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「トマトご飯」を作ることで娘に伝えたいことは…【お米農家のヨメごはん#7】

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こんにちは。富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。
旦那とココ(娘・11歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らしている、そんな私たちの食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載の7回目。

今回は、インパクト大なトマトご飯を通して娘に伝えたい&感じてもらいたい味の事、そしてイノシシ対策で電気柵を設置した田んぼの様子をお届けします。

娘には食材そのものの本物の旨みを感じて欲しい

糖質制限という言葉が一般に浸透して久しい気がする。それが良いか悪いかはさておき、一番手っ取り早い糖質の制限はどうやら、お米を食べない事、のようだ(違っていたらゴメンナサイ)。

お米農家としては少し、寂しい気持ちになる。

できるだけお米を食べて欲しいなぁという気持ちから、これは美味しそう!と思ってもらえるようなご飯を、米農家の私たち自ら発信、食欲を刺激するような、こんな見た目インパクト大なご飯を炊く事もある。トマトを丸ごと炊き込んだ洋風のご飯は、すごく反応があった(SNSでいいね!が多かった)レシピ。

お米2合にトマト丸々1つ、大さじ1杯のオリーブオイルと塩小さじ1、いつもの水加減からトマトの水分を考えて80~100ccほど少なくして炊くだけ。トマトは、少し切り目を入れると炊き上がりがきれい。胡椒はたっぷり挽くのが好み。

炊けたらそのまま食卓へ。蓋を開けた時の歓声も嬉しい。さっくり混ぜて少し蒸らしたらできあがり。トマトの旨みがしっかりご飯に浸み込んで、スープの素とか入れないから派手な美味しさはないけど、しみじみした美味しさがある。と、思う。

分かりやすい美味しさにするなら、化学調味料はすごく手軽なんだけど、娘にはそういう表面的な美味しさではなくて、もっと根本的な、食材そのものの本物の本当の旨みを感じて欲しい。

普段はインスタント食品もカップラーメンも冷凍食品もスナック菓子も、チェーン店での外食もファーストフードも何でもオッケーにしている。そういう便利で手軽なものを排除する気もなければ間違っているとも思わない。

でもやっぱり、お米やお野菜がどう育てられていて、お魚やお肉や卵がどういう経緯で私たちの元にやってきて、お塩やお砂糖や油がどう作られていて、そんな材料ひとつひとつをどうお料理すると、こういう味わいになるのか。そこをきちんと知ってほしいのだ。

今はよくわからなくても、そしてファーストフードのフライドポテトが大好きだとしても、いつか大人になった時に、しみじみとした美味しさに気づいてもらえたら。

そしてそれはご飯に限らず、テレビでも音楽でも漫画でも旅行でも、そして人生そのものでも、表面的なものではなく、本質的なものを感じ取れる人になってもらいたい。

この日は、チキンのハーブソテーとアボガド、青梗菜のクリーム煮を添えてみた。トマトご飯の酸味とあいまって、ワンプレートなのに大満足な夜ごはんに。娘も夫も、そして普段はやっぱり糖質制限が気になってご飯をあまり食べないようにしている私も(笑)、おかわりしたくらい美味しいご飯だった。

余ったら小分けして冷凍保存可能。温めなおしてそのまま食べても、チーズをかけて洋風にしても、シラスと大葉を添えて和風にしても、自分好みでどうぞ。

田んぼは実は、イノシシの楽園で・・・・・・

さて、少し山の手にある田んぼからは、写真ではわかりづらいけれど、海が見下ろせる絶景が広がっている。すぐ後ろには山が迫るようにそびえていて、平場とはまた違う雰囲気だ。

景色はいいんだけれど、イノシシ(やサルやクマ)の楽園なので、何もしないとあっという間にやられてしまう。数年前にほぼ全滅という苦い経験をしているので、対策はしっかりと。

イノシシが近寄ってこれないように、電気柵で防ぐ。触れるとビリビリッとくる電線を、田んぼにぐるりと張り巡らせるという、原始的なんだか近代的なんだか微妙な方法で。

電気コードを杭にからめながら、広い広い田んぼの外周に設置して完了。・・・・・・と、一言ではとても書けないくらい、作業は単調で時間がかかるけれど、農作業はどれもこれもそういうもの。

地道に真面目にコツコツ。
それが農業というものかもしれません。

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