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「そうめんはレンチンで茹でる!」プロに聞いた「コンロキャンセル」できる調理アイテム3つ

食欲が落ちる夏場に、ツルッと食べたい冷たい麺料理。その一方で、湯を沸かしたり麺をゆでたりと、食べる前から汗が止まらない……!

夏場のキッチンで感じる矛盾。しかし、コンロを置かない・使わない“コンロキャンセル”できるアイテムを使えば、もうそんな辛い思いをしなくてもいい、とはキッチン・ダイニング専門店『ワイ・ヨット ストア 麻布台ヒルズ』店長の塩澤紀子さんです。しかも近ごろでは調理家電や調理器具の進化が目覚ましく、一つひとつが多機能で、さまざまなレシピを楽しめるのだとか。

今回は、キッチン用品のプロフェッショナルである塩澤さんが「忙しい方にもおすすめ」と猛プッシュ。編集部も「これ欲しい!」と飛びついた3つのアイテムとおすすめレシピをご紹介します。

家事負担も軽くなる「コンロキャンセル」できるアイテム

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火を使わない“コンロキャンセルできるアイテムを、塩澤さんがkufura読者のためにセレクトしてくれました。これらさえあれば、暑い日や忙しいときに鍋やフライパンを使わなくてもいいんです。

『Zip Top(ジップトップ)』「ディッシュ」S 2,310円、M 2,750円、L 3,410円(すべて税込)

程よい厚みがあります。内側の角はRになっているので、食材などもこびりつきづらく洗いやすい。

『ジップトップ』の「ディッシュ」シリーズは通常のシリコーン素材より柔軟性に優れ、温度変化にも耐えうる「プラチナシリコーン」100%の多機能保存容器。冷凍・冷蔵・電子レンジ・食洗機にも対応し、保存はもちろん調理にも活躍します。

しっかりとした厚みがあり、マチもあるので、中身を入れても自立するのもポイント。

「繰り返し使用できる耐久性の高い容器として、2017年にアメリカで誕生。使い捨て容器の代替えとして使うことでプラスチックの削減を目指す、地球環境にも配慮したアイテムです。

いろいろな形がありますが、電子レンジ調理に使いやすいのは『ディッシュ』というモデルのLサイズ。お好きな野菜を入れて加熱するだけで温野菜のできあがり。半分に折ったスパゲッティやショートパスタ、そうめんをお水と一緒に温めれば、暑い思いをすることなく麺料理も作れます。ほかにも、炊飯やスープ、煮物、ケーキなど、さまざまなレシピが楽しめますよ」(以下「」内すべて、塩澤紀子さん)

【レシピ】マッシャーいらずの「ポテトサラダ」

「温めて、混ぜて、保存してと、調理から保存までできます。また、シリコーン素材は柔軟性があるので、やわらかくなったじゃがいもを容器越しに揉めば、マッシャーを使わずとも潰すこともできます」

じゃがいもは洗い、皮を剥き一口大にカット。「丸ごとでもよいですが、切ったほうが加熱時間が短くてすみます」。
ジッパーは中央だけ閉じます。「温めたときに蒸気が抜けるよう、全て閉じません」。
レンジアップ後。「熱々ですので、取り出すときはやけどに気をつけてください」。
口が尖っているので、水切りもしやすい。
容器の上から揉みます。「具材を押さえるように潰してください」。
潰し終わったところ。ここに好みの具材と調味料を入れればOK。余ったらそのまま保存もできます。

材料(2〜3人分):

じゃがいも 3個
お好みの具材と調味料

作り方:

  1. じゃがいもは皮を剥き、一口大に切る。
  2. 「ディッシュ」に1を入れて、電子レンジ600wで5〜6分加熱。
  3. 箸や竹串などで刺して柔らかくなっていたら、粗熱がとれるまで置いておく。こうすることで、余熱で火が入る。
  4. 粗熱が取れたら、余計な水気を切る。
  5. 「ディッシュ」の上から手で揉み、好みの粗さに潰す。
  6. お好みの具材と調味料を混ぜたらできあがり。

『ilma(イルマ)』「リビングジャー」5,940円(税込)

キレイな色で、使うたびにウキウキしそう。保温調理器の中では比較的、コンパクトなサイズ。

『ilma(イルマ)』の「リビングジャー」は魔法瓶の技術を生かして開発された電子レンジ保温調理器です。

内容器に食材を入れ、蓋をして電子レンジで加熱。温まったら保温容器に入れておけば、じんわりと熱が通り、味がじっくり沁みた煮物やスープ、ローストビーフ、蒸しパンなど、和洋中スイーツまで多彩なメニューが作れます。

この大きさなら、単身者も使いやすそう。

「電子レンジで加熱する時間は、さほど長くなくていいのも特徴。保温力がとても高いので、保温容器に入れてほったらかしておけば、余熱でしっかり熱が通ります。タイパ、コスパは抜群。

また、容量1.72L、重さ1.15kgとコンパクトで、キッチンでもさほど場所を取りません。

今回ご紹介したレシピ以外に、おすすめは温泉卵。内容器に卵を入れ、熱湯を注いで蓋をして、保温容器に入れて14分ほったらかせば、とろっとおいしく仕上がります」

【レシピ】ふっくら「炊きたてごはん」

「保温力の高さを生かして、短時間の加熱でおいしいごはんも炊けます。水の量を調整すれば、硬めに炊いたり、お粥もできますよ。内容器の素材はツルツルしているので、お鍋や土鍋のようにこびりつくこともありません」

内容器に浸水させた米と水をセット。「2合まで炊けます」。
蓋をして電子レンジへ。
7分半、加熱したところ。まだべちゃっとしています。
蒸らすとふっくら、粒のたったごはんが炊けます。

材料(2〜3人分):

米 2合
水 440ml

作り方:

  1. 米は洗い、30分〜1時間しっかり浸水させて、ザルにあげて水を切っておく。
  2. 1を「内容器」に入れて、水を入れたら電子レンジ600wで6〜7分加熱(冬場はプラス2〜3分)。
  3. 内容器ごと保温容器に入れ、12〜15分保温すれば炊きあがり。

『recolte(レコルト)』「エアーオーブン」9,900円(税込)

操作もデザインもシンプルなところも使いやすそう。

高温の熱風で食材を加熱する、『recolte(レコルト)』の「エアーオーブン」。油を使わずヘルシーに揚げ物が作れるので、健康を気遣う人にも人気です。

「こちらは置き場所にも困らないコンパクトサイズ。A4用紙くらいのスペースがあればOKですが、バスケット内は約2.4L容量と、たっぷり食材が入ります。

揚げ物はもちろん、ローストやグリル、ベイク、温め直しと、これ1台あればいろいろな料理がお楽しみいただけます。とくにお惣菜の揚げ物を温め直していただくと、カリッとして余分な油も落ち、おいしくお召し上がりいただけますよ。

オーブンと比べて予熱時間が短く、すぐに調理できます。また、使用後は食材を入れるバスケットと内アミを洗うだけなので、お手入れが楽です」

【レシピ】揚げ油を使わない「コロッケ」

「市販の冷凍コロッケも、入れて加熱するだけでおいしく仕上がります。加熱している間に別の家事をするなど、目が離せるのもポイント」

コロッケなら2〜3枚入ります。
カリッとおいしそうな仕上がり。揚げ油は使っていませんが、カリカリのパン粉から香ばしい香りがします。

材料(2〜3人分):

冷凍コロッケ 2〜3個
オイルスプレー 適量

作り方:

  1. コロッケは常温に戻しておく。
  2. 「エアーオーブン」にコロッケを入れ、オイルスプレーをしたら(もしくはサラダ油をかけたら)、190度で15分加熱したらできあがり。

節約にもつながる

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ワイ・ヨット ストア 麻生台ヒルズ店では、気になる調理器具を試すことも可能。どうぞ塩澤さんを訪ねてみてください。

塩澤さんもかつては、電子レンジ調理で失敗することがあったそう。ところが今回ご紹介したアイテムを使い始めたことで、「コツさえ掴めばコンロで調理するのと遜色ないおいしい料理が気軽にできる」と実感。また、「調理時間も短縮できるので節約にもつながるのでは?」といいます。

暮らしをラクにしてくれるコンロキャンセル調理道具。どうぞチェックしてみてください。

 

撮影/横田紋子(小学館)

【取材協力】
ワイ・ヨット

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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