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「なすのあっさり塩漬け」&厚揚げで作る簡単白和えアレンジも美味【ちょこっと漬け♯3】

kufuraでは、季節の旬の野菜を中心に、料理研究家の沼津りえさんが提案する「ちょこっと漬け」の連載をスタート。少ない分量で作るので、余った野菜でもサッと作れて、漬けることでおいしく長持ち。さらに、味付けがシンプルなので、普段の料理へのアレンジが無限大に広がるのもすごいところ。

第3回目は、漬け物の代表格「なす」。秋なすのおいしい季節なので、塩で漬けるだけで素材の旨味を存分に引き出す方法を教えてもらいました。

「なすのあっさり塩漬け」の作り方

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今回、使う材料は、なすと塩の2品だけ。

「薄切りにして塩で漬け込むだけだからとっても簡単。ムダな水分が抜けて旨味だけが残り、色も鮮やかにキレイに仕上がりますよ」(以下「」内、沼津さん)

【材料】

なす・・・1

塩・・・小さじ1/2

【用意するもの】

ポリ袋・・・1枚

 ちなみに、沼津さんのおすすめのポリ袋は、業務用スーパーで購入できる『ポリエチレン袋12号』(0.025×230×340mm)。「適度な厚みがあって、使いやすい大きさ」と、沼津さんのイチオシです。

【作り方】

(1)なすはヘタを切り、縦半分に切って薄切りにする。

なすはよく洗って、ヘタを切り、縦半分に切ってから薄切りにします。今回は薄切りですが、乱切りや拍子切りなど切り方を変えて、いろいろな食感を楽しんでもOKです。

(2)なすをポリ袋に入れて、塩を振る。

塩は、なす200g(約1本分)に対して小さじ1/2が基本。この比率を覚えておけば、本数が増えても大丈夫。今回は塩だけであっさりと漬けます。

(3)全体を混ぜるようにしてもみ、空気を抜いて、ポリ袋の口を結ぶ。

全体に味が混ざるよう軽くもんで空気を抜き、ポリ袋の口を結びます。塩でもむこと自体がアク抜きになり、ムダな水分も抜いてくれます。

(4)冷蔵庫に入れて30分以上おいたら、できあがり!

汁が漏れたりしても大丈夫なように、バットなどに入れて冷蔵庫で30分以上おきましょう。保存期間は冷蔵庫で23日を目安に食べきってください。

食べてみると、シャクシャクとした食感がたまらない! いい感じに余分な水分が抜けて、なすの旨味だけがしっかり残っています。なすの紺色も鮮やかで品があって美しい。追加でオリーブオイルをかけてもおいしいですよ。

そのまま塩漬けとして楽しむのはもちろん、塩もみしただけだから、ぜひこちらは料理へのアレンジも試して欲しい。そこで、あと一品おかずが欲しい時に便利なメニューをご紹介します。

アレンジ1:濃厚に味変!なすのヨーグルトみそ和え

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あっさりした塩漬けをヨーグルト&みその発酵食品コンビに加えて、まったく違う濃厚な味わいに。意外な組み合わせにハマる人も多いはず!

【材料】

なすのあっさり塩漬け・・・1/3

ヨーグルト・・・大さじ1

みそ・・・小さじ1/2

【作り方】

(1)ボウルにヨーグルトとみそを入れて混ぜる。

(2)なすの塩漬けを軽く絞って加えて、よく和える。

なすから水分が出ているので、水っぽくならないよう、必ず軽く絞ってから加えてください。

ひと口食べると、なんだかまろやかなチーズのような味。でも、ヨーグルトの酸味がさわやかでくどくない。あっさりした漬け物が一気に濃厚になり、存在感のあるおかずに大変身しました。

アレンジ2:水切り不要でお手軽!厚揚げの簡単白和え

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こちらは、普段から沼津家でヘビロテされている厚揚げを使った白和えにアレンジ。

「豆腐の代わりに厚揚げを使えば、水切り不要。手軽に白和えを作れるんですよ!」

【材料】

なすのあっさり塩漬け・・・1/3

厚揚げ・・・50g

砂糖・・・小さじ1/2

白すりごま・・・小さじ1/2

(1)ボウルに厚揚げ、砂糖、白すりごまを入れる。厚揚げを手で潰しながら、全体を混ぜる。

厚揚げは皮をちぎりながら、手で潰せば簡単。包丁で切るよりも手で潰した方が味がなじみやすく、おいしく仕上がります。

(2)なすの塩漬けを軽く絞って加え、よく和える。

水っぽくならないよう、なすは軽く絞ってから加えるのがポイント。

普通の白和えに比べて、厚揚げの油のコクが加わってよりおいしさがアップ! 豆腐で作るよりも水っぽくならず、厚揚げのコクとごまの風味、さらになすの旨味が加わって食べ応えも満点。これは、おつまみにもおかずにもおすすめの一品です。

「なすの塩漬けは、パスタやそうめん、うどんなどに加えても。また、なすを乱切りに切って同様の塩漬けにしておき、豚肉と一緒にごま油で炒めて、みそやめんつゆで味付けしてもおいしい! 塩漬けにしているのでなすから余分な水分が出ず、サッと炒めるだけでボリュームのあるおかずになるんですよ」

以上、なすのちょこっと漬けでした。なすが1本だけ余ってしまった時にも、簡単に作れて便利ですね。

次回は、秋の味覚、きのこを使ったちょこっと漬けを紹介します。

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)など多数。

 

取材・文/岸綾香

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