パターン1】子どもの心に深く残る傷…「存在否定」の言葉

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・あなたなんて、産まなければよかった

・あなたがいなければ、お母さんは楽なのに

・本当はほしくなかったけど、できちゃったから産んだのよ

「これらは、子どもがいちばん嫌な思いをする、存在を否定する言葉です。“ぼくは愛されていない”“わたしなんていないほうがいいんだ”と自己肯定感を持てなくなってしまいます。

親はその時の勢いで言ってしまったとしても、子どもにとってはなかなか忘れられないひと言になります。場合によっては一生涯引きずってしまう可能性もあります」(以下、「」内は親野さん)

【パターン2】親を信用できなくなる「人格否定」の言葉

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・何度言ってもできないなんて、だらしない子だね

・約束やぶって、ずるい子だね

・そんな嘘つきに育てた覚えはないわ

子どもの能力や性格を丸ごと否定する『人格否定』の言葉。“お母さんは、ぼくのことをずるい子だと思ってるんだ”と、親に対する強い不信感を抱くようになってしまいます。親を信じられなかった経験が、“他人は信用できない”という認識に繋がる可能性もあります」

【パターン1】でお伝えした、子どもの存在を否定するような言葉は、これを言ったら明らかに毒親という強さの言葉。たいていの親は言わないように気を付けているのですが、こちらの人格を否定する言葉も、同じように親が言うと子どものになる言葉です。親子喧嘩をして、つい思わず言ってしまったりしていないでしょうか」

【パターン3】否定的な言葉で「物事について叱り続ける」

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・また片付けしてない。片付けなきゃダメでしょ!

・なんで歯磨きしないの!? 言われなくても自分からしなきゃダメでしょ!

・また靴下脱ぎっぱなし! 何度言ったらわかるの?

「“こうした言葉は存在や人格を否定しているわけではなく、物事について叱っているのだから大丈夫”と思っている人が多いです。でも、子どもにとっては、それを言われ続けるのは自分以外の誰でもないので、結局は“自分はダメな子だ”と思い込むようになってしまいます。つまり、『存在否定』や『人格否定』されたのと同じことになるのです。

日常的に叱られて育った子どもが、“ぼくはやればできる!” “わたしなら大丈夫!”という自信を持って成長できると思いますか? 自己肯定感も他者信頼感も持てず、親子関係も悪化すると、それは思春期以降に大きく影響します。

叱っている大人にはそのつもりはなくても、日常的にシャワーのように浴びせている言葉が徐々に子どもの心を傷つけていることに気づいてほしいです

小学生の子育て中の私も、気づかない親のひとりでした。“また散らかしてる!”という日常語で、我が子に毒を注ぎ込んでいたとは……。

かといって、今日もせっかく片づけたリビングを散らかし放題にしている我が子に目をつぶれないとき、どんな関わり方をすればいいのでしょうか。次回は、“片付け”のシーンをモデルに、叱らず咎めない関わり方について教えてもらいます。


 

【取材協力】

親野智可等(おやのちから)

長年の教師経験をもとに、子育て、親子関係、しつけ、勉強法、家庭教育について具体的に提案。著書多数。人気マンガ「ドラゴン桜」の指南役としても著名。TwitterInstagramYouTubeBlog、メルマガ、各種メディアの連載などで発信中。オンライン講演をはじめとして、全国各地の小・中・高等学校、幼稚園・保育園のPTA、市町村の教育講演会、先生や保育士の研修会でも大人気となっている。詳細については「親力」で検索してHPから。

駿河真理子
駿河真理子

大学卒業後は銀行に就職するも、大好きな雑誌の世界に飛び込む。『女性セブン』(小学館)で、編集兼ライターとして10年間、エンタメ系の誌面に携わる。第2子出産後、5年ぶりに『kufura』のライターとして復帰。今後は、育児や暮らしにまつわる記事を発信していきたい。

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