ごま油で漬けると、生でもおいしく食べられる!
null暑い日差しでスクスク育つ「ゴーヤー」は、やっぱり夏の代表格。スーパーで立派なゴーヤーがたくさん出回っていますね。
でも、ゴーヤーレシピといったらゴーヤーチャンプルーなど炒め物ばかりで、大きなゴーヤーを1本消費するのはなかなか大変……という人も多いのではないでしょうか。
「半分炒め物に使ったら、そんな時こそ、残り半分は“ちょこっと漬け”にするのがおすすめ!」と沼津さん。
「kufuraの動画で大ヒットした“長ねぎのごま油漬け”の夏バージョンで、ゴーヤーをごま油と塩でシンプルに漬けてみたら、これもまたおいしくてビックリ! ごま油で苦味が和らぐので、生でもおいしく食べられますよ」(以下「」内、沼津さん)
ちなみに、動画が大ヒット中の「長ねぎのごま油漬け」の作り方はこちら。
→ごま油と塩だけでヤミツキ必至!無限に食べられる「長ねぎのごま油漬け」を作ろう!【ちょこっと漬け♯15】
とっても簡単なので、早速ゴーヤーで作ってみましょう!
【材料】(作りやすい分量)
ゴーヤー・・・大1本(約300g)
ごま油・・・大さじ1
塩・・・小さじ1/2
だし昆布・・・約3cm
【用意するもの】
ポリ袋・・・1枚
ちなみに、沼津さんのおすすめのポリ袋は、業務用スーパーで購入できる『ポリエチレン袋12号』(0.025×230×340mm)。「適度な厚みがあって、使いやすい大きさ」と、沼津さんのイチオシです。
【作り方】
(1)ゴーヤーは両端を切り落とし、半分に切る。さらに縦半分に切り、種とわたをスプーンで取り除く
「ゴーヤーの種とわたは食べられないわけではありません。種を干してポリポリ食べたり、わたをみそ漬けにしてもおいしいですよ」
(2)さらに半分に切ってから縦に切り、1cm幅くらいの棒状にする
「半月切りでもよいのですが、今回は1cm幅くらいの拍子木切りにします。この切り方は、盛り付けた時にちょっとおしゃれでカッコいいんです(笑)」
(3)ポリ袋にゴーヤーを入れ、塩とごま油を入れる
「ごま油がゴーヤーの苦味を和らげてくれるので、生でも食べやすくなります。苦味が気になる方は、砂糖や酢を少量入れると、より苦味が和らぎますよ」
(4)だし昆布をハサミで細く切って入れる
「旨味付けで今回はだし昆布を入れます。なくても大丈夫ですが、入れると旨味がよりアップ!」
(5)全体がなじむように手でよくもみ、空気を抜いてポリ袋の口を結ぶ
(6)冷蔵室で半日以上置いたら、できあがり!
浅漬けだと苦味が強めでシャキシャキした食感が楽しめます。漬けるほどしんなりして、苦味が和らいでいくので、好みで調節してくださいね。冷蔵で4〜5日を目安に食べ切りましょう。
ごま油をまとったツヤツヤのゴーヤーは、見るだけでおいしそう! 噛むとじゅわっと旨味が溢れて、ごま油がいい香り。私は1日漬けたものを食べたのですが、まだポリポリとした食感が残っていて、ほのかな苦味が心地よく広がりました。隠し味のだし昆布も味に深みを加え、いい仕事をしています。
苦いのが苦手な人は、切り方を薄くしたり、砂糖や酢を足したり、長く漬けてみたり……自分でちょうどいい味わいを探してみてくださいね。
いかそうめんと和えるだけで、大人のおつまみに変身!
nullさらに、和えるだけのパパッとアレンジを紹介。火も使わずに、副菜1品が速攻で完成しちゃいます。
(1)ゴーヤーのごま油漬けを、いかそうめんと和える。
(2)ほろ苦い大人の一品が完成!
ゴーヤーのほのかな苦味は、甘みのあるいかそうめんと相性抜群。軟らかないかに、生のゴーヤーのシャキシャキした食感がいいアクセントになっています。緑と白が目にも鮮やかで、これは涼やかな夏の副菜にぴったり!
「ゴーヤーにごま油と塩味がしっかり付いているので、このまま豚肉と一緒に炒めれば味付けいらず。スクランブルエッグやオムレツなど、卵料理の具材にもおすすめですよ」
既にゴーヤーの苦味を和らげてあるので、料理へのアレンジがしやすいのも嬉しいですね!
次回は、ごはんが止まらない「ゴーヤーの佃煮」を紹介します。
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。
取材・文/岸綾香