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「冬瓜(とうがん)」は夏バテ対策にもぴったり!栄養・保存方法・切り方・おいしい食べ方まで徹底解説【管理栄養士監修】

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夏が旬の冬瓜。水分が多くあっさり味ですが、実はビタミンやカリウムが豊富で夏の体調管理にうってつけの野菜です。冬瓜の栄養、切り方、保存方法やおいしい食べ方など、これを読めば冬瓜の基礎知識はばっちり! 管理栄養士の中村りえさんが解説する、野菜の基礎知識シリーズです。

実は夏が旬!冬瓜は体に嬉しい栄養がたっぷり

夏にしっかり摂りたいビタミンCとカリウムが豊富

冬瓜という名前ですが、実は夏の野菜です。夏野菜どうしで比較すると、100gあたりのビタミンCの含有量は、冬瓜39mg、きゅうり14mg、トマト15mg。ビタミンCが豊富なのが特長です。

ビタミンCは、がんや老化の原因となると言われる活性酸素から体を守る抗酸化ビタミンです。コラーゲンの生成にも関わっているので、美肌ビタミンとも呼ばれます。

カリウムは、余分な塩分を体内から排出する作用があり、塩分のとりすぎ対策に効果的な栄養素です。また、体内の水分を調整するため、むくみ予防にもなります。

低カロリーだからダイエット中の方にもおすすめ!

 水分を95%以上含んでいて、みずみずしい冬瓜。水分が多いということは、たくさん食べてもカロリーが低いということ。同じウリ科のかぼちゃが100gあたり91kcalなのと比較すると冬瓜は16kcalと、圧倒的に低カロリーです。

また食物繊維は100gあたり1.3gを含んでいるので、便秘に悩む方にもおすすめ。

食事で糖質を摂ると血糖値が上がり、その血糖値を下げるためにインスリンが分泌されます。インスリンには血中の糖分を脂肪として体にため込む働きがあるのですが、血糖値が急激に上昇するとインスリンは過剰に分泌され、さらに体に脂肪をため込みやすくなってしまいます。

食物繊維には、この血糖値の急上昇を防ぐ働きがあります。このため、食物繊維はダイエットにとって重要な栄養素と言われるのです。

カロリーが低く食物繊維もしっかり含む冬瓜は、ダイエット中の方にも安心して食べてもらえる食品といえますね。

これでばっちり!冬瓜の切り方・下ごしらえの方法を解説

冬瓜の基本の切り方

丸ごとの冬瓜はまず縦に半分に切り、種とワタを除いて、皮をむいて調理します。

縦に切りにくい場合は、端を少し切り落として、切り落とした面を下にすると安定するので切りやすくなります。縦に2等分にした後、切った面を下にして、半分に切るとくし形になります。

1/2カットや1/4カットで購入した場合は、まず平らな面を下にしてくし形に切り分けます。

くし形に切ったものを立てて、ワタに沿って包丁を入れます。こうすれば種とワタを同時に取り除くことができます。包丁が苦手な方はスプーンで取り除いてもOK。

皮を薄くむき、皮の色を残して出汁と醤油で煮る「翡翠煮(ひすいに)」は、料亭でも提供される料理です。一方、皮を厚めにむくと、口当たりがなめらか。調理法や好みに合わせて調整するといいでしょう。

スープに入れるときは、細かくすると火の通りが早くなります。煮物であればひと口サイズにすると、食べやすく冬瓜の食感も楽しめます。

下茹では必要?そのまま使えるの?

淡白でクセのない冬瓜は、出汁で煮たり、スープにしたりといろんな料理に使えます。出汁の味をしっかり含ませたいときは、下茹でをすると味が染み込みやすくなります。下茹でする場合は、塩を少々加えた熱湯に入れ、竹串がスッと入るようになれば完了です。

一方でスープに入れたり、薄切りで使う場合は、下茹でをせずに調理できます。

 

切ってからもおいしさ長持ち!冬瓜の保存方法

丸のままなら常温。切ったものは冷蔵・冷凍も可能です!

ウリ類の中でも大きな冬瓜は、夏に収穫したものが冬まで長期保存できることから「冬瓜」の名前がつきました。丸ごとの冬瓜は涼しい場所で長期保存ができます。

カットした冬瓜は、ワタと種を取り除いて、皮付きのまま保存します。キッチンペーパーで包んだものをラップで包み、冷蔵庫の野菜室に入れておけば5日ほど保存可能です。

冷凍保存もできます。冷凍する場合は、皮をむき食べやすい大きさにカットしてから、保存袋に入れて冷凍庫へ。冷凍する際は、冬瓜が重なると固まって使いにくくなるので、平らにならして冷凍するようにしてくださいね。冷凍した場合、1カ月ほど保存可能です。

冷凍した冬瓜はそのまま調理が可能です。しっかり味を染み込ませたいときは、冷凍のまま熱湯で下茹でをしてから、味をつけてくださいね。

冬瓜のおすすめの食べ方

手軽に食べられる味噌汁やスープで

毎日の献立に冬瓜を取り入れるなら、スープや味噌汁に活用するのがおすすめ。1cm角に切った冬瓜を味噌汁に入れると、火の通りが早いので忙しい朝にもぴったりです。豚汁やけんちん汁のように具だくさんな味噌汁に入れても。

冬瓜はクセがないので、中華スープにも合います。千切りにした冬瓜、溶き卵を鶏ガラスープで味付けした中華スープは優しい味わいです。そのほかにも海老やきのこを入れた中華スープともよく合います。

洋風の味付けとも意外と相性が良いので、ベーコン、たまねぎ、冬瓜で作るコンソメスープもおいしいです。冬瓜は薄く切るととろっとした食感になり、子どもにも食べやすくなります。

鶏肉、豚肉と一緒にあんかけや炒め物にも

 冬瓜と言えば、そぼろあんかけがおなじみ。味が染み込みやすい冬瓜にはぴったりの調理法です。鶏ひき肉で作るとさっぱり味に仕上がります。冬瓜を食べやすい大きさに切って、下茹でしてから、鶏ひき肉を炒めて、醤油、みりん、酒、水を入れて、冬瓜と一緒に煮るだけのシンプルな料理。水溶き片栗粉でとろみをつけて仕上げます。ご飯にかけて食べても。

大根と豚肉の甘辛煮なども、大根を冬瓜に替えると、火の通りが早く味がしみこみやすいので、ぐっと時短で作れます。

煮込み料理だけでなく、炒め物にも使えます。淡白でさっぱりとした冬瓜は、豚バラ肉など油が多いものと合わせるとコクが出ておいしく食べられます。薄く切って使うとすぐに火が通り、簡単!

意外といろいろな食べ方ができる冬瓜。ぜひ気軽に使ってみてくださいね。

 

撮影/田中麻以(小学館)

 

【参照】

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)追補2019年」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-027.html

・厚生労働省「e-ヘルスネット」抗酸化ビタミン
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-008.html
・厚生労働省「「統合医療」に係る情報発信等推進事業」ビタミンC
https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c03/16.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
・JA「とれたて大百科」
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=97
・農林水産省「aff」17年8月号
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1708/characterinformation.html

・農林水産省「食文化」とうがん汁 愛知県
https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/toganjiru_aichi.html
・JAあいち経済連「あいち産のご紹介」冬瓜
http://www.ja-aichi.or.jp/main/product/engei/vegetable/020.html

(すべて最終参照日 2020/05/07)

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