その1:はちみつでまろやか「卵のみそ漬け」の作り方
nullまずは和風の「みそ漬け」からご紹介します。ちなみに、沼津さんが作るゆで卵はちょい半熟でいい感じ。作り方は「沸騰したお湯に、冷蔵庫から出した冷たい卵をそのまま入れて約6分」とのこと。ゆで卵は、半熟でも硬ゆででも、好みの硬さで大丈夫です。
【材料】
ゆで卵・・・3個
みそ・・・大さじ1
はちみつ・・・大さじ1/2
※はちみつを使うので、1歳未満のお子さんが食べる場合は、砂糖大さじ1/2に替えてください。
【用意するもの】
ポリ袋・・・1枚
ちなみに、沼津さんのおすすめのポリ袋は、業務用スーパーで購入できる『ポリエチレン袋12号』(0.025×230×340mm)。「適度な厚みがあって、使いやすい大きさ」と、沼津さんのイチオシです。
【作り方】
(1)ポリ袋にみそとはちみつを入れる。
「みそとはちみつの比率は2:1なので、覚えやすいですよ」(以下「」内、沼津さん)
(2)殻をむいたゆで卵を入れ、手でもみ、全体をよくなじませる。
優しく手でもむようにして、みそと卵をよくなじませます。
(3)空気を抜いて、ポリ袋の口を結ぶ。
袋の中の空気を抜いて、密封します。
(4)冷蔵庫に入れて、半日以上おいたらできあがり!
保存期間は冷蔵室で3〜4日を目安に食べ切りましょう(他2種類も同様です)。
沼津さんが卵を割ると、鮮やかな半熟の黄身が顔を出しました。食べてみると、はちみつのまろやかな甘みで、みそがマイルドになってとっても食べやすい。ごはんが進むみそ味で、日本酒やビールの肴にもぴったり!
「刻んでポテトサラダに入れて味変させたり、ゴロッとおにぎりの具にしたり、うどんや中華麺などゆで麺の上にのせてもいい。みそ味だから何にでも合いますよ。
漬けたみそをひき肉に混ぜて、卵を包んでスコッチエッグにすると、卵が味付きでおいしいうえに、みそが肉の臭みを取ってくれるので一石二鳥。
卵と一緒にみそ床にセロリやウィンナー、ベーコンを漬けても。さらに余ったみそ床は、キャベツと豚肉のみそ炒めなど、炒めものに使うとごはんが進むおかずにもなります」
みそ床まで余すことなく使えるのも懐が深い! みそ味なので、普段のおかずへのアレンジもしやすく、これは作り置きしておくと便利ですね。
その2:スパイシーな「卵のカレーピクルス」の作り方
null今度はちょっとスパイシーな大人のピクルス。目にも鮮やかな黄色の卵に仕上がるので、お弁当に入れると華やかなアクセントになります。
【材料】
ゆで卵・・・3個
酢・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1/2
塩・・・小さじ1/4
カレー粉・・・小さじ1/2
【用意するもの】
ポリ袋・・・1枚
【作り方】
(1)ポリ袋に酢、砂糖、塩、カレー粉を入れる。
「辛いのが好きな人は、カレー粉の量を調整してください。鮮やかな黄色に仕上げたい人は、ターメリック(ウコン)を加えるといいですよ」
(2)殻をむいたゆで卵を入れ、手でもみ、全体をよくなじませる。
(3)空気を抜いて、ポリ袋の口を結ぶ。
(4)冷蔵庫に入れて、半日以上おいたらできあがり!
できあがった卵を見ると、きれいな黄金色に染まっています。確かにこれはお弁当のちょっとした彩りに、あると便利ですね。食べるとスパイシーなカレーの風味が広がります。そんなに辛くないので、子どもでも食べられそう。辛いのが苦手な人は、カレー粉の量を少なく調整してください。
「実はこれ、刻んでタルタルソースに入れると最高なんです! お酢が入っているので、マヨネーズと和えるだけで即席タルタルソースに。エビフライ、とんかつ、唐揚げ、サンドイッチ、なんでも合いますよ」
カレーの風味が隠し味になって絶対おいしい! 玉ねぎやピクルスを刻む手間がないのもいいですね。
しそ風味がさわやか「卵の赤しそふりかけ漬け」の作り方
null最後は「赤しそふりかけ」を使った、赤紫色のカラフルな卵漬けです。しその風味がしっかり効いているので、さっぱり食べられますよ。
【材料】
ゆで卵・・・3個
酢・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1/2
赤しそふりかけ・・・小さじ1
【用意するもの】
ポリ袋・・・1枚
【作り方】
(1)耐熱容器に酢を入れ、砂糖と赤しそふりかけを加える。
(2)600Wの電子レンジで約30秒加熱する。
卵となじみやすくなるよう赤しそふりかけを軟らかくするために、電子レンジで加熱します。ラップはしないでOK。調味料が加熱するとトロッとした液状になって、これで卵によく絡むようになります。
(3)ポリ袋に加熱した液を入れ、殻をむいたゆで卵を入れる。
(4)手でもみ、全体をよくなじませる。
(5)空気を抜いて、ポリ袋の口を結ぶ。
(5)冷蔵庫に入れて、半日以上おいたらできあがり!
ひと口食べると、しその風味がさわやかに広がります。想像以上に味がじんわりと卵に染み込んでいて新感覚。さらに、見た目がとってもカラフルでまるで恐竜の卵みたい(笑)これは、子どもたちも喜びそうですね!
「うずらの卵で作ると子どもでも食べやすく、お弁当に入れると華やか。カレーなど違う種類の卵と一緒に、交互に爪楊枝に刺してもかわいいですね。中央をギザギザにカットして、お花のように切るのも素敵ですよ」
カラフルな3種類の卵のちょこっと漬け。普段の料理にアレンジもしやすく、パッと彩りを添えてくれるので、卵が余った時にいろんな味を作っておくと楽しいですよ。この日の撮影では、スタッフみんなそれぞれ3個ずつ、味が違うので飽きずにペロリと食べてしまいました。
次回は、新年に備えて、おせちの定番である「菊花かぶ」をご紹介します。ちょこっと漬けだから、簡単に作れるのでお楽しみに!
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)など多数。
取材・文/岸綾香