こんにちは、島本美由紀です。連載第3回目のテーマは、「りんご」です。秋から冬にかけてが旬のりんご。上手な保存法をマスターして、いちばんベストなこの季節に、りんご本来の美味しさをじっくりと味わいましょう。
美味しいりんごの選び方
りんごを上手に保存するためには、まず購入の段階で新鮮で美味しいりんごをしっかり見極めることが大切です。
・全体的に色づいているものがおすすめ
まずは、全体がきれいに色づいているものを選びましょう。下の部分に緑色が残っていないもののほうが甘くて美味しいです。青りんごの場合は、全体的に色ムラのないものがおすすめ。また、なるべく形が整っていて、香りのいいものがベストです。
・軸が干からびているものはNG
皮に張りがあってずっしりと重みがあり、指で弾くと澄んだ音がするのがいいりんごです。軸の部分にも張りがあって、シワのないものを選びましょう。この部分が干からびているものは、鮮度が落ちて果実の水分も抜けてしまっている可能性があります。
・ベタベタは天然のワックス
たまにちょっと油っぽいベタベタしたりんごがありますが、あれは薬剤などではないので心配いりません。りんごそのものの天然ワックスで、乾いた布などで拭けばピカピカになります。
りんごの冷蔵庫保存の仕方
りんごを保存する際は、常温だと熟成が早まって傷みやすくなってしまうため、冷蔵庫での保存がおすすめです。
・二重にしたポリ袋に入れて野菜室へ
冷えすぎないように、二重にしたポリ袋でしっかり包んで冷蔵庫の野菜室に入れて保存しましょう。ちなみに、りんごは冷やすと甘くなります。
・エチレンガスに注意!
なお、りんごは野菜や果物の熟成を促進させる「エチレンガス」を放出しています。袋に入れずにそのままの状態で保存をすると、ガスの影響によって冷蔵庫の中にある他の野菜や果物が傷みやすくなるので注意してください。
りんごの冷凍保存の仕方
意外に思う人もいるかもしれませんが、りんごはひと手間加えれば生のまま、もしくは煮た状態での冷凍保存が可能です。
<生のまま冷凍する>
(1)りんごを洗って皮をむき、食べやすい大きさに切ってから薄い塩水にさらす。
(2)りんごの水気を拭いてから、冷凍用保存袋に平らに入れて冷凍する。
<煮てから冷凍する>
(1)りんごを食べやすい大きさに切って、水と砂糖、レモン汁などとともに火にかける。
(2)粗熱が取れたら、冷凍用保存袋やプラスチック容器に入れて冷凍する。
生のまま冷凍したりんごは、解凍せずにそのまま食べる、もしくはそのまま料理に使います。凍ったままシャーベット感覚で食べてもいいですが、スムージーに入れたり、すりおろしてカレーに加えたりするのもおすすめです。
煮てから冷凍したりんごは、解凍後にそのまま食べる、ヨーグルトに入れる、パイやケーキなどに入れるなど、デザート系でいろいろな使い方ができます。
りんごの保存期間の目安
新鮮なりんごを正しい方法で保存した場合、保存期間の目安はどれ位でしょうか?
・約1カ月
冷蔵でも冷凍でも大体1カ月は保存が可能になります。冷蔵でも意外に長い期間保存することができるので、特売日に袋詰めされているものを買っても、あわてて食べる必要はありません。
りんごの意外な活用方法
りんごのエチレンガスは他の食品の熟成を早めて、腐らせてしまうことがありますが、上手に使えば、逆に他の食品を美味しく食べることができるようにもなります。
例えば、葉物野菜のそばにりんごを置くとすぐに傷んでしまうのですが、バナナやキウイ、メロンやマンゴーなど、収穫後に追熟させる果物はりんごと一緒に袋に入れておくと早く熟すので、すぐに食べることができます。
じゃがいもはそばにりんごを置くと発芽を抑制してくれます。
皆の疑問Q&A!りんごって皮ごと食べたほうがいいの?
Q:海外などでは、りんごは皮つきで食べるようですが、りんごは皮つきのまま食べたほうがいいのでしょうか?
A:
皮ごと食べるのが苦手な人は、
以上、りんごの冷蔵・冷凍の保存方法についてご紹介しましたが、いかがでしたか? お店にズラリと並ぶりんごの中から、いちばん美味しいものを選んで、家でも鮮度と美味しさを上手にキープしていきましょう。
構成・文/土田奈々子