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きのこの炒め方がウマ味のキメ手!アレンジ万能「きのこのしょうゆ漬け&オイル漬け」【ちょこっと漬け♯4】

旬の野菜などの食材を使って、少ない分量でも簡単においしい漬け物ができる「ちょこっと漬け」を、料理研究家の沼津りえさんが提案。ただ漬けるだけではなく、いろいろな料理にアレンジできるのもいいところ。

今回は、秋の味覚「きのこ」を使ったちょこっと漬けを2品紹介します。kufura編集部でもリピートする人が続出! きのこの味が濃くておいしいうえ、普段の料理にも幅広く使えるので、ぜひ試して欲しい一品です。早速、動画をチェックしてみましょう。

「きのこのしょうゆ漬け」の作り方

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今回は5種類のきのこを使って作ります。おいしさの秘密はきのこの旨味を凝縮する炒め方。しっかり旨味を閉じ込めることができるので、この炒め方を覚えておくと、普段きのこ料理を作る時にも応用できますよ。

【材料】

舞茸・しいたけ・えのき・しめじ・エリンギ・・・計200g

しょうゆ・・・大さじ2

きのこは1種類でも数種類でもOK。全部で200gになるように調整してください。いろんなきのこをミックスすると、それぞれの旨味や香りが融合して、より複雑な味わいになりますよ。

【用意するもの】

保存瓶・・・2

【作り方】

(1)舞茸は食べやすい大きさに手でちぎる。

(2)しいたけは石突きの先端を切り、半分に切ってから3等分に切る。

しいたけは石突きの先端だけ切り落とし、軸はそのまま残して食べます。半分に切ってから3等分にして、大きめにゴロッと切ります。食感が残り、ボリューム感も出るこの切り方は見た目もおしゃれ。きのこのアヒージョを作る時などにもおすすめの切り方です。

(3)えのきは石突きを切り、3等分に切る。下部分は手でほぐす。

(4)しめじは石突きを切り、手でほぐす。

(5)エリンギは石突きを切って、半分に切る。食べやすい大きさに手で裂く。

(6)油はひかず、強火でフライパンを熱し、きのこを入れる。初めは触らず、きのこの香りが立つまでじっと待つ。

「ポイントは強火で炒めること。最初は絶対に触らないでください。ここで触ってしまうと負けですよ(笑)」と、沼津さん。

「きのこは水分が出ると、旨味が水分の方に逃げていってしまいます。そのため、強火で無駄な水分だけ飛ばして炒めると、きのこの旨味をギュッと凝縮することができるんです。上手に炒めたきのこは水分がきれいに飛んで、ベチャッと水っぽくなりません。

最初にきのこに触ってしまうと新しい空気が入って温度が下がり、なかなか高温で炒めることができないので、香りが立つまでじっと我慢してくださいね」(以下「」内、沼津さん)。

(7)きのこの香りが立ったら炒める。「キュッキュッ」の音が、おいしくなるコツ!きのこが鳴き止み、ツヤが出たらOK。

じっといじらず我慢して、きのこの香りが立ったら、さぁ炒めましょう!

「この時、きのこが“キュッキュッ”と鳴きます。お子さんと一緒に作る時は、ぜひ、きのこの鳴き声を聞かせてあげて。この音が出るのは、水分が出ていない証拠。炒め続けるとテカテカとツヤが出てきます。きのこの鳴き声が小さくなったらOK。旨味が凝縮されて、香りよく仕上がりますよ」

(8)きのこが熱いうちに保存瓶に入れて、しょうゆを加える。ふたをして、全体を軽くなじませる。

よく洗って乾かした保存瓶にきのこを熱いうちに入れ、しょうゆを加えます。ふたをして全体を振って軽くなじませたら、ふたを開けて粗熱を取ってください。

(9)粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて、30分以上おいたら完成!

粗熱が取れたらふたをして、冷蔵庫で30分以上おいたらできあがり。保存期間は冷蔵庫で23日を目安に食べきりましょう。

「きのこが熱々のうちにしょうゆで漬けることで、きのこの旨味がしょうゆと混ざり合って、より奥深い味わいになります」

ひと口食べると、きのこ特有の臭みがなく後味がスッキリしていて、噛めば噛むほどきのこの旨味がギュッギュッと力強く溢れてきます。しょうゆにきのこの旨味がしっかり移っていて、まるでだしじょうゆのような味に。

舞茸の華やかな香り、ゴロッとしたしいたけ、エリンギの弾力のある食感など、いろいろなきのこが融合して、幸せなハーモニーを生んでいます。男性スタッフも箸が止まらず、これは夫のおつまみにも最適ですね。

「きのこのオイル漬け」の作り方

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さらに、今回は同じきのこでもう1品、オイル漬けも作ってみましょう。きのこを炒めるところまでは、しょうゆ漬けと同じなので、多めに400g炒めておき、半分に分けて、しょうゆとオイルの2種類を同時に作るのもおすすめです。

【材料】

舞茸・しいたけ・えのき・しめじ・エリンギ・・・計200g

塩・・・小さじ1/2

サラダ油・・・適量

【用意するもの】

保存瓶・・・1

【作り方】

(1)きのこを炒めるところまでは、しょうゆ漬けと同じ。保存瓶にきのこを熱いうちに入れ、塩を加える。

「今回オイルはクセのないサラダ油を使いました。オリーブオイルを使用する場合は、冷蔵庫に入れると固まりますが、常温に戻せば元に戻ります。ごま油もおいしいですが、味や香りに特徴があるので、アレンジする料理をやや選びます。ぜひ、好みのオイルでいろいろ試してみてくださいね」

(2)きのこが浸るまでサラダ油を注ぐ。全体を軽くなじませる。

きのこがひたひたに隠れるまで、サラダ油をたっぷり注ぎます。

(3)粗熱が取れたら冷蔵庫に入れて、30分以上おいたら完成!

「好みでオイルと一緒にスパイスを入れるとさらにおいしくなります。にんにくなら1片、唐辛子は1本、黒こしょうは粒でも粉でも適量、ローリエやハーブも適量。こちらの分量を目安に、好みのスパイスを加えてオイルの風味付けを楽しんでみてください」

試食すると、オイルにきのこの旨味がしっかりと染み込んでいておいしい! きのこがしっとりオイルになじんで、しょうゆ漬けとはまた違ったリッチな洋風の味。これはオイルごとパスタにしたり、バゲットにのせたり、普段の料理に手軽に使えそうです。

それでは、それぞれのアレンジレシピを1点ずつ紹介します。

アレンジ1:簡単で滋味深い。きのこたっぷり混ぜごはん

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きのこのしょうゆ漬けを混ぜるだけの超簡単混ぜごはん。なのに、とっても美味なんです。きのこの食感がいいアクセントになって、おにぎりにしても最高ですよ。

【材料】

きのこのしょうゆ漬け・・・今回作った分量(きのこ200g)の1/2

ごはん・・・2

白いりごま・・・小さじ1

【作り方】

(1)温かいごはんにきのこのしょうゆ漬けと白いりごまを加える。

(2)切るように軽く混ぜる。

(3)器に盛り付けたら、できあがり!

「一緒に、角切りにしたプロセスチーズ、ちりめんじゃこを加えてもGood。ねぎ、大葉、しょうがなど、薬味をたっぷり入れても華やかです。きのこのだしが詰まったしょうゆは、密かにたまごかけごはんにも合うんですよ」

他にも、大根おろしと一緒に添えて和風きのこハンバーグにしたり、魚や肉を焼いた時のソース代わりにしたり、冷奴や香ばしく焼いた厚揚げに乗せたり、チーズと一緒にトーストに乗せたり……と、きのこのしょうゆ漬けはアレンジ豊富な万能選手で、普段の料理においしさと彩りを添えてくれます。編集部でもリピーター続出中です!

アレンジ2:きのこ&チーズのとろとろオムレツ

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次は、きのこのオイル漬けを使ったアレンジ。オイル漬けは洋食との相性抜群。今回はチーズも入った具沢山のボリュームオムレツに。とろとろの食感がたまりません!

【材料】

きのこのオイル漬け・・・大さじ2

きのこを漬けたオイル・・・小さじ1

卵・・・2

ミックスチーズ・・・10g

【作り方】

(1)フライパンにきのこを漬けたオイルを入れて熱する。

炒め油は、きのこの風味が染み込んだきのこを漬けたオイルを使いましょう。せっかくなので、オイルも余すことなく使ってくださいね。

(2)溶き卵を入れて、手早く混ぜる。

(3)きのこのオイル漬けとミックスチーズを加える。

きのこの分量はお好みで調整を。ミックスチーズは溶けやすいピザ用などを使ってください。

(4)卵を端に寄せて形を整え、全体をひっくり返す。

(5)器に盛り付けたら、できあがり!

オムレツを割ってみると、中はとろ〜り。大きめのきのこがゴロッと顔を出し、ボリュームも満点です。オイル漬けにしたきのことチーズがふわふわの卵に包まれて、三位一体のおいしさはヤミツキになる味。

きのこのオイル漬けとチーズを一緒に焼いてグラタンにしたり、オイルごと熱々のパスタに絡めたり……アレンジは自由自在。オイルにもきのこの旨味がギュッと詰まっているので、ぜひオイルも無駄なく使ってみてください。

いかがでしたか? 以上、きのこのちょこっと漬け2種でした。ぜひきのこのおいしい季節に、いろいろな種類のきのこで試してみてくださいね。

次回は、これから旬を迎える「ごぼう」を使ったちょこっと漬けを紹介します。

【取材協力】

沼津りえ

料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)など多数。

 

 取材・文/岸綾香

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