こんにちは、島本美由紀です。連載第2回目のテーマは「にんじん」。にんじんは湿気に弱く、乾燥しやすい性質がありますが、上手に保存すれば鮮度とおいしさはそのままで長持ちさせることが可能です。にんじんは常備野菜の一つでもあるので、正しい保存法をマスターして、毎日の食生活にムダなく上手に活用していきましょう。
美味しいにんじんの選び方
お店で新鮮なにんじんを選ぶことが、長持ちさせるための第一歩。まずは、にんじんの選び方をご紹介します。
・選ぶ際のコツは、色が鮮やかで皮がなめらかなもの
にんじんは色が鮮やかで、皮がなめらかなものを選びましょう。また、茎の切り口が大きなものは芯の部分が太くて固いため、切り口が小さなものがおすすめです。
・こんな色に変わっていたら鮮度が落ちている証拠
茶色に変色しているものは鮮度が落ちている証拠ですので避けてください。
にんじんの冷蔵保存の仕方
にんじんは冬場や春先など、気温が比較的低い季節なら常温保存が可能ですが、温度変化の激しいキッチンでの常温保存には不向きです。にんじんを保存する際は、常温ではなく冷蔵もしくは冷凍で保存しましょう。
・表面の水気を拭き取ってから冷蔵庫へ
冷蔵保存をする場合は、表面の水気をしっかり拭き取ってから、キッチンペーパーで1~2本ずつ包みます。最後に、乾燥しないようにそれらをポリ袋に入れて野菜室で保管します。
・買った時に入っていた袋から出して冷蔵庫へ
お店で買った袋詰めの状態のままだと、袋の中に結露が発生して傷みやすくなるので、買ったままの状態で冷蔵庫に入れるのはやめましょう。
にんじんの冷凍保存の仕方
冷凍保存する場合は、火を通さずに生のままで冷凍します。そのまま丸ごと冷凍してしまうと調理の際に使いづらいので、必ずカットしてから冷凍するようにしましょう。
・自分の使いやすい大きさにカット
まずはにんじんをよく洗って皮をむき、太めの細切りや半月切り、乱切りなど、自分が使いやすい大きさにカットします。1度に使う分量をまとめてラップに包み、それを保存袋に入れた状態で冷凍します。
・解凍せずにそのまま調理
使うときは、解凍せずに凍ったまま調理をします。色も冷凍前と変わらず鮮やかで、火の通りも早いので、時間があるときにある程度まとめて冷凍しておくと便利です。和え物や炒め物、スープなど、いろいろなものに活用できますよ。
にんじんの保存期間の目安
にんじんの保存期間の目安は、どれくらいでしょうか?
・冷蔵庫だと大体2~3週間、では冷凍保存は?
冷蔵の場合は先ほど説明した方法で保存すれば、大体2~3週間は持ちます。冷凍保存の場合は、1カ月を目安に使い切るようにしてください。
皆の疑問Q&A!にんじんの皮ってむかなくてもいいの!?
Q:「にんじんの皮はむかなくてもいい」という話をよく聞きますが、本当ですか?
A:にんじんの皮は非常に薄く、出荷の際の洗浄ですでに皮がむけてしまってものが多く、私たちが購入するにんじんは実はもう皮がついていません。ですので、わざわざ皮をむかなくてもそのまま食べることができます。農薬も人体に影響のないレベルのものですので、安心して食べていただいて大丈夫です。
色見や食感が気にならなければ、よく洗ってそのまま調理しましょう。ただ、土付きにんじんを購入した場合は皮がまだついたままなので、よく洗ってからピーラーで皮をむくか、たわしなどで皮をこすり落としてから調理するようにしてください。
いかがでしたか? にんじんは冷蔵保存できますが、冷凍してもあの鮮やかな色が変わらないうえ、調理の際の火の通りも早くなるので、時間があるときにまとめて冷凍しておくのがおすすめです。
栄養満点で食卓にも彩りを添えてくれるにんじん。上手に保存をして、毎日のメニューにどんどん取り入れていきましょう。
構成・文/土田奈々子