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つるつる食感のなめこは美容と健康に役立つ栄養がたっぷり!上手な下処理やおすすめ調理法もご紹介します【管理栄養士監修】

独特のぬめりのある食感で、きのこ類の中でも特徴的な存在のなめこ。そのぬめりには栄養がたっぷり! 美容にも健康にも役立つなめこの栄養情報に加え、なめこって洗うべき?味噌汁意外にどうやって保存したらいい?などの疑問にもお答えします! 管理栄養士の中村りえさんが解説する、読めばきっとためになる野菜の基礎知識シリーズです。

ぬるぬるのなめこには栄養がぎっしり

なめこに含まれる主な栄養素(100gあたり)

  • エネルギー:14kcal
  • 炭水化物:3.6g
  • 食物繊維:1.9g
  • カリウム:130mg
  • ナイアシン:3.7mg
  • 葉酸:57μg

※カットなめこの数値。株付きなめこでは多少数値が異なります。

お腹の調子を整える食物繊維

よく見かけるカットして真空パックされたなめこは、100gあたり食物繊維を1.9g含みます。食物繊維には2つのタイプがあり、水に溶ける水溶性、水に溶けない不溶性に分けられます。カットなめこ100gあたりに含まれるのは、水溶性食物繊維が0.8g、不溶性食物繊維が1.2gです。

水溶性食物繊維はネバネバした食感が特徴で、お腹の調子を整えるとともに、過剰なコレステロールを排出したり、食後の血糖値が急上昇するのを抑えたりする作用があります。コンビニやスーパーで売っているトクホマークのついた「糖や脂肪の吸収をおだやかにする」と表記された飲み物は水溶性食物繊維の働きを利用したものです。

一方、水に溶けない不溶性食物繊維は便のかさましをして排便を促します。

ナイアシン、葉酸、カリウムなどのビタミン・ミネラルも

なめこは食物繊維以外にも、ナイアシン、葉酸、カリウムなどの栄養素を含みます。

ナイアシンはビタミンB群の一種で糖質、脂質、たんぱく質を代謝してエネルギーを作りだすときに使われる栄養素です。肌や粘膜の健康維持にも関係します。また、アルコールを代謝するときにも必要になるため、お酒を飲む方は意識して摂ることをおすすめします。

葉酸は赤血球の合成を助ける働きがあり、貧血を予防する効果が期待できます。

カリウムは体内の過剰なナトリウムを排出する働きがあるため、高血圧やむくみが気になる方にも。

3つの栄養素はいずれも水に溶ける性質があるため、煮汁ごと食べるとよいでしょう。

なめこがダイエット中の人にもおすすめな理由

きのこ類であるなめこは1袋(100g)で15kcalとエネルギーが低い食品。ダイエット中も安心して取り入れられます。ダイエット中は食べる量を調整すると便秘になりやすいという声をよく聞きますが、なめこに含まれる食物繊維はお腹の調子を整える作用があり、便秘予防にも効果が期待できます。不溶性食物繊維はお腹に溜まりやすく、食べすぎ予防にもおすすめです。

美味しさキープのなめこの保存方法

冷蔵保存するときのコツ

真空パックになっているなめこを冷蔵庫で保存した場合、日持ちは3日ほどです。開封した場合は、茹でて水気をしっかり切ってから保存容器に入れ、2日程度で使うようにしましょう。

株付きのなめこは石づきがついた状態でキッチンペーパーに包み、ビニール袋に入れて保存します。

どちらの場合も、鮮度が落ちると食感がやわらかくなり酸味が出てくるので、早めに使い切ります。

すぐ使いきれないときは冷凍保存がおすすめ

なめこは冷蔵保存では日持ちが短いですが、冷凍すると1ヵ月ほど保存することができます。

真空パックになっているなめこは袋のままでOK。株付きのものは株をとってほぐし、密閉袋に入れて平らにして冷凍保存を。冷凍したものは1カ月以内に使い切るようにします。

凍ったまま煮汁に入れても、解凍してから調理しても食感は変わらずに楽しめます。必ず火を通して食べるようにしてください。

なめこを下処理しておいしく食べる

生で食べるのは危険

なめこは生で食べると食中毒を起こす可能性があるため、必ず加熱調理してください。和え物などで食べる場合は沸騰したお湯でさっと茹でます。歯応えを残したいときは加熱は短時間にしてください。

洗ってから調理しよう

なめこは味噌汁やうどんなど汁物に入れる場合もさっと水洗いをして使います。しいたけ、しめじなどのきのこ類は水で洗うと食感を損なうため表面の汚れをふき取りますが、なめこはぬめりがあるので軽く水洗いして使います。

撮影:田中 麻以(小学館)

【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・消費者庁「商品企画表示」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/health_promotion_180903_0003.pdf
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/health_promotion_190212_0002.pdf
・厚生労働省「e-ヘルスネット」カリウム
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-005.html
・農林水産省「aff」2011年9月号
https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1109/spe2_02.html
・JA全農長野「長野県の農畜産物」なめこ
https://www.nn.zennoh.or.jp/products/mushrooms/more/post-3.php
・「改訂新版 いちばん詳しくて、わかりやすい!栄養の教科書」中嶋洋子監修 新星出版
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
(最終参照日 すべて2020/02/24)

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