焼きナポリタンの作り方
null【材料】(2人分)
パスタ(スパゲッティーニ 1.9mm)・・・200g
ベーコン・・・100g
ピーマン・・・2個
玉ねぎ・・・1/2個
マッシュルーム(缶詰)・・・1缶(100g)
エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ2(パスタ用)、大さじ1(具材用)
ケチャップ・・・140g
酒・・・大さじ1
しょうゆ・・・大さじ1
バター・・・15g
塩・・・少量
粗挽き黒こしょう・・・少量
粉チーズ・・・適量
パセリ・・・適量
※パスタは通常より太めの1.9mmを使います。ナポリタンには太めの麺がおすすめです。
※マッシュルームは水煮缶を使用。生のマッシュルームを使う場合は、4個を目安にしてください。
※今回は、風味がよく、おいしく仕上がるエキストラバージンオリーブオイルを使用していますが、ない場合はオリーブオイルでもOKです。
【作り方】
(1)ベーコンは1cm幅の短冊切りにする。ピーマンは上下を切り、縦半分に切って種を取り出し、細切りにする。玉ねぎは皮をむき、繊維に沿って薄切りにする。
ピーマンは上下を切り、縦半分に切ってから、種をしっかり取り出します。
玉ねぎは2mm幅くらいの薄切りにすると、今回使用するパスタの太さに近く、フォークで食べる時にパスタと絡みやすくなりますよ。
(2)パスタは表示より3分長めにゆでる。
今回はなんと、3分長めにゆでるというのでびっくり! 今まで小野さんが作るパスタは、フライパンの中でソースと絡める加熱時間を考慮して、1分短めにゆでるのがセオリーでした。
「焼きナポリタン」は、あえて長めにゆでることでパスタをふやかしてから、フライパンでカリッと香ばしく表面を焼き付けます。それによって、外はパリッ、中はもっちりのコントラストが際立つ新食感を味わえるんです。
(3)フライパンを強火で熱し、オリーブオイルを入れる。中火にして、パスタを加える。薄く広げ、焼き色が付いたら返して、反対側も焼く。ほぐしながら炒め、表面がほどよくパリパリになったら一度取り出す。
小野さんいわく、「パリッと焼き上げるためには、しっかり湯切りするのがポイント!」とのこと。
「ここで水分をよく切っておかないと、麺がフライパンにくっつきやすくなってしまいます。パスタを薄く広げたら、まず片面を焼きます。最初はあまりいじらず、パスタに焼き色が付くまで待ちましょう。焼き色が付いたらひっくり返して、反対側も同様に焼いたら、全体をほぐしながら炒めます。軟らかいパスタの表面がパリッとコーティングされたらOK!」
ここで一度、パスタをフライパンから取り出します。
(4)フライパンにオリーブオイルを入れ、ベーコンを炒める。脂身が透明になったら、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルームを炒める。
先にパスタを焼くと、フライパンを洗う必要がなく、そのままオリーブオイルを足して具材を炒めることができます。ソースを先に作ると、パスタを焼く時にフライパンを洗わなければならないので、この順番で作るのがおすすめですよ。
ベーコンの脂身が透明になってきたら、玉ねぎ、ピーマン、マッシュルームの順で炒めましょう。
(5)フライパンの端に具材を寄せ、空いた所にケチャップを入れる。ケチャップを加熱するのと同時に、具材側に酒、しょうゆを加えて蒸す。ケチャップの色が濃い赤色になったら、具材とよく混ぜ合わせる。
フライパンの端に具材を寄せて、ケチャップだけ加熱するのがポイント! こうすると、ケチャップの水分が蒸発し、香りが立って味が濃くなります。
ケチャップを炒めている間、反対側に寄せた具材には、酒としょうゆをかけて、野菜とベーコンを蒸しあげます。
ケチャップの色が、赤褐色のような濃い赤色に変わったら、具材と混ぜ合わせるサイン。蒸した具材としっかり混ぜ合わせましょう。
(6)焼いたパスタを加え、ソースとよく絡める。塩、こしょうで味を調え、バターを加えてコクを出す。皿に盛り付けて、粉チーズ、パセリを振って完成!
パスタは焼いたことにより硬めになっているので、持ち上げるようにしながら、しっかりソースと絡めます。最後にバターを加えてコクを出したら、粉チーズ、パセリをたっぷり振っていただきます!
スタッフ一同驚いたのは、焼きナポリタンの新食感! 麺の外側は香ばしくパリッと引き締まっているのに、中はもっちり。例えていうなら、少し焼きそばに似たような食感です。パスタを焼き付けた表面部分に、トマトの風味や香りを存分に引き出したケチャップソースが絡まって、より濃厚な味わいに。旨味が凝縮されて、濃い味に仕上がり、いつもとは違ったナポリタンを楽しめるはずです。
ひと手間かけると、より深みを増すナポリタンの世界。王道のメニューだからこそ、ひと味違った作り方をしてみるのもおもしろいですね。ぜひ、試してみてくださいね!
【取材協力】
小野宗隆・・・洋食屋『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。
取材・文/岸綾香