そら豆は蒸し焼きにして旨味をギュッと凝縮するのが正解!
null沼津さんに「そら豆」の手軽でおいしい食べ方を相談していたところ、「すごい発明しちゃいました!」と考案してくれたのが、フライパンで蒸す方法。
「最大のポイントは、最初に少量の油で焼いて、そら豆の皮をプチッと弾けさせること。これで、1つ1つ包丁で切り込みを入れなくても薄皮がつるんとむけるうえ、そら豆特有の青臭さも解消されます。ゆでないので、旨味が凝縮されて濃厚な味に仕上がるので、食べるとおいしくてビックリしますよ!」(以下「」内、沼津さん)。
【材料】(作りやすい分量)
そら豆・・・200g(30〜35粒)
サラダ油・・・小さじ1
塩・・・小さじ1/4
水・・・大さじ2
【作り方】
(1)そら豆を鞘から取り出す
そら豆は両手で握り、布巾などを絞るように鞘をギュッとひねります。こうすると鞘がうまく破け、実をきれいに取り出せます。
(2)フライパンでそら豆を焼く
フライパンにサラダ油、そら豆を入れ、全体に広げます。中火で熱し、1分間じっと待っていると「プチプチ」音がしてくるので、そら豆をひっくり返しましょう。
「音がしてきたら、ひっくり返すサイン。油が温まって高温になるので、そら豆の皮が弾けて破け始めます。これでわざわざ薄皮に包丁で切れ目を入れる必要なし! 今回はサラダ油を使いましたが、ごま油やオリーブオイルでも風味が変わっておいしいですよ」
(3)塩と水を入れ、ふたをして蒸し焼きに
そら豆を全部ひっくり返したら一度火を止め、塩を振り、水を入れ、すばやくふたをして、中火で2分間蒸し焼きにします。
「ゆでないので、旨味がギュッと詰まって濃厚になります。ゆでると皮にシワが寄りがちですが、これならシワも寄りません」
(4)できあがり!
蒸したてを1つ食べてみると、「そら豆ってこんなにおいしかったんだぁ」と感動! 油で焼くのでコクがあって香ばしく、ホックホク。そら豆特有の青臭さもまったくなし。弾けた所から、皮はつるんとむけますが、油で一度焼いているので、皮も旨味があっておいしく食べられました。
早速、自宅でも試してみたところ、超簡単で画期的! この方法だと、そら豆の濃厚なおいしさをダイレクトに味わえます。パパッと作れるので、ちょっと一品欲しい時の晩酌のお供にもぴったり。我が家ではビール片手に、あっという間になくなってしまいました。
これは確かに沼津さんの大発明! お店で頼むとちょっと値の張るそら豆ですが、おうちで手軽に失敗なく作れるので、旬の時季にぜひ試してみてくださいね。
次回は、このそら豆を皮ごと「みそ漬け」にする方法を紹介します。
取材・文/岸綾香
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。Instagram@rienumadu