食欲そそる甘辛な味付けで、ご飯もお酒も進む!
nullふんわりと柔らかく、油で揚げた香ばしさが特徴の「厚揚げ」。今回は、しっかり味の焼肉のたれで漬けていきます。市販のたれを使うから、味付けは一発で決まりますよ。
これからご紹介するレシピ、じつは沼津さんの“厚揚げ好き”がルーツにあるそう。
「子どものころ、家で焼肉をするとき、私は厚揚げを焼くゾーンを作って厚揚げをお肉のようにして焼いて食べていたんです。お肉って焼き過ぎるとかたくなりがちだけど、厚揚げの柔らかさは裏切らないなぁ!って(笑)。
今でも厚揚げは大好きでよく使いますが、このレシピは私にとって子ども時代を思い出す“懐かしの味”なんです」(以下「」内、沼津さん)
そんな思い出話とともにうかがった作り方を、早速見ていきましょう。
【材料】(作りやすい分量)
厚揚げ・・・2枚(1枚150g)
ごま油・・・小さじ2
焼肉のたれ・・・大さじ4~5
水・・・大さじ2
【作り方】
(1)厚揚げを切る
厚揚げを7~8mm幅に切ります。
(2)厚揚げに穴をあける
切った厚揚げを3枚ほど重ね、切った面に菜箸などで5カ所ほど穴をあけます。
「穴をあけることで、たれが染み込みやすくなって美味しく仕上がりますので、このひと手間は惜しまずに!」
(3)フライパンで焼く
熱したフライパンにごま油を引き、厚揚げを並べていきます。焦げ目がついたらひっくり返し、切り口がキツネ色になるまで焼きます。
「フライパンに厚揚げを並べたら、まずは触らないのがポイント! カリッと焼くことで余分な水分が抜けて、よりお肉の食感に近づき、日持ちもよくなるんですよ。水分がしっかり抜けると、たれを絡めたときに厚揚げがグッと旨味を吸い込んでくれます。
焼いていると厚揚げからも油が出てきて、香ばしく焼けていきます。よりカリカリ食感にしたい人は、油を足して焼いてみてくださいね」
(4)味付けする
厚揚げが焼けたら弱火にし、焼肉のたれを大さじ2と、同量の水(大さじ2)を回しかけ、全体にたれをなじませます。
「焼肉のたれだけではなじませにくいので、同量の水を加えて絡みやすくさせます」
(5)保存容器に入れる
保存容器に焼肉のたれ大さじ1を入れ、底面全体に広げます。そこに厚揚げを並べていきます。重ねる際は、焼肉のたれ大さじ1/2ほどを回しかけながら重ねていきましょう。
「厚揚げは味が淡白なので、さらに焼肉のたれを加えながら漬け込むことで美味しさがぐんとアップしますよ!」
(6)冷蔵庫で15分以上置く
粗熱が取れたら、フタかラップをして冷蔵庫で15分以上置きます。
(7)できあがり!
お好みで糸唐辛子などをちらしたらできあがり! 冷蔵で3日以内を目安に食べ切りましょう。
カリッと焼いた厚揚げに、焼肉のたれを回しかけたときの「ジュワ~!」という音と食欲そそる香り……ごちそうの予感しかありません!
さらに漬けていくので、厚揚げにしっかりと味が染みてとっても美味しい!
醤油ベース、味噌ベース、甘口、辛口など焼肉のたれは種類豊富ですが、どれを使っても美味しく仕上がるそう。味付けに失敗することなく、工程が簡単なのもありがたいですね。温め直しても美味しくいただけましたよ。
「焼肉のたれのまろやかな甘み&コクがクセになる味わいで、お弁当のおかずやお酒のお供にもぴったりです! 美味しく仕上げるポイントは、“厚揚げに穴をあける”、“焼き始めはさわらない”の2つ。焼き加減などはお好みで楽しんでくださいね」
作り方は一緒でも、ご家庭の数だけ味のバリエーションがありそうな厚揚げレシピ。ぜひ、お試しくださいね。
【取材協力】
沼津りえ
料理研究家、管理栄養士、調理師。料理教室『cook会』主宰。バラエティー豊かなレッスン内容が好評で、東京・阿佐ヶ谷を中心に数多くの料理教室を開催。毎年、梅漬けの教室はリピーターが多く大人気に。手軽でシンプルなアイディア溢れるレシピに定評があり、雑誌などのメディアでも活躍。著書に『いろんな味で少しだけつくる ちょこっとだけ漬けもの』(学研プラス刊)、『55分焼きたてパン 粉100gの食べきりレシピ。手も道具も汚さずパパッとかんたん』(主婦の友社)、『米粉があれば!パンもおかずもおやつも極上』(主婦の友社)など多数。HPはこちら。Instagram@rienumadu YouTube 管理栄養士 沼津りえの「阿佐ヶ谷夫婦チャンネル」