サーモンとほうれん草のクリームパスタの作り方
null材料(2人分)
パスタ(スパゲッティーニ 1.7mm)・・・2人分
鮭缶(水煮)・・・1缶(200g)
ほうれん草・・・1/2束(2株)
玉ねぎ・・・1/2個
にんにく(すりおろし)・・・大さじ1
生クリーム・・・200cc
粉チーズ・・・30g
エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ1
料理酒・・・大さじ1
塩・・・少量(味付け用)、適量(パスタをゆでる用)
黒こしょう(粗挽き)・・・少量
※今回は、風味がよく、おいしく仕上がるエキストラバージンオリーブオイルを使用していますが、ない場合はオリーブオイルでもOKです。
※にんにくのすりおろしは、市販のチューブタイプのものでも◎。
作り方
(1)玉ねぎは皮をむき、繊維に沿って薄切りにする。
玉ねぎは2mm幅くらいの薄切りにすると、今回使用するパスタの太さに近く、フォークで食べる時にパスタと絡みやすくなります。
(2)フライパンを強火で熱し、オリーブオイルを入れる。しっかりと水気を切った鮭を入れ、細かくほぐしながらよく炒める。
カリッ、パリッと仕上げるために、鮭の缶詰は水気をしっかり切ってから入れてください。木べらでフライパンに軽く押しつけるようにして、水分を飛ばしていきます。この時、焦げ目がつくくらい、よく炒めるのがポイント。この焦げ目がおいしい旨味になるそうです。
麺に絡みやすくなるよう、細かくほぐしましょう。
(3)鮭にこんがりと焼き色がついたら、玉ねぎを加える。玉ねぎがしんなりしたら、にんにくを加える。料理酒を加えて、鮭の臭みを飛ばしてから、生クリームを加える。
ここで料理酒を加えるのが、おいしくする秘訣。小野さんに料理酒を加える理由を伺うと、「鮭の臭みを飛ばすのと、先ほどつけた鮭の焦げ目を溶かして、おいしいだしに変える役割があります。ここで加える酒は、ワインは酸味があるので、普通の料理酒が適していますね。料理酒を入れたらすぐに強火でなじませて、一気に沸騰させて飛ばすのがポイント。できるだけ手早く行ってください」とのこと。
生クリームは植物性のものを使います。ボコボコ沸騰してしまうと分離するので、生クリームを加えたら弱火にし、鮭の旨味をしっかり生クリームに移していきましょう。
(4)パスタは表示より1分短めにゆでる。同時に、ほうれん草は根元を切り、葉は5cm幅に切る。根元は縦半分に切る。パスタがゆであがる1分前に、一緒に根元をゆで、後から葉を加えてゆでる。
ここで主婦にうれしい時短テクが登場! 小野さんは、パスタをゆでる時に、ほうれん草も一緒にゆでてしまいます。
「ほうれん草は根元に栄養がたくさんあって、ここがいちばん甘くて、味が濃くておいしい。捨てるなんてもったいないので、よく土を洗い落として無駄なく使ってください」
パスタがゆであがる1分前くらいに根元、葉の順で入れます。ほうれん草はゆですぎると柔らかくなってしまうので、1分くらいで充分だそう。
(5)ソースにパスタとほうれん草を加える。よく振って、パスタにソースを絡め、ゆで汁を加えてなじませる。塩を加えて、味を調え、粉チーズを加える。皿に盛り付けて、粉チーズと黒こしょうを振って完成。
パスタのゆで汁は、ソースの煮詰まり具合をみて調整してください。全体的にパサパサしていたら、やや多めに入れてOKです。
粉チーズはソースとしっかり混ざるように、フライパンの中で一度振って混ぜておき、さらに盛り付けてから2度がけします。クリームソースにチーズの旨味が加わって、より濃厚な味わいになりますよ。
クリームの香りの中に、鮭の香ばしさが際立ち、試食前から期待が高まります。ひと口食べると鮭の濃厚な旨味が溶け込んだクリームソースのおいしさにうっとり……。ほうれん草の茎の部分も甘くて濃厚で、楽しいアクセントになっています。
「鮭の水煮缶以外でも、鮭フレークやさば缶でもOK。コンビニやスーパーで手軽に買えて、ある程度下味がついているので失敗なく作れます。フライパンに茶色い焦げ目がつくようにカリッと香ばしく炒めて、それを料理酒で溶かして旨味の詰まっただしに変える。これがおいしく仕上げるポイントです」
プロのコツを知っておくと、そのひと手間で、いつものパスタがワンランクおいしくなりますね。これから肌寒くなる季節、家族みんなで濃厚なクリームパスタを、ぜひ味わってみてください。
【取材協力】
小野宗隆・・・洋食屋『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。
取材・文/岸綾香