呼吸に集中しながら行い、自律神経のバランスを整えよう
null自律神経は24時間働き続けており、呼吸、血液循環、体温調節、消化、排泄など、私たちが生きるうえで欠かせない機能を、無意識に調整しています。過度の精神的ストレスや不規則な生活などにより、自律神経のバランスが崩れると、個人差はありますが、疲れやすくなったり、めまい、頭痛、冷え、関節の痛み、肩こりなど、さまざまな不調の原因になることも……。
「自律神経は、私たちの意思でコントロールすることは難しく、生きるための体の働きを調整してくれている神経です。自律神経には体の活動時や昼に活発になる”交換神経”と、安静時や夜に活発になる”副交換神経”の2つがあり、この2つのバランスが重要です。
今回は、自律神経の働きを整えるための効果的なポーズを中心にプログラムを考えました。自律神経を整えるには、実は”呼吸”がとっても重要。ぜひ、自分らしく、穏やかな呼吸で行ってください」
今回のヨガは、リラックス効果も高いので、イライラした時や静かに眠りにつきたい就寝前などに、気持ちを落ち着けて行ってみてください。
ヨガ1：猫のポーズ「マールジャーラ」で背骨を柔軟に
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今回の「自律神経調整ヨガ」は、全部で3つのポーズを行います。若松さんがゆっくりと導いてくれるので、自分の呼吸に集中しながら、無理のない心地よい範囲で行ってください。
「呼吸をする際に、”吸う”時は交感神経が優位になり、”吐く”時は副交感神経が優位になるといわれています。そのため、意識して呼吸を行うだけでも自律神経の調整へとつながります。
今回の３つのポーズは、今までよりも特に自分の呼吸をしっかり意識しながら、リラックスして行ってくださいね」
まずは猫のポーズ『マールジャーラ』からスタート。「このポーズは万能なんですよ！」と、若松さん。
「今までに何回か登場しているポーズです。四つんばいになり、自分の呼吸に合わせて、猫のように背中を丸めたり、反らしたりします。体の要である背骨は、神経の通り道。背骨を柔軟に動かすことで、神経の伝達をスムーズにし、自律神経の調整へとつながります」
ヨガ2：足を組んだねじりのポーズ「マツリエンドラ」で刺激を
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「次は足を組んだねじりのポーズ『マツリエンドラ』で、上体を優しくねじって体に刺激を入れます。座って片足を立てて上体をねじり、心地よい刺激を体に与えていきましょう。適度な刺激を与えることで、滞っている神経の伝達をスムーズに導きます」
ヨガ3：仰向け合蹠（がっせき）「スプタバッタコナ」でリラックス
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「最後は、仰向け合蹠『スプタバッタコナ』で呼吸を深め、体を心地よく開放しましょう。仰向けになって股関節を開き、足の裏を合わせて、深い呼吸を穏やかに繰り返します。胸、脇の下、股関節など全てを開放し、自分の呼吸をしっかりと味わってください」
仕事の合間に行ってみたところ、若松さんの声が心地よく、自然と自分の深い呼吸に集中することができました。
今回のヨガはゆっくりとした動きばかりなので、自分の内面と向き合い、呼吸をしっかり感じることができます。普段意識せずに行っている呼吸と同様に、まさに自律神経も自分の体のために無意識に機能しているもの。時には、自分で意識してメンテナンスをする必要があると改めて感じました。
「心も体も自分らしく元気に過ごすために、自律神経を整えることはとても大切です。女性は何かとストレスも多く、不安定な気持ちになった時こそ、ゆったり自分の呼吸を感じてみてください」
ちなみに、もっとヨガの呼吸法について知りたい人は、こちらの記事もおすすめです。
→【おうちでヨガレッスン#1】「片鼻呼吸法」で自律神経を整え、忙しい私の心身と向き合う
呼吸を深く行うだけで、気持ちがリラックスして頭もスッキリ！ ストレスが溜まりがちな時や忙しい時にこそ、ヨガで自分を癒してあげてくださいね。
【取材協力】
若松由貴子
東京・南青山にある、日本人女性として初のアシュタンガヨガ正式指導資格者となった吉川めい主宰の『コンセプトスタジオveda』所属。2016年にadidas Training Academy『ADIDAS YOGA』トレーニングコースを修了し、以降、アディダスジャパンのスポーツコミュニティ『MeCAMP』のメイン講師を務める。さわやかな笑顔と丁寧で分かりやすいレッスンが人気。年に一度インドに渡り、伝統的なヨガの精神をもとに、現在も学びを深めている。
取材・文／岸綾香
