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やりがちだけど要注意!会議ですべきでない6つの動作「ノンバーバル 仕草・態度編」

「なに、その斜に構えた感じ……」人と話をするときに、相手のなにげない仕草や態度がやけに気になること、ありますよね。見た目や話し方など言葉以外の“ノンバーバルコミュニケーション”は、相手への印象に大きく影響をするといわれています。仕事中のあらゆるシーン、そして会議でもそれは同じ。

【踊らず進む!会議のお作法】では、vol.9から数回にわたりノンバーバルに焦点を当ててお届けしています。vol.12の今回は、会議に参加するときのノンバーバルコミュニケーションにおいて、とくに「仕草・態度」をフューチャー。チームビルディング・コンサルタントの尾方僚さんに教えていただきます。

クイズ!「会議中にやったほうがいい仕草」はどれ?

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突然ですが、質問です。

Q.会議中のノンバーバルコミュニケーションとして、“やったほうがいい仕草”はどれでしょうか?

a.資料を見るときに、頬杖をつく

b.考えているときに、あごに手を当てる

c.疑問に思ったときに、首をかしげる

……答えはズバリ、

A.「c.疑問に思ったときに、首をかしげる」です。

a~cいずれも日常でよく見かける仕草ですが、なぜ「疑問に思ったときに、首をかしげる」だけが良いのでしょうか。理由は後ほどご説明しますね。

好印象! 会議でのぞましい「態度」とは

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とにかく「傾聴姿勢」で「リアクション」を

会議中は、積極的に“参加している”姿勢を示すことが重要です。Vol.1「脱ストレス会議!プロが伝授“決して忘れてはいけないこと”」でお伝えしたように、会議で発言することは必須。

ほかの発言者や司会者・発表者が発言しているときの態度では常に傾聴姿勢を心がけましょう。

発言に対して前のめりにうなずいて見せたり、ときには首をかしげたり、リアクションをとるのもおすすめです。“議論に参加している感”を少しオーバーなくらいに示すといいでしょう。

場をつくる役目の司会者は、会議中「みんな聞いてくれているかな?」「ちゃんと議論できているかな?」と常に参加者の様子を気にしています。

参加者が積極的な姿勢を見せることで、司会者は安心して進行することができるはず。また、発言者ものびのびと意見を述べることができるなど、まさにいいことづくめなのです。

反対に、あくびをしたり上の空な様子でいたり、退屈そうに見える態度は厳禁です。もちろん会議中に眠るのは言語道断。椅子に浅く腰かけて踏ん反り返ったりするなど、エラそうで行儀が悪い印象を与える態度もやめましょう。

手の置き場は「机の上」が基本

Vol.10「会議中、手はどこに置くのが正解? “印象UPのノンバーバル”」でもお伝えしましたが、会議中の手の置き場は“机の上”が基本です。

常に机の上に手を出してオープンにしておくことで、会議の参加者や相手に“隠し事のない人”というイメージづけをすることができます。

スマホを使う場合も「隠さず」机の上で

また、会議中に出た話題や事柄についてスマホを使って調べものをしたり誰かに連絡をする場合は、隠して机の下で行うのではなく、机の上で堂々と操作したほうがベター。

机の下でコソコソ操作をしていると、会議と関係ないことをしているのでは?というイメージを与えがち。目の前で操作をしていれば、会議に関わることでスマホを使っているのだと受け取られ、かえって好印象になる可能性があります。

会議の必要に応じて誰かと連絡をとるときは、「今つかまるか分かりませんが、ちょっと聞いてみますね」と前置きするのもいいでしょう。

会議中のノンバーバルコミュニケーションは、他人への自分の印象に大きく影響するだけではありません。参加者ひとり1人の態度や仕草が、会議の行方を左右するといっても過言ではないのです。

印象悪すぎ…会議でやってはいけない「仕草」6つと改善策

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では逆に、会議中にしないほうがいい仕草にはどういったものがあるのでしょうか。具体的に例を挙げて、改善策とともにご紹介しましょう。

(1)下を向き続ける

長い時間下を向いたままでいると、たとえ真剣に話を聞いていたとしても“会議に積極的に参加していない”印象を与えてしまいがち。

メモを取りながら話を聞くとどうしても下を向いてしまいますが、意識してできるだけ顔を上げるようにしましょう。

(2)腕を組む

(3)あごに手を当てる

腕を組んだりあごに手を当てたりする仕草は、相手に偉そうな印象を与えてしまうもの。クセになっている場合はこのことを肝に銘じ、会議中は仕草そのものを封じ込めましょう。

(4)頬杖をつく

考えごとをするときに、頬杖をつくクセがある方もいるはず。でも会議中にすると、退屈そう、ダルそう、真剣に考えていなさそうといった印象を与えてしまうことも。

「腕を組む」「あごに手をやる」同様、会議中は意識していないように気をつけましょう。

(5)人を指さす

会議に参加している人を紹介したり、名指ししたりするシーンもあるはず。

そんなときは、指を揃えて手のひらを見せて示しましょう。人差し指で指し示すのは失礼な仕草ととられる場合が多いので避けましょう。商談などで資料を示すときも同様です。

(6)髪をいじる・かきあげる

(7)ネイル(爪)を見る

女性に多い“髪いじり”は会議に集中していない印象を与えます。ネイル(爪)を見ているのも同様です。

また髪をかきあげる仕草は、人によって不快な印象を持つ場合も。髪が顔にかかってかきあげなければならないほどバサバサしているときは、ラーメンを食べるときのようにひとつにまとめたり、ピンできちんと留めたりしましょう。

(8)ペン回し

(9)手遊び

ペン回しや手遊びも、人によってはクセで無意識にやってしまうことのひとつ。
意識してやめられないようであれば、自分が書記や発表者のとき以外は「自分の前の机に何も置かない」と決めるのも手かもしれませんね。

「余計なことはしない」を念頭に置く

参加者のあからさまに退屈そうな態度は、司会者に不安感を与えてしまい、焦りなどから進行のさまたげになってしまうことも。

相手に良い印象を与えて会議に積極的に参加している姿勢をアピールしたいなら、とにかく余計な仕草などは一切せず、議論に集中するよう努めることが大切です。
中途半端な態度でのぞむと、“知的生産性を上げる”はずの時間が本当にムダなひとときになってしまいますよ。

 

いかがでしたか? 今まで参加してきた会議を思い返してみると、無意識のうちにやってしまっていたNG仕草などもあるのでは? この機会に、会議やビジネスシーンにおける自分の姿勢や態度、仕草を振り返ってみてはいかがでしょうか。

 


 

【取材協力・監修】

チームビルディング・コンサルタント

尾方僚

大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。

【参考】

尾方僚(2011)『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)

尾方僚(2007)『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニケーションズ)

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