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さんまと秋なすのパスタ!さんま缶を使えば失敗知らず【プロが教える 本格パスタレシピ】

暑さがゆるぎ、秋の食材が恋しくなる季節の到来です。そこで、秋の味覚がギュッと詰まったパスタを紹介! イタリアン料理店のシェフ 小野宗隆さんに、さんまと秋なすを使った家庭でも簡単に作れる一皿を教えてもらいました。今回、さんまは缶詰を使うので、下処理など手間がかからず簡単! そして、缶詰の汁を使って味付けするので、1缶丸ごと余すことなく使えます。なすはとろとろの食感に仕上がって、ジューシーでびっくり。実は火入れの仕方にプロの技がありました! 早速、動画を見ながら作ってみましょう。

さんまと秋なすのパスタの作り方

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【材料】(2人分)

パスタ(スパゲッティーニ 1.7mm)・・・200g

さんま(缶詰)・・・1缶(180g

なす・・・2

大葉・・・8

にんにく・・・1

しょうが・・・1

エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ3

しょうゆ・・・大さじ1

塩・・・少量

粗挽き黒こしょう・・・少量

粉チーズ・・・適量

 

今回は、さんまの缶詰はしょうゆ煮を使用しました。缶詰は水煮でも、みそ煮でもOKです。缶詰によって、味が濃かったり薄かったりするので、必ず味見をして、しょうゆ、塩、こしょうなどの調味料で、好みの味に調整してください。

 ※今回は、風味がよく、おいしく仕上がるエキストラバージンオリーブオイルを使用していますが、ない場合はオリーブオイルでもOKです。

【作り方】

(1)なすはへたを取り、ピーラーで皮を3か所ほどむき、縦半分に切って、大きめの乱切りにする。にんにくはみじん切りにする。しょうがは皮ごとみじん切りにする。

なすは切り口の白い断面から火が通るので、ピーラーで数か所皮をむいておくと、皮目からも火が通り、中までしっかり水分や味が入ります。ゴロッと大きめの乱切りにして、食べ応えを出しましょう。

しょうがは「必ず皮ごと使うべき!」と小野さん。皮の間に栄養がたくさん詰まっているので、皮をむいて捨ててしまうのはもったいないそうです。みじん切りにしてしまえば、皮のざらつきなども気になりませんよ。

(2)フライパンを強火で熱し、オリーブオイルを入れる。なすを加え、最初はあまり触らず、焼き色が付いたらひっくり返す。きれいな焼き色が付いたら中火にする。

なすは強火で焼かないと色がきれいに付かないそう。なすをフライパンに入れて、すぐに動かしてしまうと、焼き色がきれいに付かないので、しばらくじっと我慢。こんがりと焼き色が付いてきたらひっくり返して、焦げないように中火にしてください。

また、なすは油と好相性で、スポンジのようにどんどん油を吸います。しかし、吸った分だけ、時間が経つと外に出てきてしまうので、油を入れすぎると食べる時にベチャベチャになってしまいます。足りないかな?と思うくらい、最小限の油で炒めるのがおいしく仕上げるコツ!

(3)にんにくとしょうがを加えて、軽く炒める。さんまの缶詰を汁ごと入れて、炒めながらさんまを軽くほぐす。しょうゆを加えたら、一度火を止める。

なすを強火で焼く時に、にんにくとしょうがを入れてしまうと焦げてしまうので、にんにくとしょうがは、なすに焼き色が付いてから入れます。

さんまは缶詰の汁も味付けに使いたいので、汁も捨てずに全部入れましょう。この時、缶詰がしょうゆ味なら和風に、水煮ならあっさりと、みそ煮なら甘めに仕上がります。缶詰の味付けによって、濃かったり薄かったりするので、必ず味見をして、しょうゆ、塩、こしょうなどで味を調整してくださいね。

さらに、甘かったり、しょっぱかったり、缶詰特有の味わいがあるので、しょうがや粗挽き黒こしょう、唐辛子など、スパイシーな調味料で味を引き締めると、おいしく仕上がるそうです。今回もしょうがのキリッとした風味が効いています。

(4)パスタは表示時間通りゆでる。

パスタにソースを十分に吸わせるため、パスタを表示時間より1分短めにゆでることが多い小野さんですが、今回は通常通りのゆで時間でOKとのこと。その理由は一体?

 「今回はさんまの缶詰の汁も味付けに使っているので、ソースに味がしっかり付いています。ソースが濃厚なので、パスタにソースを吸わせる時間が短くても、パスタに味がよく絡みます。逆に、味が繊細なペペロンチーノやボンゴレなどは、パスタにソースをしっかり吸わせた方がおいしく仕上がりますよ!」(小野さん)

(5)ソースにゆで汁を適量加えて、火をつける。ゆであがったパスタを加え、よく絡める。味見をして、塩、こしょうで味を調える。

パスタをソースに加える直前に、ソースが乾いていたら様子を見てゆで汁を適量加えます。ゆであがったパスタをソースとよく絡めたら、必ず味見をして、味を調えてくださいね。

(6)皿に盛り付けて、千切りにした大葉をたっぷりのせ、粉チーズを振ったら完成!

皿に盛り付けたら、刻みたての大葉をたっぷりのせます。大葉は切りたてがいちばん香りが華やかに立つので、盛り付ける直前に切るのがおすすめ。葉をまとめてクルクル丸めてから切ると、簡単に細かい千切りにできます。粉チーズを振ったらできあがり!

早速試食してみると、ゴロゴロしたなすが、口の中でとろ〜っと溶ろけて……幸せ! 焼き加減ひとつで、なすの中までとろりと軟らかく仕上がるのは、まさにプロの技ですね。さんまとの相性も抜群で、しょうゆの香ばしい風味が、さらに秋らしい味わいを引き立てます。さらに、刻みたての大葉のさわやかな風味が香り、和風味の濃厚なソースとマッチしていいアクセントに。

今回はさんまの缶詰を使いましたが、さばやいわしなど、他の缶詰を使ってもOKです。選ぶ缶詰の味付けによっておいしさが変わるので、実は味のバリエーションも豊富。暑さがゆるいだ秋のはじめに、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

【取材協力】

小野宗隆・・・洋食屋『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。

 

取材・文/岸綾香

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