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今年こそ、「梅干し」を手作りしよう!失敗しない作り方【漬け方編/ちょこっと漬け#33】

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今回は、kufuraの連載「ちょこっと漬け」でおなじみの料理研究家・沼津りえさんに、「梅干し」の漬け方を教わりました。“新しい日常”の中で、保存食が見直されるいま、“梅を仕込む”という昔ながらの手仕事を楽しんで、自家製の梅干し作りに挑戦してみませんか?

梅をひとつずつ優しく扱う、丁寧な手仕事に癒されて

「我が子のように毎日手を掛けながら、自分で漬けた梅干しのおいしさはひとしおなんですよ」と、毎年愛情を持って梅干しを仕込んでいる沼津さん。

毎年6月に開催される梅干し教室は大盛況! リピーターのかたも多く、毎年予約でいっぱいになるそうです。

そんな「梅干し作り」に定評のある沼津さんのレシピを、今回特別に教えてもらいました。

懇切に分かりやすく、さらにとても楽しく解説してくれたので、ぜひ動画を見ながら、梅干し作りに挑戦してみてください。まずは「漬け方編」からスタート!

【梅干しの基本の作り方】

(1)梅の塩漬けを作る/6月中旬〜6月下旬頃

↓(梅酢が上がるまで3〜4日置く)

(2)赤しそを加える(赤しそ梅干しにする場合)/6月下旬〜7月上旬頃

↓(3〜4週間以上置く)

(3)3日間の天日干しをする/7月中旬〜7月下旬頃までの晴天が続く日

↓(約3日続けて天日干しにする)

(4)保存して3か月後頃、完成!

基本の流れはこちら。赤しそを入れない場合は、(1)の工程が終わったらそのまま梅雨明けを待って、天日干しにします。天日干しにした後、3か月くらい置いたら食べられますが、1年ほど置くとよりまろやかな味になります。

【材料】(作りやすい分量)

梅の実・・・1kg

ホワイトリカー(35度以上)・・・大さじ4

粗塩・・・150g(梅に対して15%の塩を用意)

※消毒用のホワイトリカー(35度以上)・・・適量

 

【赤しそ梅干しにする場合はこちらも用意】

赤しそ・・・100〜150g(梅1kgあたり)

粗塩・・・小さじ2

 

梅は完熟したものを使うのがポイント。熟成して黄色っぽく色づいた梅を使うとおいしく仕上がります。

塩は粗塩を使用します。しっとりとしている粗塩は、梅酢の上がりが早く、味もまろやかになります。

【用意するもの】

2Lの保存瓶・・・1個

2Lで1〜1.3kgの梅を漬けることができます。沼津さんのおすすめは、今回使用している『セラーメイト』の密封できる保存瓶。透明ガラスで梅の状態が見やすく、口が広いので出し入れがとってもラク。金具部分はステンレス製でサビに強く、ガラス容器なので匂い残りも気になりません。見た目もスマートでおしゃれですね。

【作り方】

(1)梅をボウルに入れ、水で洗い、汚れを落とす。きれいな水に変えて、2〜3回洗う。

「梅が完熟しているので、傷つけないよう優しく扱ってくださいね」(以下「」内、沼津さん)

(2)たっぷりの水に浸け、そのまま1〜2時間置いて梅のアクを抜く。

(3)水気を切り、キッチンペーパーなどで1つずつ丁寧に梅を拭く。

「水分が残っているとカビの原因になるので、1つずつ優しく拭いてください。漬けている途中でカビてしまうとショックなので、この作業は面倒ですが手抜きをせず、丁寧に行ってくださいね。

この時、傷がついていたり、破けている梅があったら、省いておきましょう。傷ついた梅があると、梅酢(梅を塩漬けしたときに出てくる汁)が濁ってしまいます。傷ついた梅は、梅ジャムなどにするといいですよ」

(4)竹串で梅のヘタを取る。軽い力でポコッと取れるので、竹串で梅を傷つけないように注意して。

「私は、ふっくら果肉感を楽しめる3Lサイズの梅をいつも使っています。お好みのサイズの梅を使ってOKです」

(5)梅を漬ける保存瓶を消毒する。35度以上のホワイトリカーをスプレー容器に入れ、まんべんなく瓶に噴きかける。自然乾燥、またはきれいなペーパーで拭く。

「煮沸消毒をしてもいいのですが、面倒な人は、こちらの方法がおすすめ。35度以上のホワイトリカーをスプレー容器に入れ、まんべんなく瓶に噴きかければOK!

自然乾燥させるか、またはきれいなペーパーで拭き取ってください。この後、ホワイトリカーを使うので、気にならない人はそのままでも大丈夫ですよ」

(6)ボウルに梅を入れ、ホワイトリカー大さじ2を回しかける。ボウルを振って、全体になじませる。

(7)塩2つかみを梅に振り、ボウルを振って、全体になじませる。

「塩は粗塩を使用しています。最近は、塩は梅に対して13〜15%の塩を使うのが基本。昔は18〜20%の塩を使う人も多かったのですが、それだとかなりしょっぱくなります。

また、減塩しようと思って塩を減らすと、カビやすくなるので自宅で作る場合は注意が必要。今回おすすめしている15%くらいの塩の量だと、失敗なくおいしく作れますよ」

ボウルを振って混ぜるのが難しい場合は、ゴムベラなどを使って混ぜるとよいそうです。

(8)保存瓶に残りの塩を入れ、清潔な手で梅を入れる。ボウルに残っている塩もすべて入れ、残りのホワイトリカー大さじ2を入れる。

ボウルに残っている塩も分量内なので、忘れず入れてくださいね。

(9)ふたをして保存瓶を振り、全体をなじませる。

「“おいしくな〜れ!”と呪文をかけながら(笑)、瓶を振って全体をなじませましょう」

梅がとってもかわいいので、ついつい呪文をかけたくなってしまうという沼津さん。ぜひ、「おいしくな〜れ!」と気持ちを込めながら、お世話をしてみてください。

(10)塩が全部溶けきるまで、このまま常温に置く。必ず1日1回、瓶を振って全体をなじませるのを忘れずに。

「このまま常温に置いておくと、だんだん梅酢が上がってきます。上の方にある梅にも塩がかからないと、カビやすくなることもあるので、1日に1回は必ず瓶を振って全体をなじませてくださいね」

◆先に漬けた梅と比較してみると・・・

右が漬けたばかりの梅、左が漬けて2日目の梅。

「漬けて常温に置いておくと、左のように梅から水分が出てきます。塩が完全に溶けきったら“梅酢が上がった”合図。漬けて3〜4日で塩が溶けきるのがベストです。1週間経っても塩が溶けきらない場合は、梅酢が上がるのが遅いので、瓶をよく振ってあげてください。

そして必ず、ほったらかしにはしないこと。子育てと一緒ですね」

梅酢が上がったら、そのまま梅雨明けを待って天日干しにします。

赤くて鮮やかな「赤しそ梅干し」を作ってみよう!

先ほど漬けた梅をそのまま干した梅干しを「関東干し」、梅酢が上がったところに赤しそを入れたものを「赤しそ梅干し」といいます。

今回は、「赤しそ梅干し」の作り方も教えてもらいました。

「梅を漬けるまでの作業は同じで、梅酢が上がったら塩もみをしてアクを抜いた赤しそを入れます。そのまま置いておくと、梅が真っ赤に染まって、鮮やかな赤い色の梅干しになるので、とってもきれいですよ!」

それでは、赤しその下ごしらえの方法を見ていきましょう。

【赤しその下ごしらえ】

(1)赤しそを洗ってボウルに入れ、塩小さじ1を振る。

(2)しっかり塩をもみ込み、水分を出してアクを抜く。水分が出たら、ギュッとよく絞る。

(3)別のボウルに移し、塩小さじ1を振ってよくもむ。

(4)ザルに広げて、木べらで押しつけて水気をよく絞る。

「できるだけ水分を残さない方が、上手に漬けられるので、頑張ってしっかり水気を絞ってくださいね!」

(5)最後に手でギュッときつく絞る。

「あんなにたっぷりあった赤しそが、こんなに小さくなりました! 手が紫色に染まりますが、石けんで洗ったり、お風呂に入ったりすると落ちるので、ご心配なく」

(6)赤しそを保存瓶に入れる。ふたをして瓶を振り、全体をよくなじませる。

「じわじわと赤しそからきれいな赤いエキスが出て、梅が真っ赤に染まっていくのでお楽しみに! このまま梅雨明けを待ちましょう」

以上、ここまでが梅干しの「漬け方編」でした。梅が実るこの季節ならではの手仕事は、見ているだけでもなんだか癒されますね。毎日1回、瓶を「おいしくな〜れ!」と振ってお世話をしながら、梅雨が明けるのを楽しみに待ちましょう。

それでは、次回の「干し方編」を楽しみにお待ちください!

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。

 

取材・文/岸綾香

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2019年9月末までの記事内の「税込み価格」につきましては、増税前の税率(8%)での価格となっておりますので、ご了承ください。

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