ボンゴレビアンコの作り方
null材料(2人分)
パスタ(スパゲッティーニ 1.7mm)・・・2人分
あさり(冷凍しておく)・・・200g
ミニトマト・・・10個
バジル・・・3枚
にんにく・・・3片
鷹の爪・・・1本
エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ1
水・・・100cc
塩・・・少量
粗挽き黒こしょう・・・少量
※今回は、風味がよく、おいしく仕上がるエキストラバージンオリーブオイルを使用していますが、ない場合はオリーブオイルでもOKです。
(1)あさりは砂抜きをして冷凍しておく。
「うちのお店で使っている貝類は、すべて冷凍してから使っています。冷凍保存で1カ月くらい持ちますよ」と、小野さん。冷凍してから使ったほうが、より貝の旨味が増すとのこと。このテクは、はまぐり、しじみなど、他の貝でも使えるそう。日持ちするうえ、何よりおいしく仕上がるとあって一石二鳥ですね!
(2)にんにくは1mm幅の薄切りにする。ミニトマトはヘタを取り、半分に切る。鷹の爪は半分に割って、種を出す。
にんにくは、みじん切りにするとパンチの効いた味に、薄切りにすると上品な味になり、切り方によって風味が変わると小野さんに以前教わりました。今回は薄くスライスして使います。魚介類と合わせる時は、薄切りにしたほうが上品に香りが立ち、魚介の繊細な旨味を邪魔しません。ちなみに、にんにくの風味が主役となるアラビアータには、みじん切りが相性抜群ですよ。
(3)フライパンを強火で熱し、オリーブオイルを入れる。にんにくを加え、きつね色になるまで中火でしっかり炒め、鷹の爪を加える。
ここでは、にんにくの火加減に注意しましょう。こんがりときれいなきつね色になるまで中火でしっかり炒めます。にんにくは焦げると苦くなってしまうので、炒め過ぎて焦がさないように気をつけてください。
(3)強火にして、冷凍しておいたあさりを加え、炒める。次にミニトマトを加えて炒め、水を入れてふたをし、一気に蒸し上げる。ソースからあさりだけ取り出す。
強火でフライパンをしっかり熱したところに、冷凍しておいたあさりを加え、水を入れて一気に蒸し上げるのが今回のポイント。この時間が短いほど、貝が縮まらず、ふっくらおいしく仕上がります。
ミニトマトは加熱するとトロッとしたとろみが出てきます。このとろみのおかげで、ソースと麺が仲良く絡みやすくなるんですね。
加熱し過ぎると、あさりの身が縮んでしまうので、ここで一度、あさりだけ別の皿に取り出しておきましょう(一緒に取り出してしまった汁は、フライパンに戻してくださいね)。プロのこういったひと手間で、おいしく仕上がりますよ。
(5)パスタは表示より1分短めにゆでて、ソースにパスタを加え、パスタにソースを吸わせながら、よく絡める。味見をして、塩とこしょうで味を調える。 皿に盛り付けてあさりをのせ、細かくちぎったバジルをのせて完成!
ここで、パスタにあさりの旨味の効いたダシをたっぷり吸わせます。ソースの中でさらにパスタを1分間ゆでるようなイメージでしっかり絡めてください。
皿に盛り付けたら、先に取り出しておいたあさりをたっぷりのせて、バジルは直前で細かくちぎりましょう。さわやかにバジルの香りが漂います。それでは、いよいよお楽しみの試食タイムです!
スタッフ一同驚いたのは、パスタがあさりのダシをしっかり吸い込んで、麺自体がおいしく味付けされていたこと。1本1本があさりの旨味の効いたパスタに変身していました。そして、繊細なあさりのダシを引き立てる影の立役者が、最初にじっくりと炒めたにんにく。主張し過ぎず、貝の旨味に寄り添うように風味を引き立てています。まさに、これぞプロの技! 白ワインとぜひ合わせたい逸品です。バゲットを添えて、最後のソースまで余すことなく味わいたいですね。
ボンゴレビアンコは見た目も華やかなので、ホームパーティーや記念日など、特別な日の食卓を飾るのにもおすすめです。ぜひ、大切な人のために作ってみてくださいね。
【取材協力】
小野宗隆・・・洋食屋『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。
取材・文/岸綾香