呼吸の流れを感じながら、肩周りのコリをほぐそう。
null教えてくれるのは、「ハタヨガ」という種類のヨガを体得されている『コンセプトスタジオveda』の若松由貴子さん。インド発祥の修行法であるヨガには様々なスタイルがあり、なかでも「ハタヨガ」は、自分の呼吸としっかり向き合いながら、初心者でもリラックスして行えるヨガのひとつです。
ご自身も2児の母として、育児に家事に仕事に忙しく奮闘する日々を送っている若松さんが、肩周りを集中してほぐすプログラムをkufuraのためにオリジナルで考えてくれました。
「日々の暮らしの中で、肩周りに力が入っていることはありませんか? 今回は肩周りを心地よくほぐす3つのポーズを集めました。ポーズ中は、肩周りの余分な緊張や力みをほどき、呼吸の流れを感じながら、心地よい範囲で行いましょう」(以下「」内、若松さん)
今回の企画では、動画を流しながら、若松さんの動きと声に合わせて、一緒にヨガを体験できるようになっています。若松さんの声は優しく穏やかで透明感があり、聞いているだけでもヒーリング効果がありそう。仕事の合間や就寝前など、ぜひリラックスも兼ねて行ってみてください。
ヨガ1:太陽を仰ぐポーズ「ウルドヴァハスタ」で血行促進。
null「まずは太陽を仰ぐポーズ『ウルドヴァハスタ』からスタート。足の裏に根を張るイメージで、土台を感じながらまっすぐに立ち、呼吸に合わせて腕を上下に動かすポーズです。吸う息、吐く息をしっかり感じながら、意識を内側に向けて、気持ちを集中させて行いましょう」
こちらのポーズは、肩周りの血行を促進します。
ヨガ2:三日月のポーズ「パルソチャンドラ」で肩をほぐす。
null「次の三日月のポーズ『パルソチャンドラ』は、片手を上げ、上体を斜め横にゆっくり倒し、体の側面にスペースを作るポーズ。腕と体の側面を心地よく伸ばし、肩周りを充分にほぐしてリラックスさせましょう」
こちらのポーズは、肩周りの緊張を緩やかにほぐしてくれます。
ヨガ3:牛の顔のポーズ「ゴムカ」で肩甲骨を刺激。
null「最後は、牛の顔のポーズ『ゴムカ』。これは正座で行います。右手と左手をそれぞれ上下から回して背中で組み、肩甲骨周りを心地よく刺激します。背中で両手を組めない人も、フェイスタオルでサポートすれば大丈夫。無理のない範囲で行ってくださいね」
こちらのポーズは、肩甲骨周りを刺激し、ポーズをほどいた時に血行を促進します。
「肩周りを心地よく動かすことで、呼吸やエネルギー、血液が流れ出し、代謝アップにもつながります。日常でも、ポーズの後のリラックスした自然な肩の位置を心掛けてください」
私はもともとパソコン作業が多いうえ、テレワークで自宅作業をしていると体を動かすことも減ってしまい、普段以上に肩周りがコリ固まっているのを感じていました。このヨガを行ったところ、肩周りがじんわりと温まり、ポカポカしてきて、普段ガチガチだった肩周辺に血が巡るのを実感! ゆっくり自分の呼吸を感じることができるので、自分の内面と向き合い、束の間無心になって、心もリラックスできました。
若松さんは、ちょうど今年2月にインドに渡り、伝統的なヨガの学びを深めていたところ、新型コロナウイルスの感染が世界中に広がり始め、インドがロックダウンする前に日本への帰国を余儀なくされたそうです。
「不安が続く日々の中で、様々な情報に振り回されてしまうかもしれません。そんな時こそ、外側の情報からは少し離れて、不安や悩みを解放し、自分の内側と向き合い、心を穏やかに整えてみてください。そのために、ヨガはとても有効ですよ」
何かとストレスの多い日々の中で、少しだけ自分と向き合う時間を作って、自分自身の体や心のメンテナンスのために、ぜひ「おうちヨガ」を試してみてくださいね。
【取材協力】
若松由貴子
東京・南青山にある、日本人女性として初のアシュタンガヨガ正式指導資格者となった吉川めい主宰の『コンセプトスタジオveda』所属。2016年にadidas Training Academy『ADIDAS YOGA』トレーニングコースを修了し、以降、アディダスジャパンのスポーツコミュニティ『MeCAMP』のメイン講師を務める。さわやかな笑顔と丁寧で分かりやすいレッスンが人気。年に一度インドに渡り、伝統的なヨガの精神をもとに、現在も学びを深めている。
取材・文/岸綾香