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発表中に頭が真っ白…どうする!? 目的と聞き手で変わる「プレゼンでの話し方」【届く響く!プレゼンのお作法】vol.2

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社内・社外向けの企画プレゼン、新製品の発表会、また新入社員への研修……仕事をしていくなかで、大勢の人の前で話す機会もあるでしょう。「毎回緊張しないようにするだけで精一杯……」なんて方もいるのでは?

「プレゼンテーション=プレゼンの語源は“プレゼント”。贈る相手によって品物や包装紙、リボンの色が変わるように、プレゼンも伝えたい人(聞き手)に合わせて話し方を変える必要があります」と話すのは、チームビルディング・コンサルタントの尾方僚さん。【届く響く! プレゼンのお作法】vol.2では、「目的別プレゼンでの話し方」について教えていただきました。

クイズ! 次の言葉がなかなか出てこないとき…どうする?

突然ですが、質問です!

Q.発表の最中、次の言葉がなかなか出てこない! そんなときのベストな対処法は次のうちどれでしょうか?

a.「えっとー」「あのー」などでつなぐ

b.思い出すまで黙る

c.髪をかき上げる

……ズバリ正解は、

A.「b.思い出すまで黙る」です。

もしかしたら、「プレゼンや発表会の最中に黙っていいの?」と意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんね。その理由は、後ほどご説明しましょう。

おさらい! 人前で話すときに「気をつけたいこと」3つ

以前、【踊らず進む! 会議のお作法】vol.13「低い声or語尾強め…意見を通すとき有効なのは?“会議でのノンバーバル”口調・話し方編」でもご紹介しましたが、今回のテーマに入る前に今一度、人前で発表・発言するときに気をつけたいNG項目についてお話ししましょう。

(1)早口にならない

緊張したり焦ったり……多くの人の前で話すとついつい早口になってしまうこともあるでしょう。ですが、聞き手は話が聞き取りづらくなってしまいます。

なるべくゆっくりめの口調を心がけましょう。

(2)「えっとー」「あのー」はやめ、語尾はのばさない

前出のクイズにも関連することですが、頭が真っ白になって次に言うことを思い出せないとき、「えっとー」「あのー」でつなぐ人がいます。クセになっている方もいるかもしれませんが、不慣れで準備不足な印象を与えかねないのでやめましょう。

もし言葉が出てこない場合は、あえて黙って“間”にしてしまうのがベスト。語尾をのばす話し方も、幼稚で軽いイメージになるのでNGです。

(3)「オノマトペ」「若者言葉」を多用しない

「1日中歩きまわってクタクタに疲れた」など、何かの動きや様子を表す擬態語、「雨がザーザー降っている」など、人や動物など自然界の声・状態の音を言葉にした擬声語。
これらのいわゆる“オノマトペ”は、五感に訴えられるため話し手の思いを伝えるのにも有効な言葉。ところどころ効果的に使うと、聞き手を引きつけられるでしょう。

しかし、安易に使ったり多用したりすると幼稚な印象を与えかねないので注意が必要です。「マジ」「ってか」「違くない」などの若者言葉についても同様です。

聞き手やシーンによって変わる「ベストな話し方」

聴衆が働く女性なのか、子育て中の主婦なのか、はたまたビジネスマンか……聞き手の層はもちろんのこと、プレゼンのテーマや目的によっても“伝わる”話し方は変わってきます。

前出のNG事項をふまえて、ターゲットである聞き手やプレゼン・発表会の目的別に“伝わる話し方”をお伝えしましょう。

(1)女性に対しては「フラットな口調」を心がける

年齢、職種、既婚か未婚か……女性とひと言にいっても、その層はさまざま。ですが全般的に女性に対しては、抑揚をつけすぎたり強調しすぎたりすることなく、限りなく“フラットな感じ”で話したほうが話を聞いてくれる可能性は高まります。

そして、できるだけ分かりやすい言葉を使って、口調は柔らかめに。語尾は言い切りではなく「○○ですよね」などとソフトにすることで、距離が縮まりやすくなります。

とはいえ、聞き手と話し手の差別化は必要。話し方だけではなく、身なりや仕草も含めて“テイストは近いけれど明らかに違う”ことをモットーに登壇しましょう。

(2)一般向けの製品発表会などでは「声の大きさと間を工夫」する

とくに営業職や販売職、広報担当の方などは、エンドユーザーやマスコミに対して自社商品やサービスを発表する機会もあるかと思います。

製品発表会などのメインの目的は「社名」「商品・サービス名」を聞き手に認知してもらうこと。
そのためには、一番聞いてもらいたい「社名」「商品・サービス名」の言葉を発するときのスピードや声の大きさを工夫し、先ほど触れた“間”を活用しましょう。

例文を使ってご紹介しますね。

【例】

「この度、私ども*A社では次世代掃除機を販売することが決定しました! その商品名は***Bです!」

※ *マーク=0.5拍と考えます

ここで聞き手に最も聞いてもらいたい言葉は、「社名A」と「商品名B」です。

テクニックとしては、聞いてもらいたい言葉は声を大きくして発し、その直前となる言葉を“ゆっくりめにする”または“間をあける”ことで注目度を上げ、重要なキーワードとして印象づけることができます。逆に裏付けとなるデータを読み上げるときなどは、多少早口でも問題ありません。

(3)同業者や専門家向けの場合は「できるだけ詳しく具体的に」説明する

ときには、同業者やその道の専門家向けに自社商品やサービスを発表する機会もあるでしょう。その場合は(2)に加え、「弊社の○○の技術を使って、△△の機能がつきました」などと、できるだけ詳しく具体的に説明するようにしましょう。

あらゆるケースに共通することとしては、プレゼン・発表するときに「~でございます」などと言葉を丁寧にしすぎないこと。個性が出にくく、内容が聞き手の頭に入りづらくなる可能性があるのです。

プレゼンは、話し手のキャラクターも含めたプレゼント。いずれにしても聞き手を飽きさせないことが大切です。

 

いかがでしたか? 相手や目的に応じて話し方を変えるのは、なかなか難しいことかもしれません。最初から完璧にできなくても、今回ご紹介したことを頭に入れておけば、場数を踏むごとに徐々に身についてくるはず。ぜひ実践してみてくださいね。

次回は「プレゼンをするときの表情・態度・仕草」についてご紹介します。

 


 

【取材協力・監修】

チームビルディング・コンサルタント

尾方僚

大手就職情報会社に9年間勤務した後、コンサルタントとして独立。大学や企業人事担当者向けの講演を数多く行い、企業の採用コンサルテーション・研修に従事する。現在、日本女子大学リカレント教育課程 講師、日本工業大学、デジタルハリウッド大学の非常勤講師としてキャリア系科目を担当。著書は『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)、『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニュケーションズ)など多数。

【参考】

尾方僚(2011)『プレゼン以前の発表の技術』(すばる舎)

尾方僚(2007)『100人の前でもキチッと話せる本』(インデックスコミュニケーションズ)

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