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「コンソメ」「ケチャップ」「焼肉のたれ」「うま味調味料」を時短の味方に!料理研究家・もあいかすみさんも使いまくる、お役立ち調味料

「手間は抜いても手は抜かない」おいしい“時短”料理で、Instagramのフォロワーが100万人超えという人気料理研究家・もあいかすみさん。レシピ開発で、もっとも大切にしているポイントは「味付け」なのだとか。

“時短”で、なぜ味付けが大事なの? そして、もあいさんが愛用する“時短”できる調味料とは? “時短”調味料が1つあればできる、夏野菜を使ったレシピも教えていただきました。

「味付け」が大切な理由と「味付け」のコツ

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切り方、炒め方など、料理にはいろいろなコツがあります。しかし「全てを100%がんばるよりも、味付けを100%がんばったほうが食べたときのインパクトが大きい」と語る、もあいかすみさん。確かに、おいしいと感じる要は味付けです。

「だからメリハリをつけて、味付けだけは手を抜かないで」とも。もあいさんによると、簡単なのに料理がぐっとおいしくなる「味付けのコツ」があるそうです。

煮物は「さしすせそ」の順番で時間差調理

順番と時間差を意識するだけで、ぐっとおいしくなる!

調味料の基本といえば「さしすせそ」。砂糖、塩、酢、醤油(せうゆ)、味噌と、和食に欠かせない調味料の頭文字で、味付けをする順番を覚えるための語呂合わせです。

「私は、調味料を入れる順番を大事にしています。とくに煮込んで具材の中まで味をしみ込ませたい場合は、“さしすせそ”の順番で、時間差をつけて入れるのがコツ。調味料と調味料を入れる間隔は、5分あけるだけでもOKです。これだけで、ぐっとおいしくなりますよ」(以下「」内、もあいかすみさん)

ちなみに、1本で味が決まる便利なめんつゆは、時間差調理には不向きなのだとか。

「砂糖も醤油もうま味も全部入っているので、私も活用しています。ただ、どうしても時間差がつけられないのがデメリット。もし煮物に使うなら、具材を小さめに切って、味をしみ込ませるというより絡ませるように使うとよいと思います」

焼き物や揚げ物は「下味」でおいしさUP!

パッとひと振りの下味。「この手間にかかる時間はほんのわずか、やったほうがいいです」

野菜炒めにちょっと塩を振ったり、お肉に塩コショウをしてから焼いたり。「下味」をつけることで、後からかける調味料との一体感が増して、味がぐっとよくなるそうです。

下味をつけるのも手間と思いきや「下味は手間のわりに得られるリターンが大きいから、とったほうがいい手間」なのだとか。

「下味のつけ方は、工夫すればラクになります。切った食材に下味をつける場合、食材も下味用の調味料も全部ポリ袋に入れてシェイクするだけ。洗い物も増えず、手も汚れません。

炒めているフライパンに直接振りかけるなら、パッ(と塩を振る動作)。これだけでしょう。この動きが1回あるかないかは、時間にすればわずかじゃないですか(笑)。それでよりおいしくなるなら、やったほうがいい」

調味料は必要最小限、メーカーさんの努力に頼ろう!

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もあいさんレシピは、調味料の数を絞ることにもこだわっているそうです。

「いろいろな調味料が必要だと計量が面倒ですし、『これがないから作れない』と諦めてしまう人もいます。だから使うのは“さしすせそ”と、身近なスーパーで気軽に買える最小限のものだけ。

粒マスタードとはちみつは、ギリセーフ。スイートチリソースはアウト(笑)。味が1つでも決まりつつ、いろいろ組み合わせても使えるものが、毎日の料理には便利です」

筆者の家にもありました! もあいさんがおすすめするのは、どれも定番の味(撮影=筆者)

中でも、もあいさんが愛用するのは「マヨネーズ」「焼肉のたれ」「ケチャップ」「うま味調味料」の4つ。おすすめの使い方を教えてもらいました。

マヨネーズ

卵、酢、油、塩などを混ぜて作られるマヨネーズ。

「私は、炒め物の油代わりに使います。あとは、卵が入っているので、卵料理に使ってもふわっと仕上がりますよ。ケチャップと合わせればオーロラソースに。焼いたお肉にかけるだけでおいしく仕上がります」

焼肉のたれ

焼肉のたれは、果物、玉ねぎ、にんにく、香辛料、醤油などがミックスされているから、ソテーや野菜炒めの味付け以外にも使える万能選手。

「うどんにかけてもおいしいし、意外かもしれませんが炊き込みごはんの味付けにもおすすめ。にんにくが入っているからか、ビビンバっぽい感じになるんです」

ケチャップ

トマト、酢、砂糖、香辛料などが使われているケチャップは、「味付けに使うと手抜き感が出づらく、風味豊かになります」とのこと。

また、トマトが必要なレシピに代用するのもおすすめ。

「トマト缶は、大量に必要じゃない場合は一度で使い切れるか問題や、缶のゴミ捨てめんどくさい問題があります。ケチャップは、トマト缶やトマトペーストを大さじ2杯だけ使う場合にも代用できるんです。コツは、ケチャップを入れて味がついた分、ほかの調味料を抜くこと」

うま味調味料

うま味調味料は「ほんだし」「コンソメ」「丸鶏ガラスープ」の3つを長く愛用しているそうです。これらは味のベースになるので「地味調味料」と呼んで親しんでいるのだとか。

「失敗しないし、地味にスゴくて、私のレシピには欠かせません。

ほんだし=和というイメージがあるかもしれませんが、私はジャンルを問わず使っています。うま味っていうベクトルは一緒で、要は風味が違うだけなので、厳密にこだわりすぎなくてOK。うま味を足したいなら、3つのどれかを足せば大丈夫ですよ」

また、味付けはもちろん下味にもおすすめ。

「安い食材を使うと、素材そのもののうま味が少ない場合があります。そういうときは、下味に塩や塩コショウとうま味調味料を振ると、うま味も補強されますよ」

【レシピ】15分で完成!「丸ごとコーンスープ」

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朝ごはんに、おもてなしの一皿に。旬のとうもろこしと便利な調味料を使えば15分ほどで完成する、簡単だけど本格的なコーンスープをご紹介します。

「コンソメがほんのり香る、お子さんも食べられる優しい味です。玉ねぎが甘みを加えてくれるので、しんなりするまで炒めてくださいね」

【材料】(2人分)

・とうもろこし・・・1
・玉ねぎ・・・1/2
・バター・・・10g
・パセリ・・・適量
・クルトン・・・適量

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・牛乳・・・500ml
・コンソメ・・・大1

【作り方】

(1)とうもろこしは3等分し、立てて粒を包丁でそぎ落とす。芯は捨てずに取っておく。玉ねぎはみじん切りにする。

(2)鍋でバターを中火で熱し、芯ごと(1)を入れてさっと炒める。

(3)Aを加え、弱火で蓋をして5〜10分煮る。芯を取り除き、 あればブレンダーで滑らかにする。

(4)器に盛り付け、お好みでパセリやクルトンをトッピングする。

とうもろこしの粒だけ削ぎ切りに。
玉ねぎといっしょにバターで炒め、玉ねぎの甘みを引き出す。
ブレンダーがない場合も大丈夫。「つぶつぶ食感を楽しめます」

時短料理は時代に合わせた前向きな変化です

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中には“時短”に後ろめたさを感じる人もいますが、そんなこと感じる必要はない!と、もあいさんはキッパリ。

「“時短”で味が100点から30点になるんだったら後ろめたさを感じると思うんですけど、今は調理道具も調味料もすごく進化しています。これはメーカーさんの企業努力であり、私はその進化を使わせてもらっているという感覚。進化しているから“時短”だったりラクができるうえに、手軽においしくなるんだと思います。

何事もそうですが、時代に合わせて変化するもの。だから料理の“時短”も、時代に合わせた変化なんだって思いましょう。これからも、今みなさんが必要とされているレシピを提案していけたらと思います」

 

撮影/小倉雄一郎(小学館)


【教えてくれた人】

もあいかすみさん

料理研究家・管理栄養士。栄養系の大学を卒業後、食品メーカーに就職。全国チェーンのレストランや量販店など、幅広い業態のメニュー開発を手がけた後、食品領域の広告プランナーとして勤務。忙しく働きながら自炊してきた経験と、管理栄養士の資格を生かして、料理研究家として独立。Instagramで紹介している“働く女性の為の簡単時短レシピ”が大好評。キッチンブランド「moai」もプロデュースする。

https://www.moaiskitchen.net/

ニイミユカ
ニイミユカ

朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote

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