意外と知らない!気になるトマトの栄養とカロリー
nullリコピン&ビタミンC、ダブルの抗酸化物質でイキイキ美肌に!
トマトの代表的な栄養素「リコピン」。名前は聞いたことがあるけど、どんな効果や効能があるのかって知っていますか?
リコピンは、カロテノイドという赤い色素の一種で、抗酸化作用が高い物質。体内の過剰な活性酸素と取り除き、酸化の働きを抑える役割があります。このため、抗酸化物質を摂取することによって肌や血管の老化を防ぐ効果が期待できます。
完熟したトマトのほうがリコピン多く含まれているので、リコピンの効果を期待するのであれば、完熟トマトがおすすめ。
リコピンは水に溶けにくく、油に溶けやすい特徴があるため、調理するときは油を使うと吸収しやすくなります。生で食べるときも、ドレッシングやオリーブオイルをかけて食べるのがいいでしょう。
ビタミンCも豊富なトマト。ビタミンCは、活性酸素を取り除く役割があると同時に、コラーゲンの生成にも関わっており、美肌ビタミンとも呼ばれます。
ダイエット中でもOK!トマトは低カロリー
トマト1個を丸ごと食べると食べ応えがありますが、トマトは低カロリーな野菜なので安心してください。トマト1個(200g)で38kcalとダイエット中でも安心です。
ミニトマトは切る必要がないから手軽に食べられますが、実はカロリーが低いのはトマト。トマト1個(200g)の38kcalに比べ、ミニトマト200gは58kcalとミニトマトのほうがややカロリーが高くなります。栄養価を比較するとビタミンC、カリウム、食物繊維はややミニトマトのほうが多く、小さい実にぎゅっと栄養が詰まっているイメージです。
どちらも栄養たっぷりなのには変わりがありませんので、目的や用途で選んでみてくださいね。
上手なトマトの切り方&皮むきの方法3つ
nullサラダが水っぽくならない!種が出ないトマトの切り方
トマトをくし切りにしたとき、種が出て、水っぽくなった経験はありませんか? 出てしまった種は食べにくいですが、種にも栄養が含まれているので、おいしく食べたいですよね。種を出さない切り方のコツを知れば、そんな問題も解決!
トマトのヘタを下にして、表面をじっくりと見ると、トマトの中心から放射状に白い線が見えます。
この白い線はトマトの種がある場所。白い線を避けて切ると種を出さずに切ることができますよ。白い線が目立たないトマトは、触ってみると凹凸があるので、凹みの線にそって切ると種が出ません。
固めのトマトで凹みが分かりにくい場合は、ヘタを切り落として、ヘタがあったほうを上にして切ってください。種の入っている部分が見えるので、避けて切ることができます。
トマトの皮をつるんときれいに取り除く方法3選
トマトの皮を取り除くと口当たりがよくなり、上品な味わいに。皮むきは、焼く、湯むき、冷凍する方法の3つを紹介します。
1:湯むき
トマトの中央に浅く十字に切り込みを入れてから、沸騰したお湯で茹でます。10秒ほど経ったら、ひっくり返します。引き上げる目安は、トマトの皮がヘタの近くまでめくれたとき。固さによって多少異なりますが、茹で時間はトータルで20秒ほどです。冷水に入れて、冷やしてから皮をむいてくださいね。
トマトを2個以上皮むきするときは、焼くよりも湯むきのほうが一度にたくさんできるので、効率的です。
2:焼いて皮むき
湯むきと同様にトマトの中央に浅く十字に切り込みを入れてから、ヘタの部分をフォークで刺して、直火で焼きます。まんべんなく焼けるようにトマトをくるくる回します。トマトの皮が焦げてめくれたら、冷水に入れて、冷やしてから皮をむいてください。
3:冷凍して皮むき
丸ごと冷凍したトマトは、皮に浅く切れ目を入れておくと、解凍する際に水につけるだけでつるんと皮がむけます。トマトの保存と皮むきが一度にできるすぐれワザ。
冷凍方法の詳細は、このあと詳しく解説します。
冷蔵庫or冷凍庫?おいしさキープのためのトマトの保存の方法
null完熟度で見極める!常温と冷蔵庫の合わせ技
完熟している赤いトマトは、ポリ袋などに入れて乾燥を防ぎ、冷蔵庫で保存してください。
固い未熟なトマトは、熟すことでリコピンが最大60%もアップすると言われているので、ぜひしっかり熟すまで常温で保存して。追熟すると甘くなるのも嬉しい効果です。
夏場は2~3日、冬場は1週間ほどかかります。完全に熟した後は、傷みやすいのでポリ袋に入れて冷蔵庫へ。
この状態で冷蔵庫で1~2週間ほど日持ちしますが、低温障害をおこして、リコピンが大幅にダウンしてしまうため、早めに食べてくださいね。
カットしたトマトは、乾燥しないようにカットした断面をしっかりとラップで包み、冷蔵庫で保存してなるべく早めに食べてください。
トマトは冷凍もできるんです!冷凍保存するときのひと工夫
トマトを冷凍するときは、丸ごとでも刻んでも、どちらも便利。
丸ごと冷凍するときは、先ほど皮むきのところで触れたように、ヘタを取って反対側に浅く切れ込みを入れたらひとつずつラップで包み、冷凍用の保存袋で空気を抜いて保存します。使うときは凍ったまま水につけると簡単に皮がむけます。
粗みじん切りにしたトマトも同様に保存袋に入れて、平らにして冷凍してください。粗く刻んだトマトは、そのままスープに入れたり、炒めたりと解凍する必要なく使えて便利です。
撮影/田中麻以(小学館)
【参考文献】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・厚生省「e-ヘルスネット」カロテノイド
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-007.html
・厚生省「e-ヘルスネット」抗酸化物質
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html
・厚生省「e-ヘルスネット」活性酸素と酸化ストレス
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-04-003.html
・JA「とれたて大百科」
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=6
・JA会津よつば「農畜産物」
https://aizuyotuba.jp/products/tomato/
・JAあいち経済連「あいち産のご紹介」
http://www.ja-aichi.or.jp/main/product/engei/vegetable/02.html
・農林水産省「みんなの食育」
https://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics2_04.html
・「その調理、9割の栄養捨ててます!」竹間努監修 世界文化社
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
(すべて最終参照日2020/04/21)