子育て世代の「暮らしのくふう」を支えるWEBメディア

ヒンヤリなのに濃い味パンチ! 冷製ナポリタン【プロが教える本格パスタレシピ】

暑い夏はひんやり冷たいパスタを食べたい! そこで、イタリアン料理店のシェフ 小野宗隆さんが、家庭でも簡単にできる冷製パスタの作り方を教えてくれました。

まずは人気のナポリタンを冷製パスタにチェンジ。「冷たいナポリタンってどんな味?」と思いますが、実はこれが夏にぴったり! 早速、動画をチェックして作ってみましょう。

冷製ナポリタンの作り方

null

【材料】(2人分)

パスタ(フェデリーニ 1.4mm)・・・180g

ハム・・・4枚

ピーマン・・・2個

玉ねぎ・・・1/4個

ケチャップ・・・140g

ウスターソース・・・大さじ1

おろしにんにく(チューブ)・・・1cm

粉チーズ・・・適量

エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ1

 

※今回は冷製パスタなので、通常より細めのフェデリーニ(1.4mm)を使います。麺が細い分、通常のパスタを使う時よりも計20g(1人あたり−10g)ほど量を少なくしています。

※時短で作るため、おろしにんにくはチューブタイプのものを使用しています。生のにんにくをすりおろしてもOK。より一層香りが立ちますよ。

※今回は、風味がよく、おいしく仕上がるエキストラバージンオリーブオイルを使用していますが、ない場合はオリーブオイルでもOKです。

【作り方】

(1)作る前に冷凍庫に皿を入れて冷やしておく。

今回は冷製パスタなので、調理前に盛り付けに使う皿を冷凍庫に入れて冷やしておきます。「皿まで冷やす」このひと手間で、より一層おいしくなりますよ!

(2)玉ねぎは皮をむいて、繊維に沿って薄切りにする。ピーマンは上下を切って縦半分に切り、種を取り出して細切りにする。ハムは4等分に切る。

使う野菜は、普通のナポリタンと一緒。玉ねぎとピーマンはパスタと絡みやすいよう薄切りに。ハムは食べ応えを出して、4等分に切ります。

(3)ボウルにハムを入れ、ケチャップ、にんにく、ウスターソースを加えてよく混ぜ合わせる。

ケチャップ、にんにく、ウスターソースと調味料はこの3つだけ! 今回は塩もこしょうも使いません。ケチャップに、にんにくとウスターソースを加えることで、より旨味が増して味が引き締まり、深みのあるおいしいソースができあがります。

(4)パスタは表示より2分30秒長めにゆでる。ゆであがる2分前に、玉ねぎとピーマンも加えてゆでる。

今回は、パスタのゆで時間に注目! 普段、熱々のソースと絡める時は1分短めにゆでることが多い小野さんですが、今回は通常のゆで時間より2分30秒も長めにゆでるんです。

冷製パスタは、長めにゆでて軟らかく仕上げておき、氷水でキュッと締めるのがおいしさの秘密。ここで通常のゆで時間でゆでてしまうと、氷水で締めた時に硬いパスタに仕上がってしまうんです」(小野さん)

ゆであがる2分前になったら、玉ねぎとピーマンを同じ鍋に入れてゆでます。こうするとわざわざ湯を別に沸かす必要もなく、鍋ひとつで完成するので、節約にも時短にも一役!

(5)パスタがゆであがったらざるにあげる。氷水をたっぷり張ったボウルに浸けて、水を流しながらよく冷やす。

パスタがゆであがったらざるにあげて、そのまま氷水をたっぷり入れたボウルに浸けて、水を流しながらよく冷やします。パスタの粗熱が取れたら流水を止めて、全体がムラなく冷えるよう手でかき混ぜます。

よく冷えたら、ざるを振って水をしっかり切ります。さらに小野さんは、パスタをギューッと上から手で押したのでびっくり!

ざるを振って水切りするだけでなく、手でパスタを押して、ほとんど水気を残さないことがおいしく仕上げるコツ。しっかり水気を切っておかないと、ソースがどんどん薄まってぼやけた味になってしまいます」(小野さん)

なるほど! このひと手間でちゃんとレシピ通りの味付けに仕上がるんですね。

(6)ボウルにパスタを加え、よく混ぜる。

ボウルでパスタとソースを手早く混ぜ合わせます。

(7)冷凍庫から皿を出して、盛り付ける。オリーブオイルと粉チーズを振って、完成!

冷凍庫からキンキンに冷えた皿を取り出し、パスタを高く盛り付けて、オリーブオイルと粉チーズを振ったらできあがりです。

「冷製ナポリタンってどんな味!?」と、スタッフ一同、興味津々。試食に胸が高鳴ります。ひと口食べた瞬間……一同揃って「うまい!」のひと言。見た目以上に濃厚で、ほのかなにんにくとピリッとしたウスターソースがケチャップの味をバランスよく引き締めています。さらに、大きく切ったハムが、肉の旨味を感じるいいアクセントに。

でも、何といっても感動したのは、パスタの硬さ。麺がおいしい! 歯応えよくぷつんと切れて、濃厚なソースに負けない絶妙な硬さなんです。細麺を使うので冷製パスタはベシャッとなりがちですが、ぷりぷりの食感が生きていました。

「冷製パスタはコシが命。今回使用したフェデリーニ(約1.4mm)より、もっと細いカッペリーニ(1.1〜0.9mm)もありますが、僕はカッペリーニだと細すぎてそうめんみたいに感じるので、もう少し太さのあるフェデリーニが好き。氷水でキンキンに締めて、冷たい麺ならではのコシを味わってみてください」(小野さん)

冷製パスタは麺の硬さが難しいですが、この方法ならおいしく作れそうですね。濃厚なソースですが、よく冷えているのであっさり感じて、食欲の落ちる暑い日でもペロリと食べられちゃいます。夏におすすめなので、ぜひ作ってみてくださいね!

【取材協力】

小野宗隆・・・洋食屋『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。

 

取材・文/岸綾香

pin はてなブックマーク facebook Twitter LINE
大特集・連載
大特集・連載