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丈夫で取れない!「2つ穴・4つ穴ボタン」の付け方【大人のお裁縫レッスン #3】

DIY

最近、お裁縫をしていますか? 身近なアイテムをハンドメイドしたり、ちょっとしたお直しができるようになったら素敵ですよね。そこで、連載動画「大人のお裁縫レッスン」開講です!

第3回は、丈夫な「ボタンの付け方」です。針を刺す位置をおさえておくと、丈夫で裏からの見た目もスッキリきれいに仕上がります! 迷いがちな最後の糸始末も必見。裁縫教室の講師を務める“たま先生”こと、常田玲美さんに、分かりやすく手順をレクチャーしてもらいました。

最後の糸始末で丈夫&見た目も美しく!

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【材料】

・ボタン付け糸

【道具】

・手縫い針
・糸切ばさみ
・指ぬき

2つ穴ボタンの付け方

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(1)針に糸を通して2本取りにし、端を玉結びする

「針に糸を通し、片方の糸の先だけ玉結びしたのを“1本取り”、両方の糸の先を玉結びしたものを“2本取り”と呼びます。手縫いの場合、多くは1本取りで縫っていきますが、ボタン付けのように丈夫に仕上げたい時は、“2本取り”で縫っていきましょう」(以下「」内、たま先生)

(2)ボタンを付けたい位置をすくうように表から針を刺して糸を通す

(3)引っ張りきらずに残した糸の輪に針をくぐらせる

(4)ボタン穴に裏から糸を通し、生地に縫う

このとき、布とボタンの間の糸を、布の厚み分くらい長くしておきます。このゆるみをもたせた部分のことを“糸足”と呼びます。
(春物2~3mm、冬物4~5mmくらいが目安)

「糸足がないとボタンのかけ外しがやりにくくなってしまうので、ここでの調整を忘れないようにしましょう。また、糸がねじれないよう整えながら作業すると、仕上がりがキレイですよ」

(5)3mmほどの位置から表に針を出す

「布に針を刺す場所は、1カ所に集中させてしまうとかたくなりがち……。3mmほどずらしたところから出してあげましょう」

(6)手順の(4)~(5)をもう1度繰り返す

(7)ボタン裏から布に向かって、糸足に糸を巻く

「糸を巻きつけていくのは、糸足を丈夫にするためです。しっかり糸足を付けることで、ボタンが服地にとどまり、ボタンがズレたり外れたりしにくくなります」

(8)最後のひと巻きは指にかけて輪を作り、輪の下から針を通して留める

(9)糸足に針を貫通させてから玉留めし、再び糸足に針を通して余分な糸を切れば完成!

「最後に糸足に針を通すことで玉留めが糸足の中に引き込まれ、より丈夫に、そして見た目も美しくなります!」

4つ穴ボタンの付け方

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(1)2つ穴ボタンの手順(1)~(3)を行う

(2)ボタン穴に対角線上に糸を通して生地裏に針を通し、3mmずらした位置から表に針を出す。これをもう1回行う。

(3)手順(2)のやり方で、クロスするように残りの穴に2回糸を通す

「4つ穴ボタンの糸の通し方は何パターンかありますが、糸をクロスにかけるのがいちばん丈夫だと言われています」

(4)2つ穴ボタンの手順(7)~(9)を行ったら完成!

頑丈にボタンを留めることができました。糸足に針を貫通させる最後のひと針のおかげで、玉留めが見苦しく浮いたりせずスッキリ!

生地裏を見てみると、糸が見えているのは3mmほどとこちらも美しい見た目。1カ所に集中して針を出し入れしないことで、モコッと盛り上がることもなく触り心地はフラットです。

なお、今回は「ボタンつけ糸」という専用の糸を使いました。丈夫で切れにくく、少し太めなのでボタン穴を埋めやすいというのが特徴。「もちろん刺繍糸などでも縫い付けられますが、専用の糸の方が、よりボタンのヨレや脱落を防ぎやすくなりますよ」とたま先生。

せっかくなら取れないよう万全を期したいもの。ご家庭に1つ用意しておいてもいいかもしれませんね。

 

構成/kufura編集部

常田玲美(たま先生)
常田玲美(たま先生)

洋裁講師。

文化女子大学(現・文化学園大学)服装学部服装造形学科を卒業後、伊勢丹新宿店にて、紳士服のお直しの仕事に携わる。自身主宰の裁縫教室での講師のほか、ミシンメーカーでのワークショップの開催、出版物へのレシピ提供などで活躍中。現在は、毎月大人・子ども合わせて約40名以上の生徒をレッスン中。

『裁縫の楽しさを一人でも多くの人に』を目標に、Instagram(@nuinui.tamama)などで生徒作品や裁縫のちょっとしたテクニックを発信中。

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