冷製ナポリタンの作り方
null【材料】(2人分)
パスタ(フェデリーニ 1.4mm)・・・180g
ハム・・・4枚
ピーマン・・・2個
玉ねぎ・・・1/4個
ケチャップ・・・140g
ウスターソース・・・大さじ1
おろしにんにく(チューブ)・・・1cm
粉チーズ・・・適量
エキストラバージンオリーブオイル・・・大さじ1
※今回は冷製パスタなので、通常より細めのフェデリーニ(1.4mm)を使います。麺が細い分、通常のパスタを使う時よりも計20g(1人あたり−10g)ほど量を少なくしています。
※時短で作るため、おろしにんにくはチューブタイプのものを使用しています。生のにんにくをすりおろしてもOK。より一層香りが立ちますよ。
※今回は、風味がよく、おいしく仕上がるエキストラバージンオリーブオイルを使用していますが、ない場合はオリーブオイルでもOKです。
【作り方】
(1)作る前に冷凍庫に皿を入れて冷やしておく。
今回は冷製パスタなので、調理前に盛り付けに使う皿を冷凍庫に入れて冷やしておきます。「皿まで冷やす」このひと手間で、より一層おいしくなりますよ!
(2)玉ねぎは皮をむいて、繊維に沿って薄切りにする。ピーマンは上下を切って縦半分に切り、種を取り出して細切りにする。ハムは4等分に切る。
使う野菜は、普通のナポリタンと一緒。玉ねぎとピーマンはパスタと絡みやすいよう薄切りに。ハムは食べ応えを出して、4等分に切ります。
(3)ボウルにハムを入れ、ケチャップ、にんにく、ウスターソースを加えてよく混ぜ合わせる。
ケチャップ、にんにく、ウスターソースと調味料はこの3つだけ! 今回は塩もこしょうも使いません。ケチャップに、にんにくとウスターソースを加えることで、より旨味が増して味が引き締まり、深みのあるおいしいソースができあがります。
(4)パスタは表示より2分30秒長めにゆでる。ゆであがる2分前に、玉ねぎとピーマンも加えてゆでる。
今回は、パスタのゆで時間に注目! 普段、熱々のソースと絡める時は1分短めにゆでることが多い小野さんですが、今回は通常のゆで時間より2分30秒も長めにゆでるんです。
「冷製パスタは、長めにゆでて軟らかく仕上げておき、氷水でキュッと締めるのがおいしさの秘密。ここで通常のゆで時間でゆでてしまうと、氷水で締めた時に硬いパスタに仕上がってしまうんです」(小野さん)
ゆであがる2分前になったら、玉ねぎとピーマンを同じ鍋に入れてゆでます。こうするとわざわざ湯を別に沸かす必要もなく、鍋ひとつで完成するので、節約にも時短にも一役!
(5)パスタがゆであがったらざるにあげる。氷水をたっぷり張ったボウルに浸けて、水を流しながらよく冷やす。
パスタがゆであがったらざるにあげて、そのまま氷水をたっぷり入れたボウルに浸けて、水を流しながらよく冷やします。パスタの粗熱が取れたら流水を止めて、全体がムラなく冷えるよう手でかき混ぜます。
よく冷えたら、ざるを振って水をしっかり切ります。さらに小野さんは、パスタをギューッと上から手で押したのでびっくり!
「ざるを振って水切りするだけでなく、手でパスタを押して、ほとんど水気を残さないことがおいしく仕上げるコツ。しっかり水気を切っておかないと、ソースがどんどん薄まってぼやけた味になってしまいます」(小野さん)
なるほど! このひと手間でちゃんとレシピ通りの味付けに仕上がるんですね。
(6)ボウルにパスタを加え、よく混ぜる。
ボウルでパスタとソースを手早く混ぜ合わせます。
(7)冷凍庫から皿を出して、盛り付ける。オリーブオイルと粉チーズを振って、完成!
冷凍庫からキンキンに冷えた皿を取り出し、パスタを高く盛り付けて、オリーブオイルと粉チーズを振ったらできあがりです。
「冷製ナポリタンってどんな味!?」と、スタッフ一同、興味津々。試食に胸が高鳴ります。ひと口食べた瞬間……一同揃って「うまい!」のひと言。見た目以上に濃厚で、ほのかなにんにくとピリッとしたウスターソースがケチャップの味をバランスよく引き締めています。さらに、大きく切ったハムが、肉の旨味を感じるいいアクセントに。
でも、何といっても感動したのは、パスタの硬さ。麺がおいしい! 歯応えよくぷつんと切れて、濃厚なソースに負けない絶妙な硬さなんです。細麺を使うので冷製パスタはベシャッとなりがちですが、ぷりぷりの食感が生きていました。
「冷製パスタはコシが命。今回使用したフェデリーニ(約1.4mm)より、もっと細いカッペリーニ(1.1〜0.9mm)もありますが、僕はカッペリーニだと細すぎてそうめんみたいに感じるので、もう少し太さのあるフェデリーニが好き。氷水でキンキンに締めて、冷たい麺ならではのコシを味わってみてください」(小野さん)
冷製パスタは麺の硬さが難しいですが、この方法ならおいしく作れそうですね。濃厚なソースですが、よく冷えているのであっさり感じて、食欲の落ちる暑い日でもペロリと食べられちゃいます。夏におすすめなので、ぜひ作ってみてくださいね!
【取材協力】
小野宗隆・・・洋食屋『Bistro Coco 路地裏』のオーナーシェフ。イタリア料理、フランス料理を中心に料理長としてのキャリアを積み上げ、店舗立ち上げやメニュー開発などを多数経験。ソムリエの資格も持つ。
取材・文/岸綾香