こんにちは、島本美由紀です。連載45回目は「アジ」。一般的なアジ(真アジ)の旬は5~7月のまさに今。鮮度をしっかり保ちながら家で上手に保存をして、脂がのった旬のアジの美味しさを楽しみましょう。
美味しいアジの選び方
nullアジなどの鮮魚は、鮮度が命。まずは店頭で新鮮で質のいい、美味しいアジを選ぶようにしてください。
・目が澄んでいて皮にハリとつやのあるもの
アジは目が澄んでいて、皮にハリとつやのあるものを選びましょう。体に高さがあり、丸みを帯びているもののほうが脂がのっています。大きいものよりも、中くらいまたは小さめサイズのもののほうが美味とされています。
・体にキズがあるものは避ける
目が白く濁っているものや、トレイの中に水分がたまっているものは鮮度が落ちている証拠。また、体にキズがあるものはそこから雑菌が繁殖しやすいため、避けたほうがいいでしょう。
アジの冷蔵保存の仕方
nullアジのような一尾魚は、購入当日に食べる場合はそのままチルド室で保存しますが、それ以外については下処理をしてから保存をします。乾燥や酸化を防ぎ、鮮度を保つためにはラップと保存袋で二重に‟密閉”するのがポイント。しっかり密閉することにより、冷蔵庫内の他の食品へのにおい移りを防ぐこともできます。
・下処理をしてしっかり密閉
まずはおなかを切り裂き、内臓を取り除きます。流水でよく洗ってから、おなかの中までキッチンペーパーでていねいに水けをふき取りましょう。1尾ずつラップでぴったりと包んでから保存袋に入れ、空気を抜いてチルド室で保存します。
・干物の場合もしっかり密閉
干物の場合も1枚ずつラップでぴったりと包んでから保存袋に入れて空気を抜き、チルド室で保存します。長く冷蔵すると酸化が進み、風味も落ちてしまうので、すぐに食べない場合は冷凍保存するのがおすすめです。
アジの冷凍保存の仕方
null基本的にアジは近海でとれるため生のまま売られていますが、市販の魚の多くは店頭に並べる前に解凍したものです。「生」の表示があるもの以外は、家で冷凍すると再冷凍になり、味も栄養価も落ちてしまうので注意してください。
・そのまま冷凍する場合
そのまま冷凍する場合は、冷蔵保存と同じ要領で内臓を取り除き、頭も切り落とします。流水でしっかり洗ったら、おなかの中までしっかり水けをふき取りましょう。一尾ずつラップで包んでから、金属トレイにのせて冷凍し、凍結したら冷凍用保存袋に入れて冷凍します。食べる際は自然解凍してから、もしくは凍ったまま調理します。
・切ってから冷凍する場合
そのまま冷凍する場合と同じように下処理をしたあと、調理しやすい大きさに切り分けます。一切れずつラップでぴったり包んでから、冷凍用保存袋に入れて冷凍しましょう。こちらも自然解凍してから、もしくは凍ったまま調理します。
・干物を冷凍する場合
1枚ずつぴったりとラップで包んでから、さらにアルミホイルで包みます。冷凍用保存袋に入れたら空気を抜いて袋を閉じ、そのまま冷凍しましょう。使うときは、凍ったまま加熱調理をしてください。
アジの保存期間の目安
nullアジは冷蔵保存ができますが、鮮魚は傷みやすいので購入当日に食べる、もしくは冷凍するのがおすすめです。
・冷蔵保存の場合の目安
下処理をしてから密閉してチルド室に入れた場合は、2日間保存が可能です。干物については、5日間保存できます。
・冷凍保存の場合の目安
そのまま、もしくは切ってから冷凍した場合は、3週間保存できます。干物の場合は、1カ月を目安に食べきるようにしてください。
ラクワザ!旬のアジを冷蔵庫で干物にする方法
nullアジの干物は、スーパー等で簡単に手に入れることができますが、旬のアジで作る自家製の干物は味も格別。冷蔵庫を使えば天気を気にせず簡単に干物を作ることができるので、ぜひ皆さんも試してみてください。
<アジの干物の作り方>
(1)開いて内臓を取り除いたアジを、1Lの水に100gの塩を入れた塩水に1時間漬けます(水:10、塩:1の割合)。
(2)塩水からアジを取り出し、水けをふき取ってからザルにのせ、ラップをせずにそのまま冷蔵庫に入れます。
(3)そのまま1日置いたら、アジをひっくり返してもう1日おけば干物の完成です。
冷蔵庫の中は冷気が回っていて乾燥しているので、冷蔵庫に入れておくだけで美味しい干物が簡単にできますよ。
いかがでしたか? 旬のアジは安売りしていることも多いので、まとめて買って冷凍するのがおすすめです。また、ラクワザでご紹介したとおり、簡単に干物を作ることもできるので、ぜひ旬のアジを使って美味しい自家製の干物作りにもチャレンジしてみてください。
構成・文/土田奈々子