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ツルンと皮がむけるラク技も!桃の長持ち保存方法…選び方のコツから冷凍保存の仕方まで

見ためのかわいさはもちろん、甘くてジューシーな「桃」は、大人から子どもまで大人気。桃の旬は6月から9月とのことですが、最盛期の7~8月は特に甘味たっぷりの美味しい桃が手に入るようになるんだそう。

そこで今回も、食品保存のスペシャリストである料理研究家・食品保存アドバイザーの島本美由紀さんに、長持ちさせるための「正しい保存方法」をレクチャーしてもらいます。


こんにちは、島本美由紀です。連載56回目は「桃」。やさしい甘さと果汁たっぷりのジューシーさが魅力の桃は、とてもデリケートで取り扱いに注意が必要なフルーツです。冷やしすぎると甘みが失われてしまうので、保存の際は温度管理にも注意しましょう。

美味しい桃の選び方

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桃 選び方

桃は全体が赤く色づいていて、つやがあり、ふっくらと丸みを帯びているものが良品です。おしりの部分の青みが取れてきちんと白くなっているものは、しっかり熟しているので甘くて美味。真ん中の割れ目(縫合線)を中心に左右対称で、上から見たときにやや横に広がっているものを選ぶようにしましょう。

桃の冷蔵保存の仕方

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桃 冷蔵保存

桃は冷やしすぎると甘みが落ちてしまうので、冷蔵保存は温度管理に注意しましょう。

・ラップとポリ袋で冷え過ぎを防ぐ

桃は冷えすぎると甘みが落ちてしまうので、一つずつラップで包んでからまとめてポリ袋に入れましょう。桃は収穫後もどんどん追熟するので、過熟を防ぐためにも冷蔵庫の野菜室で保存するのがおすすめです。

桃の冷凍保存の仕方

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桃 冷凍保存

桃はデリケートで傷みやすいので、どうしてもすぐに食べきれないような場合は、下処理をしたうえで冷凍するのがいいでしょう。

・切って砂糖を振って保存

桃は皮とタネを取り、食べやすい大きさにカットします。カットした桃は保存容器に並べて入れて、上から砂糖を振りかけて冷凍しましょう。変色を防止するために、レモン水にサッとくぐらせてから冷凍するのもおすすめです。食べる際は、凍ったままシャーベット感覚でいただきます。

桃の保存期間の目安

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桃は収穫後もどんどん追熟してしまうため、しっかり熟した桃を購入した場合は、なるべく早めに食べるのが美味しくいただくためのコツです。

・冷蔵保存の場合の目安

ラップとポリ袋で二重に包んで保存した場合は約5日。必ず野菜室で保存するようにしてください。

・冷凍保存の場合の目安

食べやすい大きさにカットして砂糖を振りかけて冷凍した場合は、約1カ月間保存が可能です。

ラクワザ!桃の皮をつるんと簡単にむく方法

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桃 皮 剥き方

桃はとてもやわらかくデリケートなので、包丁で皮をむこうとすると、実がつぶれてしまうことがありますよね。次にご紹介する方法なら、驚くほどきれいにつるんと桃の皮をむくことができますよ。

・沸騰したお湯の中に20秒

沸騰しているお湯の中に桃を入れて、20秒ほどゆでてから取り出し、すぐに氷水に入れます。そのまま5分ほど置いたら、桃を取り出して手で皮を引っ張るだけで簡単につるんと皮をむくことができます。

これは、桃をお湯でゆでることによって、桃に含まれるペクチン同士が離れやすくなるため、皮がむきやすくなるんです。ゆでるからといって、栄養分が流れ出ることもないですし、20秒だけなので食感なども特に変わりません。実が崩れることなくきれいに皮がむけるので、ケーキやゼリーなどを作るときに重宝しますよ。

いかがでしたか? 桃はとてもデリケートな果物ですが、今回ご紹介した方法で保存をすれば、鮮度はもちろん美味しさもしっかりキープすることができます。旬のみずみずしい美味しさをご家庭で思う存分味わってみてください。

【参考】

島本美由紀(2015)『もっと野菜を!生のままベジ冷凍』(小学館)

島本美由紀(2015)『ひと目でわかる!食品保存事典』(講談社)

構成・文/土田奈々子

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