マヨネーズって、そもそもどんなもの?
null生野菜につけて、ツナとあえてサンドイッチやおむすびの具に、ゆでたじゃがいもと混ぜてポテトサラダに……。マヨネーズは、誰しもが一度は食べたことがあると言っても過言ではありません。
その発祥は、18世紀半ば頃。オリーブオイルと卵黄とレモン汁を混ぜ、ソースとして肉料理にかけたのがはじまりだそうで、日本では1925年から製造・販売されています。
「マヨネーズの主な原材料は、卵・植物油・酢の3つです。『キユーピー』の場合は、つくりはじめた頃から“卵黄タイプ”という、卵の中でも卵黄をたっぷり使ったもので、しっかりとしたコクと旨みが特徴なんですよ」(以下「」内、松岡さん)
「原材料に塩も含みますが、大さじ1杯(15g)あたりの食塩相当量は0.3g。塩少々が0.5g程度といわれているので、それよりも少ないんです」
組み合わせは無限大の「合わせマヨ」
null身近な調味料の1つであるマヨネーズを、外ごはんでも楽しむなら、どんなやり方があるのでしょうか?
「手に入りやすい調味料や食材と掛け合わせるだけで、いろいろなバリエーションを楽しめる『合わせマヨ』を試してみてください!」
マヨネーズ大さじ2+お好みの調味料や食材
つくり方は、とっても簡単。マヨネーズ大さじ2に対して、お好みの調味料や食材を合わせるだけ。野菜にディップするのはもちろん、サラダの味付けや、お肉のソテー、パンにのせて焼いたりと、様々なレシピで楽しめるそうです。
「マヨネーズは、これだけで味が決まる調味料です。お料理に使えばコクを出したり、味わいをマイルドにしたり、調和させたりすることも出来る。外ごはんなら、焼肉のタレと合わせたり塩コショウと合わせると、味がマイルドになったりまとまりが出たりしますよ」
コツは、ボウルなどでマヨネーズと調味料や食材を混ぜ合わせてから料理に使うこと。
「味が均一になり、調理しやすくなります。チューブからダイレクトに絞るのは、入れすぎや味ムラの原因になるので、おすすめしません。マヨネーズは幅広い調味料や食材と合うので、毎日の食事づくりで味付けのマンネリや献立のレパートリーに悩んだ時にも活用していただけると思います」
子どもも大人も!外ごはんにおすすめの「合わせマヨ」5選
手にとる食材が似通ったものになりがち、という人にとって、合わせるだけで味変出来るのは非常にありがたい!
『キユーピー』のウェブサイトでは、なんと100通りものバリエーションが紹介されていますが、中でも外ごはんにおすすめの「合わせマヨ」5選がこちら。
おすすめ1:ポテトチップス(お好みのもの)4〜5枚
「マヨネーズは塩分が調味料の中でも低いので、ポテトチップスなどで塩味を加えるのもおすすめ。ベストマッチの食べ方は、きゅうりやにんじんなどのスティック野菜や、ブロッコリー、アスパラガスなどをゆでて、そこにつけるオーソドックスなものです。しょっぱい合わせマヨが素材本来の甘みを引き出してくれるので、野菜をよりおいしく召しあがっていただけると思いますよ」
おすすめ2:トマトケチャップ 大さじ1
「トマトケチャップの甘みが加わり、お子さんにも食べやすい。いわゆる『オーロラソース』です。相性のよい食材は、鶏肉や豚肉などのお肉。シンプルにソテーして、お肉に火が通ったら、仕上げにマヨネーズとケチャップを混ぜ合わせた状態でフライパンに入れ、さっと加熱するのがおすすめです」
おすすめ3:カレー粉 少々
「野菜炒めの味付けとしても合い、鶏肉とソテーすれば簡単にタンドリーチキンのようなおかずが出来あがる、食欲をそそる合わせマヨです。カレー粉がスパイシーなので、お好みで味を調整してください」
おすすめ4:合わせみそ 小さじ1
「お好みのみそと合わせるだけで、味わいがマイルドに、コク深くなります。八丁みそに替えたり、辛いものがお好きならコチュジャン(小さじ2)と合わせても。炒め物の味付けにぴったりです。温かいごはんで、おにぎりにするのもおいしいですよ」
おすすめ5:オレンジママレード 大さじ2
「オレンジママレードは料理の味付けにも使われますが、合わせマヨにすると甘みと塩味のバランスがこれ1つでとれます。たとえば、手羽元を煮込む時に、他の調味料と一緒に入れていただくと、甘みとコクが出ますよ。また、鶏もも肉をマヨネーズ大さじ1でマリネして、焼いてから合わせマヨで味をつけるソテーもおすすめ。ふっくらジューシーに焼き上がりますよ」
またオレンジママレードを合わせた「マママヨ」は、ホットサンドにもおすすめなのだとか。
「マママヨホットサンド」のつくり方
<材料(1人分)>
- 食パン(6枚切り) 2枚
- マヨネーズ 大さじ2
- オレンジママレード 大さじ4
<つくり方>
- 食パンの片面に合わせマヨをのせ、のせた面を内側にして挟む。
- ホットサンドメーカー(もしくはフライパン)で両面に焼き目をつける。
※トーストなら、食パン1枚にジャム(大さじ2)をぬり、マヨネーズ(大さじ1)で線を自由に描き、トースターで焼いたら出来上がり。
外ごはんにも応用できる3つのテクニック
nullさらに、マヨネーズの特徴を活かした便利な使い方も教えてもらいました。
1:炒め物の油&味付けに
「マヨネーズを味付け専用と思っている方も多いかもしれませんが、炒め油に活用できます。マヨネーズのコクと旨みで、他に味付けをしなくても十分ですよ」
<炒め方>
- 火にかける前にマヨネーズをフライパンに入れる。
- 具材を炒めはじめるのはマヨネーズの周りがフツフツと溶けはじめてから。
- 具材と炒める際は、火力が強すぎると焦げる原因になるので注意。手早く炒める。
2:お肉を漬け込んでしっとり&ふんわり
「原材料に酢と食塩も含むから、ソテーや唐揚げ用のお肉を漬け込むにもおすすめ。鶏むね肉などさっぱりしたお肉も、柔らかく、しっとりジューシーになります。唐揚げの下味なら、鶏もも肉1枚あたり大さじ2が目安です。お肉がやわらかくなり、パサパサになりにくく、くさみも和らげます」
また、鶏ひき肉に玉ねぎや香味野菜などと加えて焼けば、ふんわりジューシーなつくねやハンバーグも出来るそうです。
「ひき肉の5%量のマヨネーズを肉だねに混ぜ込むのが秘訣です。たとえば2人分、150gのひき肉でハンバーグを作るなら、マヨネーズは大さじ1/2でOK」
3:ホットケーキがふんわり、スコーンはかりっとサクサクに
「ホットケーキミックスで、ホットケーキやスコーンを作る時にも、生地に加えてみてください。ホットケーキなら、粉150gに対して卵1個、牛乳80ml、そしてマヨネーズ大さじ1と1/2を加えると、生地がふくらみやすく、やわらかく焼き上がります。表面は、さくっとした食感になりますよ。どちらもフライパンで焼けるので、外ごはんで朝食やおやつにしてもいいですね」
「スコーン」のつくり方
<材料(6個分)>
ホットケーキミックス 150g
マヨネーズ 大さじ1
牛乳 大さじ3
※お好みの具材(今回はチーズを2種類用意)
<つくり方>
- ホットケーキミックス、マヨネーズを袋に入れて、よく馴染ませる(ボウルでも可)。
- 1に牛乳を加えて、さらに混ぜて生地をつくる。
- 生地をまな板に出し、厚み1cmほどの円形に伸ばしたら6等分する。
- アルミホイルや蓋などをして、熱したフライパンで片面4〜5分ずつごく弱火で焼く。
マヨネーズを最後までおいしく楽しもう
nullマヨネーズは味付けに使うもの、というイメージでしたが、こうして見ると、その万能ぶりに驚きます。毎日の食事でも外ごはんでも、ますます出番が増えそう。
「ひとつ注意していただきたいのが、保管方法です。開封する前は、常温で、直射日光にあたらない場所で保管していただき、開封後は冷蔵庫へしまってください。ただ、温度が低すぎても分離につながるので、ドアポケットなど冷気が直接あたらない場所をおすすめします」
気温が高い夏場や、直射日光の影響を受けやすい外ごはんでは、開封したものを自宅から持っていく場合、クーラーボックスに入れておくのがベター。さらに安心なのは「使い切りサイズを持っていくことです」とのこと。
「どうしても環境の影響を受けやすい外ごはんには、50gサイズや使い切りパックをおすすめします。持ち運びもコンパクトなので、ピクニックやキャンプの荷物に入れるのにも便利ですよ」
さらに「外ごはんといえば、こちらはお酒のおともにも」とおすすめしてくださったのが燻製マヨネーズ。これ、一時期話題になっていましたよね〜!
「キャンプで燻製を楽しむ方もいますが、これがあれば、つけるだけで手軽にその風味が楽しめます。チーズやゆで卵はもちろん、ソテーしたお肉やフライドポテトなど温かいお料理につけると香りがより立って、風味が際立ちますよ」
ピクニックやキャンプで、開放的な空気の中食べるごはんはまた格別です。さらに、子どもと自然の中でのびのび遊んだり、ゆっくりお酒やおしゃべりを楽しんだり、そこにしかない時間も満喫したい。子どもも大人も大好きなマヨネーズで、簡単に、もっと楽しんじゃいましょう!
【取材協力】
キユーピー
朝ランが日課の編集者・ライター、女児の母。目標は「走れるおばあちゃん」。料理・暮らし・アウトドアなどの企画を編集・執筆しています。インスタグラム→@yuknote