梅干しの酸味がゴーヤーの苦味を和らげてさっぱり!
null今回は、ゴーヤーを佃煮に変身! 炒め物ばかりでマンネリしている人こそ、試してみる価値あり。新しいゴーヤーのおいしさに驚くこと間違いなしです。
「この佃煮は、梅干しを使うのがポイント。梅干しの酸味にはゴーヤーの苦味を和らげる効果があり、さっぱり仕上がります。さらに梅干しには殺菌効果があるので、暑い夏でも長持ちします。一度食べたら、ごはんが止まらなくなりますよ!」(以下「」内、沼津さん)。
【材料】(作りやすい分量)
ゴーヤー・・・大1本(約300g)
砂糖・・・大さじ2
梅干し(塩分15%を使用)・・・2個
かつお節・・・1パック半(3〜4g)
水・・・100ml
しょうゆ・・・大さじ1〜1/2
【用意するもの】
保存容器・・・1個
【作り方】
(1)ゴーヤーは種とわたを取り除き、1cm幅に切る
ゴーヤーは両端を切り落とし、半分に切ってから、さらに縦半分に切り、種とわたをスプーンで取り除いて、1cm幅に切ります。
「今回は下ゆでせずに、そのままゴーヤーを煮込んでいきますが、梅干しの酸味がゴーヤーの苦味を和らげてくれますよ」
(2)鍋にゴーヤー、砂糖、梅干し、かつお節、水を入れる
しょうゆ以外の調味料をすべて入れてから、最後に水を加えます。
(3)弱火にかけ、水気が少なくなるまで煮詰める
「段々とゴーヤーの水分が出てくるので、水気がなくなるまで煮詰めていきます。先に砂糖で味付けしておくと、少ない塩分で調味できます。そのため、最初から梅干しは崩さないこと。まずは、砂糖とかつお節の旨味をしっかりゴーヤーに吸わせましょう」
(4)梅干しを潰す
10分くらい煮るとゴーヤーの色が変わり、水分が半分くらいになったら、このタイミングで梅干しを潰します。水分がなくなりそうだったら弱火にしてください。
「甘味→酸味→塩味の順で味付けするのがポイント。最初にゴーヤーに砂糖の甘味がしっかり入ったので、ここで梅干しを潰して、酸味と塩味を加えましょう。これは他の料理でも同様なので、ぜひ覚えておいてくださいね」
(5)味を見ながら、しょうゆを調節して入れる
「梅干しの塩分によってしょうゆの量が変わるので、しょうゆは必ず最後に入れます。今回は塩分15%の梅干しを使っているので、しょうゆは大さじ1/2くらい。味見をして足りなければ、しょうゆは好みで足してください。しょうゆの水分が飛ぶまで煮たら完成です」
(6)保存容器に熱いうちに入れる
保存容器に熱いうちに入れ、梅干しの種も一緒に入れておきます。粗熱が取れたら、冷蔵室で冷やして漬け込みます。
(7)冷蔵室で30分以上置いたら、できあがり!
しっかり味付けしてあるので、保存期間は冷蔵で約1週間。長持ちなのも嬉しいですね。
ひと口食べたら、新感覚のおいしさ! かつおだしの利いた甘じょっぱい味付けの中に、ゴーヤーのほのかな苦味と梅干しの酸味がふわっと広がり「いい塩梅」とはまさにこのこと。
ゴーヤーの苦味と梅干しの酸味がアクセントになって、バランスよくまとまっています。甘じょっぱくて、「ごはんが欲しいな〜」と思ったら、さすが沼津さん、おにぎりにのせてくれました。
おにぎりに添えると相性抜群! 梅が入っているので、お弁当にもおすすめです。これは、夏のごはんのお供にぴったりですね。
次回は、沼津さんイチオシの「スイカの皮」を使った漬け物を紹介しますので、お楽しみに!
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『低糖質だからおいしい!「おやつ&スイーツ」』(K&M企画室)、『食品保存大全』(主婦の友社)など多数。
取材・文/岸綾香