お米は生鮮食料品。保存方法でお米の味も変わります!
null買ってきたお米は、台所の流しの下や食品庫の米びつなどで保存している方も多いかと思います。でもお米は野菜と同様、生鮮食料品。特に精米したお米は精米後すぐに酸化が始まるので、保存方法によって炊きあがりの味に大きな差が出てきます。
せっかくのお米を最後までおいしく食べきるための保存方法を、kufuraでの連載も好評な富山のお米農家「濱田ファーム」の濱田さんに伺いました!(濱田さんの連載「お米農家のヨメごはん」はこちら)
白米・玄米の保存に最適な場所って?
null濱田さんによると、お米をおいしく保存するのには以下の条件がそろっていることが理想だそう。
- 温度変化の少ない涼しい(15℃以下)場所
- 湿度が低い場所
- 風通しが良い場所
- 直射日光が当たらない暗い場所
- 匂いがうつらない場所
この条件を考えると……
「白米・玄米にかかわらず家庭でのお米の保存に一番いいのは、ジップロックなど密封できる袋やコンテナに移し替えて、冷蔵庫の野菜室で保管することです。ペットボトルに入れてもOK。でも量によってはかなり場所を取りますので、野菜室に余裕がない場合は、できるだけ涼しくて風通しがよく、湿度が高くない場所を探してみてください」(濱田さん)
最近の台所は日当たりもよく、また火や冷蔵庫などで電気も多く使うため、ほかの部屋より温度・湿度とも高くなりがち。また匂いもうつりやすいので、注意が必要です。
常温で保存する場合の、おおよその目安は?
「常温でお米を保存する場合、美味しく食べられる期間は上の表が目安です。
玄米はかなり長く品質を保つことができますが、精米したお米は季節に関わらず、精米した直後から酸化が進んでしまうので、早めに食べるようにしたいもの。
季節によって、食べきれる量を逆算して、できるだけ小分けに購入するのがおすすめ」(濱田さん)
梅雨~夏は虫にもご注意を!
「また、夏場はお米に虫がわきやすくなるため、できるだけ冷蔵庫で保管したいもの。
コクゾウムシは糠に混入している卵から発生することが多く、メイガ(幼虫は小さなイモムシ、成虫は蛾)は糠の匂いのするところに卵を産み、幼虫はわずかな隙間からでも侵入してきます。
米びつなどの保存容器は古い糠がたまりやすいので、こまめに掃除してください。よく言われる”米びつに唐がらし”は、おまじない程度にお考え下さいね」(濱田さん)
お米の保存、米農家の我が家では、こうしています
null精米済みの白米は、1週間分くらいをほうろう容器に入れて台所に
濱田さんの家には、業務用のお米用保冷倉庫があるので、白米は1週間程度で食べきれる量くらいを保冷倉庫から持ってきて、ほうろう容器に入れて室温保存しているそう(ただし、梅雨以降の夏にはおすすめできない保管方法とのことです)。
玄米や古代米は、コンパクトな密封容器に移して冷蔵庫の野菜室へ
また、玄米や古代米はこんな密封できる容器で冷蔵庫の野菜室(ペットボトル置き場)に保管。玄米ならこれで数か月は問題なく保存できるそう。
産地や銘柄にこだわってお米をお取り寄せしたり、ふるさと納税でおいしいお米が届いたりする人も多いはず。せっかくのお米を最後までおいしく食べるために、おうちでの保存方法を見直してみてくださいね。
『濱田ファーム』の公式サイトはこちらから。
お米の美味しい炊き方や、保存法なども詳しく教えてくれています。