こんにちは、島本美由紀です。連載35回目のテーマは「新じゃがいも」。この季節にしか手に入らない旬の新じゃがいもは、皮が薄く、丸ごと食べられて味もバツグン。普通のじゃがいもとは保存の仕方が少々異なるので、この機会に正しい保存方法をきちんとマスターしておきましょう。
美味しい新じゃがいもの選び方
null季節限定の美味しさをしっかり堪能するためにも、まずは新鮮で美味しい新じゃがいもの選び方を押さえておきましょう。
・緑色に変色したものはNG
新じゃがいもは、皮に張りがあり、なるべく傷やシワのないものを選びましょう。緑色に変色しているものは、ソラニンという毒素を含んでいるので、変色していないものを選ぶようにしてください。なお、芽にも毒素があるので、芽が出ているものも避けます。
ちなみに、緑色になった新じゃがいもを食べると、おなかをこわしたりすることもあるので、絶対に食べないようにしてください。
新じゃがいもの常温保存の仕方
null新じゃがいもは普通のじゃがいもよりも水分が多いので、購入したままの状態でビニール袋に入れて保存をすると傷みやすくなります。必ずビニール袋から出して保存するようにしてください。なお、冷蔵保存は新じゃがいもには不向きです。
・日が当たらないよう新聞紙で包む
新じゃがいもは、日に当たるとソラニンという毒素を出して緑色になるので、新聞紙でしっかり包んでから、段ボール箱やカゴなどに入れて保存します。温度が低く、風通しのいい場所に置いて保存するようにしましょう。
新じゃがいもの冷凍保存の仕方
null新じゃがいもは冷蔵保存することができませんが、丸ごと冷凍保存をすることが可能です。
・きちんと洗って丸ごと冷凍
皮をよく洗ってから、そのまま丸ごと冷凍用保存袋に入れて冷凍します。新じゃがいもはもともと水分が多いので、調理する際は凍ったままポトフやカレーに加えるなど、煮込み料理に使うといいでしょう。
新じゃがいもの保存期間の目安
null新じゃがいもは水分が多いため、常温では普通のじゃがいもほど長持ちさせることができません。すぐに食べきれない場合は、冷凍保存するのがおすすめです。
・常温保存の場合の目安
ビニール袋から出して新聞紙で包み、風通しのいい場所で保存した場合は、約1~2週間保存が可能です。ただし、新じゃがいもの美味しさは新鮮なみずみずしさにあるので、なるべく早めに食べたほうがいいでしょう。
・冷凍保存の場合の目安
冷凍保存の場合は、約1カ月間長持ちさせることができます。
簡単レシピ!「新じゃがいもの丸ごとフライ」
null新じゃがいもの美味しさをしっかりと味わうためには、丸ごと食べられる素揚げがいちばん。今回は、大人も子どもも美味しくいただける素揚げの簡単レシピをご紹介します。
(作り方)
(1)新じゃがいもは、皮ごとよく洗ってから、キッチンペーパーで水けをしっかり拭き取ります。
(2)フライパン等にサラダ油を入れ、加熱する前に新じゃがいもを加えてから火にかけます。低温からじっくりと揚げていき、竹串が中までしっかり通るようになればOKです。新じゃがいもの大きさにもよりますが、大体5~6分程度で中まで火が通ります。
(3)油を切ったら、通常は塩をかけて調味しますが、ここでひと工夫。塩の代わりに、顆粒コンソメや焼きそばの粉、粉チーズなどをかけると、味に変化がついて美味しくいただけます。子どもも喜ぶ味になるので、ぜひいろいろな味を楽しんでみてください。
いかがでしたか? 新じゃがいもは、普通のじゃがいもとは保存方法が異なり、冷蔵保存にも不向きです。また、日に当たると緑色に変色して毒素を出すので、常温保存の際は必ず新聞紙に包んでから保存するといった注意も必要です。上手に保存をして、新鮮でみずみずしい新じゃがいもをご家庭でしっかり味わってみてください。ご紹介した丸ごとフライのレシピもぜひ試してみてくださいね。
構成・文/土田奈々子