もむだけでカンタン!「菊花かぶ」の作り方
null通常、菊花かぶは、かぶがしんなりするまで塩水に30分以上浸けておくのが基本。でも、今回沼津さんが教えてくれた作り方なら、約1分でたちまちかぶがしんなりしてきます。慌ただしい年の瀬に、この時短テクはうれしい限り! 早速、作ってみましょう。
【材料】(2人分)
かぶ・・・3個
酢・・・大さじ3
砂糖・・・大さじ2
塩・・・小さじ1
イクラ・・・適量
【用意するもの】
ポリ袋・・・1枚
ちなみに、沼津さんのおすすめのポリ袋は、業務用スーパーで購入できる『ポリエチレン袋12号』(0.025×230×340mm)。「適度な厚みがあって、使いやすい大きさ」と、沼津さんのイチオシです。
【作り方】
(1)かぶはよく洗い、上部分を切る。皮は少し厚めにむくと、きれいに仕上がる。
「厚めにむいた皮は、千切りにしてきんぴらにしたり、ピクルスにしたりすると、無駄なくおいしく食べ切れます」(以下「」内、沼津さん)
(2)かぶの上部分を下にして置き、縦に細く切る。切るのは厚みの3/4くらいまでにして、下まで切らないこと。格子になるよう90度回転させ、同様に細く切る。
下まで全部切らずに、縦横に細く切って格子になるようにします。
(3)かぶに塩を振って、全体によくなじませる。かぶを手で握るようにして、しっかりもみ、水分が出てしんなりしてきたらOK。おにぎりを握るようにして、水気を絞る。
かぶに塩を振ってもんでいると、かぶから水分が出て、1分くらいですぐにしんなりしてきます。
「しんなりしたら、おにぎりを握るようにして、水分をしっかり絞りましょう。これなら塩水に30分浸けておく必要もありませんよ」
(4)ポリ袋に酢、砂糖を入れ、かぶを入れる。手でもみ、砂糖が溶けるまで全体をよくなじませる。
(5)ポリ袋の空気を抜いて口を結び、冷蔵庫で30分以上おく。
30分以上おくとかぶの食感が残った状態に。一晩置くとさらに味が馴染んでしんなりしてきます。保存期間は冷蔵で4〜5日を目安に食べ切るようにしましょう。
(6)イクラを飾って、できあがり!
器に盛り付けて、イクラを飾ったら完成です。
かぶの白とイクラの赤の対比が目にも鮮やか! 凛として、まさにお正月らしい一品です。食べてみると、かぶの細かい格子状の切り込みから甘酢がジュワッと溢れて、口いっぱいに広がります。塩もみしただけですが、しんなりしたかぶの食感が心地よく、いい塩梅に漬かっています。
大晦日に作っておいても、元日の朝にパパッと作っても、忙しい年末に時短できるのもうれしいですね。おせち料理は購入する人も多いと思いますが、一品でもいいので手作りしたものがあると、自分も家族もうれしいもの。菊花かぶは見た目も華やかなうえ、簡単に作れるので、ぜひ2020年令和初のお正月に試してみてくださいね。
次回は、クリスマスの食卓で大活躍する「チーズ」の3種漬けを紹介します!
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)など多数。
取材・文/岸綾香