その1:手軽に作れる「花れんこんの赤しそふりかけ漬け」
null赤く染まったれんこんが目にも鮮やかな「花れんこんの赤しそ漬け」。今回は、「赤しそふりかけ」を使ったお手軽バージョンと、「梅酢」を使った本格バージョン、2つの漬け方を教えてもらいました。
「両方共、れんこんは花形に切って華やかに。ちょっと手間はかかりますが、おせち料理なので丁寧に作る過程も楽しんでみてください。凛と気持ちが整いますよ」(以下「」内、沼津さん)
【材料】(作りやすい分量)
れんこん・・・100g(中1節)
米酢・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1/2
赤しそふりかけ・・・小さじ1
【用意するもの】
耐熱容器・・・1個
ポリ袋・・・1枚
ちなみに、沼津さんのおすすめのポリ袋は、業務用スーパーで購入できる『ポリエチレン袋10号』(0.025×180×270mm)。「適度な厚みがあって、使いやすい大きさ」と、沼津さんのイチオシです。
【作り方】
(1)れんこんを花形に切る
れんこんは皮をむき、7〜8mm幅に切ります。れんこんは丸くて動きやすいので、注意しながら切ってください。
れんこんの穴と穴の間にV字に切り込みを入れ、穴のカーブに合わせて、角を丸く切って整えます。これでかわいい花形に!
「れんこんの穴が均一に丸いものを選ぶとかわいらしく仕上がります。小さいれんこんは花形にするのが難しいので、中くらいのものを選んでください。切り取った細かいれんこんは、ハンバーグに入れたり、お米と混ぜて炊いたりするとおいしいですよ」
花形に切り終わったら、水に浸けてアク抜きをします。
(2)調味液を作り、れんこんを入れる
耐熱容器に米酢、砂糖、赤しそふりかけを入れ、全体を軽く混ぜてなじませ、水気を拭いたれんこんを入れます。
「米酢を使うと酸味がまろやかになりますが、好みの酢でもOKです。加熱すると砂糖は溶けるので、この時点では完全に溶けてなくて大丈夫ですよ」
(3)電子レンジで加熱する
軽くラップをかけ、600Wの電子レンジで1分加熱します。一度取り出して上下を返し、ラップをかけて、さらに1分加熱しましょう。電子レンジで加熱するだけで、シャキシャキした食感に仕上がります。
加熱時間は電子レンジやれんこんの大きさによって異なるので、様子を見ながら調整してくださいね。
(4)粗熱が取れたら、ポリ袋に入れて漬ける
ラップを外し、粗熱が取れたらポリ袋に入れます。れんこんを割らないように注意しながら、調味液に全体が浸かるよう平らにします。
「調味液が少なめなので、ポリ袋に入れ替えた方が早く漬けられます。ポリ袋の方が冷蔵庫の中で場所も取りません」
(5)冷蔵室で2時間以上置いたら、できあがり!
粗熱が取れたら冷蔵室に入れて2時間以上置いたら完成です。保存期間は、冷蔵で1週間を目安に食べ切ってください。
食べてみると、シャキシャキしたれんこんの食感が小気味よく、赤しそふりかけがしっかり染み込んでさっぱりした味。火を使わずに、電子レンジで手軽にできるのもうれしいですね!
その2:上品な紅色が鮮やかな「花れんこんの梅酢漬け」
null続いては、ちょっと本格的に、赤しそ梅干しを漬けた時に出る「梅酢」を使って漬ける方法をご紹介します。
梅酢で漬けると、とっても色鮮やか。上品な紅色に染まり、ほのかな酸味でおいしく仕上がります。
ちなみに、梅干しの漬け方はこちらを参考に。
【材料】(作りやすい分量)
れんこん・・・100g(中1節)
梅酢・・・大さじ2〜3
砂糖・・・大さじ1
※用意するものは「赤しそふりかけ」と同じです。
(1)耐熱容器に梅酢、砂糖、花れんこんを入れる
耐熱容器に梅酢、砂糖、花形に切ったれんこんを入れます。(花れんこんの切り方は先程と同様です)
「砂糖を少し加えると、ほどよい甘味が加わってお正月らしくなります。梅酢は大さじ2〜3を目安に好みで調整を。大さじ2だと甘めに、大さじ3だとやや酸っぱく仕上がります」
(2)電子レンジで加熱する
軽くラップをかけ、600Wの電子レンジで1分加熱します。一度取り出して上下を返し、ラップをかけて、さらに1分加熱しましょう。
(3)粗熱が取れたら、ポリ袋に入れて漬ける
ラップを外し、粗熱が取れたらポリ袋に入れます。れんこんを割らないように注意しながら、調味液に全体が浸かるよう平らにします。
(4)冷蔵室で2時間以上置いたら、できあがり!
粗熱が取れたら冷蔵室に入れて2時間以上置き、れんこんがピンク色に染まったら完成です。保存期間は、冷蔵で1週間が目安です。
梅酢で染まった花形のれんこんはとっても愛らしく、一品あるだけで一気に華やかになります。食べてみると甘酸っぱくて、ほどよい酸味がとってもさわやか。男性スタッフが特に気に入り、試食の際に箸が止まりませんでした。甘すぎず、さっぱりしているので男性も食べやすい味ですね。
「余ったらお肉と一緒に炒めれば、おかずに早変わり。酸味が効いていて、シャキシャキしたれんこんがアクセントになってとってもおいしいですよ。わかめなどの酢の物に入れても相性がいいですね」
華やかな花れんこんはお正月ならでは。ぜひ、好みの方法で漬けてみてください。きっと家族も喜び、気持ちよく新年を迎えられるはずです。
次回は、おせち料理にも使える「だし昆布の梅煮」をご紹介します。
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。Instagram@rienumadu
取材・文/岸綾香