旨味が染みた「ぎんなん」はちょっと大人のおつまみに
null前回、ぎんなんの殻を電子レンジを使って簡単にむく方法を教えてもらいました。今回はそのぎんなんを2種類の味に漬けていきます。
ぎんなんのむき方はこちらをチェック!
→ぎんなんを簡単にむく方法は…「封筒に入れてレンチン」がお手軽だった!【ちょこっと漬け♯51】
「加熱して食べられる状態のぎんなんをそのまま漬けるだけなのでとっても簡単。殻つきのぎんなんを自分でむくのが大変な人は、市販のむいてあるものや缶詰を使ってもOKですよ」(以下「」内、沼津さん)
「ぎんなんのごま油漬け」は一度食べたらヤミツキ必至!
null【材料】(作りやすい分量)
ぎんなん・・・30粒(70g)
ごま油・・・大さじ2
塩・・・小さじ1/4
粗挽き黒こしょう・・・適量
※ぎんなんは殻をむいて加熱したものを使います。
【用意するもの】
保存容器・・・1個
【作り方】
(1)保存容器にぎんなんを入れる
殻をむいて加熱したぎんなんを用意して、清潔な保存容器に入れます。
「新物のぎんなんは鮮やかな緑色をしていて、とってもきれい。時間が経つと黄色く色づいたぎんなんが出回り始めますよ」
(2)ごま油と塩を入れて、混ぜ合わせる
ごま油と塩を入れて、全体がなじむようにスプーンなどで混ぜ合わせます。
(3)冷蔵室で1時間以上置いたら、できあがり!
冷蔵室で1時間以上置き、味がなじんだら完成です。仕上げに、お好みで粗挽き黒こしょうを振っても◎。保存期間は冷蔵で約1週間を目安にしてください。
ごま油をまとったぎんなんはツヤツヤ光る宝石のようで、見るからにおいしそう。一粒食べてみると、ぎんなん特有のほろ苦さをごま油がまろやかに和らげ、絶妙にマッチ。もう一粒食べたくなる後引くおいしさで、これはヤミツキ必至です! ただ、ぎんなんの食べ過ぎには注意してくださいね。
甘じょっぱい「ぎんなんのみそ漬け」は日本酒と最高!
null【材料】(作りやすい分量)
ぎんなん・・・30粒(70g)
きび砂糖・・・小さじ1/2
みそ・・・小さじ1
※ぎんなんは殻をむいて加熱したものを使います。
【用意するもの】
保存容器・・・1個
【作り方】
(1)ぎんなんにきび砂糖を振る
小さめのボウルや器に殻をむいて加熱したぎんなんを入れ、きび砂糖を振り、軽く全体をなじませます。
「砂糖の種類は何でもOKです。今回は自然な甘さのきび砂糖を使っています」
(2)みそを入れて、全体をなじませる
みそを入れて、全体がなじむように混ぜ合わせます。
「漬けると砂糖が溶けて、自然にみそとなじむので、完全に混ざり合わなくても大丈夫ですよ」
(3)保存容器に入れ、冷蔵室で1時間以上置く
清潔な保存容器に移し、冷蔵室で1時間以上置きましょう。
(4)できあがり!
砂糖が溶けてみそになじんだら完成です。保存期間は冷蔵で約1週間。楊枝に刺してピンチョス風にすると、見た目もおしゃれで食べやすい!
甘じょっぱいみそがぎんなんの割れた部分に染み込んで、ほろ苦いぎんなんと相性抜群。ねっとり濃厚でちょっとチーズのような味がします。このままサッと炙ってもおいしそう。これは日本酒やハイボールと合いそうです。
「ぎんなんは特有のほろ苦さがあるので、ごま油やみそと合わせると、独特の苦味をまろやかにしてくれます。どちらも混ぜるだけと驚くほど簡単なので、ぜひ試してみてくださいね」
秋にしか出会えない殻つきのぎんなん。これは男性も好きそうですね。ぜひ、おいしい旬の時期に家族で新物を味わってみてはいかがでしょうか。
次回は、秋に収穫される「里芋」を使ったちょこっと漬けをご紹介します。
※ぎんなんの食べ過ぎ(お子さんの場合は特に)にはご注意ください。
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。Instagram@rienumadu
取材・文/岸綾香