クイズ! 取引先との会議で「現場の声」を話すのはアリ?
null突然ですが、質問です。
Q.取引先との会議。より有意義なものにするために、自社の“現場の声”を話すのはアリ?ナシ?
a.アリ
b.ナシ
……答えはズバリ、
A.「a.アリ」です。
もちろん、ときと場合、そして話す内容にもよりますが、取引先に関係のある自社の現場の声を出すことは、相手にとって興味深いことが多いもの。
また、物事を進める上で参考になる場合が大いにあります。
ホーム&アウェイ共通! 「社外の人との会議」で覚えておくこと
null(1)見失ってはいけない「会議の目的」
会社に相手を招いて行う“ホーム会議”、こちらが相手先に出向く“アウェイ会議”……どちらにしても、まず明確にしておきたいのはやはり「会議の目的」です。
基本的には、vol.1「脱ストレス会議!プロが伝授“決して忘れてはいけないこと”」でお伝えした通りですが、社外の人との会議の場合はそのバリエーションも増えます。
ただ営業を受けるのみなのか、新システムなどを導入するための検討会議なのか、はたまた協力会社との情報交換の場なのか。目的によって、会議にアサインする参加者も変わりますし、その参加者に事前にレクチャーする内容も変わってきます。
(2)最も避けたい「あいまいな会議」と「信頼を失う」こと
最も避けたいのが、目的などがあいまいなまま会議を強行してしまうこと。
何も決まらない、共有できないというムダな時間になるだけでなく、自分たちが主催者の場合は相手先の信頼も失いかねません。準備不足などで自分たちの知識不足や意識の低さが露呈されてしまい、恥をかくのも全力で回避したいところです。
(3)話し合いに「知的生産性を上げるための工夫」を
会議によっては、技術者や現場担当者などの専門的な話が必要なケースもあるでしょう。自分が主催するとなると、双方の専門知識を“引き出す”工夫も必要になります。
例えば、ITシステムがテーマの会議で、自社と相手先のエンジニア同士の議論が肝となる場合。
「自分の部署は、今のシステムの○○に使いづらさを感じています。なぜなら……」などと、“現場の生の声や体験談”を盛り込んで具体的な課題を提示するのも効果的です。相手先の「協力したいと」いう気持ちや共感を誘い、すんなりと聞き入れてくれて、より良い解決策が出てくることも!
こうした工夫のひとつひとつの積み重ねで、会議は“知的生産性を上げる”場となりえるのです。
会社に招く「ホーム会議」の事前準備
null(1)来社人数と必要なものをヒアリング
相手を自分の会社に招く“ホーム会議”では、あらかじめ来社する人数や会議で要るもの(プロジェクターなど)を相手先に確認し、参加人数に見合った会議室と機材など必要なものを準備しておきましょう。
(2)席順を決めておく
自社側で決めておきたいのは、席順です。
部長の前に部長、お互いのプロジェクト責任者同士を対面にするなど、同等の人同士を向かいの席に設定するとバランスを保つことができます。
(3)自社の参加者に名刺持参を伝える
また、ホーム会議で意外と多いのが、社内の参加者が名刺を忘れるケース。席に取りに行ったりすると時間のムダになってしまうので、参加者には事前に名刺の準備をしておくように伝えてきましょう。
出向く「アウェイ会議」こそ、準備は万全に
null(1)持参する「資料と名刺」は少し多めに用意
基本的に、資料はプリントアウトしていくのがベター。相手先の参加者が急に増えるケースもあるので、部数は会議の参加者より1~2部多めに持っていくほうが安心です。
それでも増えた人数によっては、資料が足りなくなる場合もあります。そんな場合に備えて、USBなどでデータを持参することも忘れずに。
先方には事前に訪問人数を伝え、名刺は多めに用意していきましょう。
(2)「相手先についての知識」も頭に入れておく
当然ながら、相手先の最新情報はホームページやニュースなどで確認しておいてください。
ネタを仕入れておくと、会議が始まる前の雑談、すなわちアイスブレイクでも活用できますよ。ただし、“バッドニュース”に触れるのは失礼になるので絶対にやめましょう!
いかがでしたか? 社外の人との会議は、自社の売上げや今後の方向性に直結する場合も多いはず。基本をおさえ、さらに意味のある会議にするために今回お伝えしたことを心がけていきましょう。
【取材協力・監修】
チームビルディング・コンサルタント
尾方僚(おがたりょう)
大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。