ピクルス液を料理に活用!
nullなんだか捨ててしまうのはもったいないピクルス液。沼津さんは、ピクルス液も余すことなくおいしく食べ切っていました。
(「基本のミックスピクルス」の作り方はこちらです!レンジで作るピクルスだから簡単!余り野菜も無駄にしない『基本のミックスピクルス』の作り方【ちょこっと漬け#6】)
※ピクスルを食べきった後に液を使用する場合は、再加熱してから使用しましょう。
アレンジ1:あと一品欲しい時に!中華風さっぱり春雨サラダ
nullまずはとっても簡単なピクルス液を使った和え物を紹介します。
【材料】(2人分)
春雨(乾燥)・・・30g
ピクルス液・・・大さじ3(食べきった後のピクルス液を使用する場合は再加熱する)
ピクルスの野菜・・・50g
ごま油・・・大さじ1
白いりごま・・・適量
【作り方】
(1)ボウルにゆでた春雨を入れ、ピクルス液と漬けた野菜を加える。
春雨はゆでて戻し、しっかり水気を切っておきます。
(2)ごま油を加えて、よく混ぜ合わせる。
(3)器に盛り付け、白いりごまを振って、できあがり!
食べると、ごま油がピクルス液と絶妙にマッチして、一気に中華風の味わいに。ピクルス液の酸味がまろやかになるので、酸っぱいのが苦手な人でも大丈夫。ごま油を合わせるだけで味が決まるので、調味いらずで簡単です!
「今回はピクルスの野菜も加えましたが、漬けた野菜を完全に食べ切ってしまっていたら、きゅうりの薄切りやわかめを合わせてもおいしいですよ」(以下「」内、沼津さん)
アレンジ2:ふっくらジューシーで感動!鶏もも肉の照り焼き
null次は、ピクルス液を使った鶏肉の照り焼き。安いお肉でもふっくらジューシーに仕上がるので、ぜひ試して欲しい! おいしすぎてごはんが進むこと間違いなしです。
【材料】(2人分)
鶏もも肉・・・200g
塩・・・少量
こしょう・・・少量
ピクルス液・・・大さじ3
しょうゆ・・・大さじ1/2
【作り方】
(1)フライパンを熱して、鶏もも肉を皮目から焼く。
必ず皮目から焼き、外側をパリッと仕上げます。皮から脂が出てくるので、油はひかなくてOKです。
(2)塩、こしょうを振る。
(3)鶏肉の周りが白っぽくなるまで触らずに待つ。焼き色が付いたら、ひっくり返す。
ここで触らず、じっと我慢するのがおいしく焼くための秘訣。
「せっかく高温で焼いている時に、むやみにいじってしまうと空気が入って温度が下がり、きれいにパリッと焼けません。焼き色が付くまでは触らず、鶏肉の周りが白っぽくなり、いい香りがしてきたらひっくり返しましょう」
(4)余分な脂をペーパーで拭き取る。
「鶏肉から出たこの余分な脂がくさみの原因なので、ペーパーできれいに拭き取ってくださいね」
(5)ピクルス液としょうゆを加える。
「香り付けにしょうゆを少量加えます。ピクルス液には野菜の旨味もじんわり染み込んでいますよ」
(6)汁気がなくなるまで中火でよく煮て、鶏肉にたれを絡める。
煮ていると汁気がなくなり、鶏肉にしっかり味が染み込みます。ピクルス液の酸味が飛んで、甘みと旨味が残り、きれいな照りも出てきます。たれにとろみがついてきたら、鶏肉によく絡めましょう。
(7)器に盛り付け、たれをかけて、できあがり!
たれをたっぷりかけたら、完成です。
ひと口食べると鶏肉がジューシーでスタッフ一同びっくり! さっぱりしているのにコクがあって、お肉がとっても軟らか。照り焼きは煮詰めている間にお肉がパサパサと硬くなりがちですが、これは中がふっくらしていて感動してしまいました。しょうゆで味付けしただけなのに、ピクルス液の甘みが効いているから甘じょっぱくて、ごはんが進む味。子どもも夫も喜ぶこと間違いなしです!
「鶏むね肉や豚肉、ぶりやかじきなどの魚で作ってもOKです。ピクルス液に野菜の旨味が溶け込んでいるので、普通の酢を使った照り焼きよりもひと味違ったおいしさになりますよ。
ステーキ、しょうが焼き、酢豚、トマト煮など、お肉を使う料理の下ごしらえの時に、ピクルス液に漬け込んでおくと、安いお肉も軟らかく仕上がります。漬け込んだ後は、ソースに使えば余りません。
さらに、ピクルス液に玉ねぎの薄切りとかつおぶしを加え、焼きたての熱々の肉や魚を漬け込めば南蛮漬けにも。こちらは酢の効果で長持ちするので、作り置きに便利ですよ」
アレンジ3:優しい酸味のドイツ風ソーセージスープ
null最後は、ザワークラウトをイメージしたドイツ風のさっぱりスープ。ピクルス液の優しい酸味に、プリッとボイルしたウィンナーが相性抜群です。
【材料】(2人分)
ピクルス液・・・大さじ4
水・・・400ml
ウィンナー・・・4本
キャベツ(千切り)・・・30g
塩・・・少量
こしょう・・・少量
【作り方】
(1)鍋に水とピクルス液を入れる。
(2)ウィンナーと千切りにしたキャベツを入れる。
(3)強火で沸騰させる。
(4)塩を加えて、よく混ぜる。
(5)器に盛り付け、こしょうを振って、できあがり!
ザワークラウト風のスープは、ほのかに酸味があって優しい味。ウィンナーの旨味もスープに溶け込み、噛むとプリッと弾けて幸せ〜。寒くなってきたこれからの季節におすすめの一品です。
「他にも、ピクルス液をトマトジュースで割ってトマトスープにして、カリカリに焼いたバゲットを浮かべてもおいしい。夏は冷たくすればガスパチョ風になります。
ピクルス液はゆで卵を漬け込んだり、すし酢の代わりに使ってもOK。また、パンケーキやスコーンを作る時にピクルス液を少し入れると、甘くて塩気の効いた生地になり、おやつやおつまみにもおすすめですよ」
実はとってもバリエーション豊かに使えるピクルス液。これは捨てずに活用しないともったいないですね! 中でも、鶏肉の照り焼きはイチオシなので、ぜひお肉を焼く時に使ってみてください。いつものお肉がワンランクおいしくなるはずです。
次回は、お弁当にも便利な「卵」のちょこっと漬けをご紹介します。
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)など多数。
取材・文/岸綾香