「新しょうが」を漬けるとほんのりピンク色に染まる!
null今回使うのは、初夏が旬の「新しょうが」。皮が薄くて白っぽく、普通のしょうがとはちょっと違った見た目をしています。とれたてなので、通常のしょうがよりも水分が多くみずみずしいのが特徴です。
「新しょうがを甘酢漬けにすると、ほのかなピンク色に仕上がります。この色がとってもかわいくて、この時期だけのお楽しみ。新しょうがが手に入らない場合は、普通のしょうがでも作れますよ」(以下「」内、沼津さん)
いわゆるお寿司屋さんで出てくる「ガリ」ですね。自分でもおいしく作れるので、早速試してみましょう。しょうがは免疫力アップにもおすすめですよ!
【材料】(作りやすい分量)
新しょうが・・・200g
酢・・・100ml
水・・・100ml
砂糖・・・大さじ4
塩・・・小さじ1/2
【用意するもの】
保存容器・・・1個
【作り方】
(1)新しょうがはよく洗い、皮の表面の汚れをスプーンでこそげ取る。
「皮が薄いので包丁でむいたりせずに、スプーンを使って優しくこすって、表面の汚れを軽く落とします。皮は全部きれいに取らず、皮の香りを残したいので、汚れが気になる部分だけ軽く取りましょう。
そして、先端の薄いピンク色の部分が大事で、この部分があるとピンク色に染まるので、ここは取らないようにしてくださいね」
(2)食べやすい大きさに切り、薄切りにする。繊維に沿って薄く切るのがポイント。
「必ず繊維に沿って薄切りにしてください。苦手な人はスライサーを使ってもいいですよ」
(3)沸騰した湯に入れて、2分ゆでる。
「しょうがの香りが広がって、アロマのよう。さわやかな香りで気持ちもスッキリしますね」
(4)ざるにあげて、広げて冷ます。
できるだけ広げて冷まし、粗熱をとります。
(5)鍋に酢、水、砂糖、塩を入れて、火にかける。
新しょうがを漬ける甘酢液を作ります。
(6)新しょうがをキッチンペーパーを広げたバットにあけ、キッチンペーパーで水気をしっかり拭き取る。
(7)沸騰して、砂糖が溶けたら火を止める。
(8)水気をよく絞った新しょうがを甘酢液に入れる。
甘酢液が温かいうちに新しょうがを入れます。
(9)軽く混ぜ合わせて冷ますと、ほんのりピンク色になってくる。
お酢の酸でほんのりピンクに色付いてきます。
「ピンク色になるのは新しょうがだけ。この季節になると毎年作りたくなりますね」
(10)冷めたら保存容器に甘酢液ごと入れ、軽くなじませる。
清潔な保存容器に、甘酢液ごと全部入れましょう。
(11)冷蔵庫で1日以上おいたら、できあがり!
保存の目安は冷蔵で約1か月。1日おくと辛味が抜けて食べられるようになります。
ひと口食べると、初夏を感じるさわやかな味。最近は暑さを感じてきたので、甘酢の酸味と新しょうがの優しい辛味がさっぱりと口いっぱいに広がって、スッキリ元気になる感じ。
普通のしょうがよりも新しょうがの方が辛味が穏やかで、筋張っていないので、しんなりやわらか。これなら子どもでも食べやすいかもしれません。新しょうがはピュアでみずみずしく、止まらないおいしさでした!
「ちょっとした箸休めとして、そのまま食べてもおいしいのですが、こちらもいろいろな料理にアレンジできます。新しょうがの辛味と酸味がさっぱりしたいいアクセントになるんですよ」と、沼津さん。
次回は、新しょうがの甘酢漬けを使ったおいしいアレンジを紹介します!
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。
取材・文/岸綾香