眼精疲労、肩こり、頭痛…つながる疲れと痛み
null「パソコンやスマホで目を酷使していると、眼精疲労から肩こりや頭痛に発展してしまうことがあります。
とくに最近増えているのが、“緊張性頭痛”と言われる持続性の頭痛。長時間同じ姿勢で作業することにより肩の筋肉が凝り固まって疲労が蓄積し、神経を刺激して頭痛を引き起こしてしまうのです。
頭痛の種類には、痛みが一定の期間をおいて起きたりやんだりする“片頭痛”もあります。“緊張性頭痛”と“片頭痛”、この2つは忙しい現代人の2大頭痛とも言えるでしょう。
痛みを緩和するには、目や頭のツボをゆるめてあげるのが効果的です」(以下「」内、竹ノ子さん)
指の使い方や押し方など、“効果的なツボ押しのコツ”をご紹介している「自己流じゃもったいない! 鍼灸師が伝授する“ツボ押し”のコツ4つ」も参照してみてくださいね。
1:頭のツボ「風池(ふうち)」
nullツボ押しで期待できる効果:眼精疲労
「後ろ髪の生え際を首の中心から外側へなぞり、上を向いた時に止まる場所が『風池(ふうち)』です」
「まずは両手で頭を抱えるようにしながら両方の親指で『風池』がある周辺を探り、気持ちいいと感じるところを押します。そしてそこを起点に徐々に上へ上がりながら親指で頭全体を押していきます。
肩こりがひどく肩を上げて押すのが大変な人は、頭を親指に押し付けるように後ろに傾けると楽に押すことができますよ」
2:眼のツボ「太陽(たいよう)」
nullツボ押しで期待できる効果:眼精疲労、片頭痛
「指を目尻から外側に水平になぞったときに、へこんでいる部分が『太陽点(たいようてん)』というツボです」
「『太陽点』を押すことで、眼精疲労だけではなく片頭痛にも効果が期待できます。
デスクワークの最中など、目が疲れたときに両方の親指または中指を使ってゆっくりと力を入れて押してください。
あまり力を入れて強く押すと、揉み返しが出る場合もあるので要注意です。指は肌に垂直にあてて押しましょう」
3:眼のツボ「承泣(しょうきゅう)」
nullツボ押しで期待できる効果:目の疾患、ドライアイ
「もうひとつ、眼の下にあるのが『承泣(しょうきゅう)』というツボ。眼のちょうど真ん中、真正面を見て黒目のあるところの下にあります」
「『承泣』のポイントだけを押してもいいですし、骨に沿って下まぶた全体を押してもOK。ここは文字通り泣くときに涙が通る場所で、目の疾患やドライアイにも効果的です。
親指だと押しにくいので、中指か人差し指の押しやすいほうを使ってゆっくり刺激するといいですね。1本の指で足りなければ、2本、3本と追加しても。
こちらもデスクワーク中などに座ったまま、“目が疲れたな”と思ったときに気軽に押してみてくださいね」
デスクワークの人に限らず、長時間スマホを見続けることが多い人や細かい文字を見ることが多い人は、目を必要以上に酷使しているはず。
「目が疲れたな」と感じたら、気軽にツボ押ししてみましょう。まだ自覚症状がない人も肩こりや頭痛に発展しないうちに、ぜひ試してみてくださいね。
【取材協力・監修】
鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師
竹ノ子みどり
大手電機メーカーで経営企画部門や営業部門を経験するも、自らの手で目の前の人の身体も心も楽にしたいと思い離職。国家資格を取得し、現在は幅広い年齢層が通院する接骨院で、西洋医学と東洋医学、両方の知識と技術を融合した治療を行っている。趣味は日本民謡を歌うことと銭湯めぐり。