よくある失敗…糸が足りなくて玉留めできない!
null針に糸を巻きつけて行う「玉留め」ですが、いざという時に、残りの糸が短くて巻きつけられないと困りものですよね。
せっかく縫ったものをほどき、また縫い直すなんて、考えただけでも心が折れてしまいそう……!
そんな絶望的状況を解決する方法を、次からご紹介していきます。
プロが教えるレスキュー方法
null針をうまく活用しながら、次の(1)〜(5)の順で玉を作っていきましょう。
(1)糸から針を抜く
(2)残りの糸で輪っかを作り、糸の端を通す
(3)縫い終わり位置に針の先をあてる
(4)糸の端を引っ張って玉を作る
(5)輪から抜いた針で玉を押さえながら、しっかり引き締める
玉留めレスキュー完了!
針を抜いた後の(2)の作業は、指先の細かな作業となりますが、頑張りどころはここだけ!
「ポイントは、縫い終わり位置にあてた針を動かさないこと。こうすることで、作った玉留めが浮いてしまうことはありません。また、(2)〜(5)を繰り返せば玉は大きくなります。布目の粗さや糸の太さによって調整してくださいね」(以下「」内、たま先生)
これなら、残りの糸がだいぶ短くても対応できそうですね!
糸の長さの目安ってどのくらい?長すぎるのがNGな理由も
null糸が足りなくなるのを回避するため、長めに用意すればいいのかというと、どうやらそうでもないようです。
「糸を必要以上に出すのはおすすめしません。あまり長く出してしまうと、縫っている時に糸がねじれてきて、縫い途中や玉留めする時にかえって絡まりやすくなってしまうんです」
では、どのくらいの長さがいいのでしょうか?
「お裁縫の世界では、“腕の長さ”と言われています(1本取りでも2本取りでも)。これは、だいたい肩から手の平くらいの長さで、およそ50cmほど。手縫いの時は、長すぎず短すぎないくらいが扱いやすいというわけですね」
下手な人ほど効率が悪く、上手い人は無駄がないという意味のことわざに、「下手の長糸、上手の小糸」なんて言葉もあるそう。今回の玉留めレスキュー方法とともに、“適切な糸の長さ”もぜひ覚えておきたいですね。
構成/kufura編集部
洋裁講師。
文化女子大学(現・文化学園大学)服装学部服装造形学科を卒業後、伊勢丹新宿店にて、紳士服のお直しの仕事に携わる。自身主宰の裁縫教室での講師のほか、ミシンメーカーでのワークショップの開催、出版物へのレシピ提供などで活躍中。現在は、毎月大人・子ども合わせて約40名以上の生徒をレッスン中。
『裁縫の楽しさを一人でも多くの人に』を目標に、Instagram(@nuinui.tamama)などで生徒作品や裁縫のちょっとしたテクニックを発信中。