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【1LDKを1Rにフルリノベーション】一番こだわったのは「開放感」、これが大正解だった!

2階建てで1階と2階が別々のドアという賃貸物件を、2008年に家族が購入。以来、筆者は義父さんと“味噌汁の冷めない距離”かつ“お互いのプライバシーが守られた状態”で同居しています。

そんなわが家は利便性の高い都心にあるものの、1LDKで40平米ほどと、お世辞にも広いとは言えません。また、リビングの陽当たりがあまりよくなく、ずーっと使い勝手のよい間取りにリノベーションをしたいと願い続けていました。

重い腰が上がったきっかけは娘の就学です。長年渋っていた家族からようやくGOサインが出て、リノベーションを決行! 住み始めて約2カ月が経ち、「最初からこだわってよかった」と思ったポイントを紹介します。

開放感を求めていました

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リノベーションする前、筆者がモヤモヤしていたのは大きく次の2点です。

悩み1:「西向きのリビングが薄暗い」

リノベーション前のリビングでは、『イケア』のダイニングテーブルが部屋の1/4ほどを占有。在宅ワークもここでしていました。
もう一角には、娘の本、おもちゃ、衣類などをまとめた棚。これらでリビングはいっぱいに。自分の本は数冊しか置けませんでした。
2008年に入居して約16年。筆者が日中のほとんどを過ごしてきたリビングは西にあるため、午前中は薄暗く、曇りや雨の日は電気をつけないと日中もどんより。
また、高さ1mほどの腰壁(こしかべ)がついていたことも、薄暗さの原因だったような? 腰壁とは、主に壁面の下部、床上から大人の腰の高さくらいまでに張られた、上部とは違う仕上げを施した壁です。インテリア要素でもあるようですが、わが家はその色が濃いため、どことなく圧迫感が……いや、よく言えば「引き締まっていた」ともいう?
とにかく、陽光がさんさんと注ぐ明るい部屋に筆者は憧れていました。

悩み2:「物理的に狭い」

東向きにあったベッドルームは、遮光性の高いカーテンを引いていることがほとんど。また、自分の服は断捨離を繰り返し、写真右にある棚の左端のみに絞っていました(もちろん1年分)。

さらに子どもの成長とともに、約40平米の1LDKに家族3人で暮らすイメージが持てなくなっていました。というのも、やはりどうしたっても狭い(笑)!
すっきり見えるよう、インテリアや収納を研究。自分のものは徹底的に断捨離し、もうこれ以上は減らせないという限界まで頑張りました。でも、家は家族で住むもの。一人で足掻いても状況さほど変わらず、むしろ子どものものが増えてゆく……。
仕事柄、家で過ごすことも多い筆者。根本的なモヤモヤが解決しない日々に、「もっと開放感がほしい!」と願い続けてきたのです。

第一声は「ぶち抜きたい」

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3度目の打ち合わせで用意したのは、実際に住むとなったらどんなふうにしたいかのイメージ。この時から間仕切りはカーテンにしようと決めていました。

2024年9月、家族が友人に紹介してもらった地元の工務店・太郎工務店さんと初めての打ち合わせ。場所は現場を見てもらうため、わが家です。自宅の図面をA3サイズにコピーして用意しました。
打ち合わせでの私の第一声は「ぶち抜きたい」。リビングとベッドルームの間にある壁をとっぱらい、ドアも最小限に。つまり開放感のある1Rにしたいとお願いしたのです。
家の図面を見てもらうと、壊すと建物の価値がゼロになる柱があるとのこと。結果的に、それは死守して1Rにぶち抜いてもらうことに。

リビングとベッドルームの間の壁をぶち抜いたところ。真ん中にある柱は抜いてはいけないもの。

工務店さん曰く、「柱なんて気にせず全てぶち抜いてほしい」というお客さんもいらっしゃるのだとか。ただ、ぶち抜くことで建物の価値がなくなるだけでなく、耐震性の意味からもむやみに抜いてしまうのは控えたほうがいいそうですよ。

我が家では、両方の面からも大事な柱は全て残しました。

そうそう、ちなみに「天井を高くしたい」という願望も当初ありましたが、天井がなくなることで暑さ寒さがダイレクトにきてエアコンがほぼ効かなくなるとのこと。近年の酷暑を考えると、その夢は早々になくなりました。

住んで感じるメリット・デメリット

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メリット「明るくて、回遊性バツグン」

壁のあった場所は柱を残して全て抜き、カーテンで仕切っています。柱は本棚の支柱に。手前にあるテーブルは、仮のダイニングテーブル。家に合わせてテーブルもお願いしました。

そうして出来上がったわが家の一部がこちら!

壁をぶち抜くことで物理的に開放感が出るだろうとイメージしていましたが、やはりその通り。壁がない開放感は圧倒的です。東西南の3カ所にある窓から一日中陽光が入るので、晴れた日は夕方まで電気をつけなくてもよくなりました。

ただ、間仕切りがないと困るシチュエーションもあるため(就寝やお風呂のときなど)、入り口、洗面所とリビングの間、ベッドルームとリビングの間の3箇所に『イケア』の白いリネン素材のカーテンをひきました。カーテンはあえて透ける素材にしたことで、光を完全に遮らないようにしています。

床は無垢の白樺に透明な自然素材の塗料を塗ってもらいました。

また、壁の色を白、床の色は明るい木目にしたことで、さらに開放感が増していると思います。

そして、「回遊性のよさ」は想像以上! ノンストップで家中に掃除機がかけられたり、部屋を行き来できたりするのは1Rならではの魅力ですね。

デメリット「エアコンの効きが……」

柱を生かして天井まである作り付けの本棚にしてもらいました。

これもやっぱりね!という感じはありますが、冬場の寒さが厳しい日は暖房の効きが甘いです。

今は『イケア』のカーテンである程度は温かい空気が逃げづらくなっていますが、やはり壁とドアには敵わない。気温が下がった日は、『パタゴニア』のフリースベストとウールのブランケットが活躍しています。夏場はまだ経験していませんが、エアコンの効きがどうなることやら。

家は3軒建てないと理想の家にならないなどと言いますが、初めてのリノベーションは今のところ大満足。そう思えた理由を、次回はお届けしたいと思います。

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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