こんにちは、島本美由紀です。連載34回目は「ひき肉(牛・豚・鶏)」。ひき肉はブロック肉などよりも傷みやすいので、購入した日に適切な方法で保存する必要があります。風味を損なうことなく上手に保存をして、いつでも新鮮で美味しいひき肉をいただきましょう。
美味しいひき肉(牛・豚・鶏)の選び方
nullひき肉は傷みやすいので、購入する際はしっかりと鮮度を見極める必要があります。
・パック内が水っぽいものはNG
ひき肉は時間が経つにつれ、肉から水分が流れ出てしまうので、パック内に水分がたまっていないかどうか、きちんとチェックしましょう。水っぽいものは、すでに鮮度が落ちてきている証拠ですので、避けるようにしてください。
・肉の色をチェック
新鮮な牛ひき肉は鮮赤色、豚・鶏ひき肉は淡いピンク色をしています。黒ずんでいるものや、色が濁った感じのものは鮮度が落ちているので避けましょう。
ひき肉(牛・豚・鶏)の冷蔵保存の仕方
nullひき肉をすぐに使う場合は冷蔵保存でかまいませんが、それほど日持ちしないので、すぐに使う予定がない場合は冷凍保存がおすすめです。
・水けをふき取って保存
未開封のものは、パックのままチルド室で保存します。パック内に水分が出ているものや、使いかけを翌日まで保存する場合は、ひき肉表面の水分をふき取ってから、ラップでぴったり包みます。保存袋に入れて中の空気を抜いて袋を閉じ、チルド室で保存しましょう。菌の繁殖につながるので、なるべく手で直接肉を触らないように気をつけてください。
ひき肉(牛・豚・鶏)の冷凍保存の仕方
nullひき肉をすぐに使う予定がない場合は、しっかり鮮度を保つためにも、買った当日に冷凍保存するようにしてください。なお、ひき肉は生のまま、もしくは調理してからの2パターンで冷凍保存することが可能です。
・生のまま冷凍する場合
ひき肉表面の水分を軽くふき取ってから、冷凍用保存袋に薄く平らに入れて、中の空気を抜いてから袋を閉じます。菜箸などを使って袋の中央に縦に筋を入れておきましょう。こうすることで、使うときに凍ったまま筋のところで折って取り出すことができるので便利です。
調理の際は、自然解凍してから使います。うまみ成分を含むドリップの流出を抑えて、解凍後も美味しくいただくためには、常温ではなくチルド室での自然解凍がおすすめ。急いでいて時間がないときは、流水解凍するといいでしょう。
・調理してから冷凍する場合
(牛ひき肉の場合)
牛ひき肉は炒めた玉ねぎや調味料などを入れてこね、ハンバーグだねにしてから冷凍することができます。ハンバーグだねにしたら、冷凍用保存袋に平らに入れます。空気を抜いて袋を閉じたら、袋の上から菜箸でハンバーグ1個分ずつになるように筋を入れ、4~6等分にしておきましょう。調理の際は自然解凍してから使います。
ハンバーグだねの生の状態ではなく、焼いてから冷凍することも可能です。焼いたハンバーグは、しっかり冷ましてから1個ずつラップで包み、冷凍用保存袋にまとめて入れて冷凍します。調理の際は自然解凍してから、もしくは凍ったまま煮込みハンバーグなどにして使いましょう。
(豚ひき肉の場合)
豚ひき肉は刻んだ長ねぎといっしょに炒め、塩こしょうで味付けしてそぼろにします。冷ましてから小分けにしてラップでぴったり包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍します。使う際は、自然解凍してからコロッケやチャーハンなどに利用するのがおすすめです。
(鶏ひき肉の場合)
鶏ひき肉は肉団子にして茹で、冷ましてから冷凍用保存袋に重ならないように並べて入れます。また、炒めてそぼろにしてから小分けにラップで包み、冷凍用保存袋に入れて冷凍しておくのも便利です。使う際は、どちらも凍ったまま加熱調理してください。
ひき肉(牛・豚・鶏)の保存期間の目安
nullひき肉は傷みやすいので、冷蔵ではあまり長く保存できませんが、購入した日に冷凍すれば、鮮度をしっかりキープしながら長期間保存することができます。
・冷蔵保存の場合の目安
未開封のパックのままでも、ラップで包んで保存袋に入れたものでも、チルド室で2日しか保存できません。2日以内に使う予定がない場合は、購入した日に冷凍保存をするようにしてください。
・冷凍保存の場合の目安
生のまま冷凍した場合は、約3週間保存が可能です。調理してから冷凍した場合は、牛ひき肉のハンバーグだねは約3週間、焼いたハンバーグは約2カ月、豚ひき肉のそぼろは約2カ月、鶏ひき肉は肉団子もそぼろも約1カ月ほど保存することができます。
ラクワザ!豚ひき肉で手を汚さずに簡単に餃子を作る方法
null家庭で作る餃子の美味しさは格別ですが、豚ひき肉や野菜などの具材を混ぜたり、皮で具材を包む際、手がベタベタに汚れてちょっと大変ですよね。次に紹介する方法なら、手が汚れないのはもちろん、具材を混ぜる際のボウルも必要ないので、調理や後片付けがグンとラクになりますよ。
・厚手のポリ袋が大活躍
餃子の具材を混ぜる際は、ボウルではなく厚手のポリ袋を使いましょう。ポリ袋にすべての具材を入れたら、そのまま外から手でもむだけ。具材がきちんと混ざったら、袋の角をカットして、生クリームを絞る要領で餃子の皮の上に適量ずつ具を絞り出せば、手もボウルも汚さずに餃子を作ることができます。
鶏ひき肉で肉団子を作る際なども、ポリ袋の中に具材を入れてもんでから、ポリ袋の角をカットすれば、そのまま鍋などに直接絞り出すことができるので、手を汚さずに簡単に調理ができます。
いかがでしたか? ひき肉はブロック肉などと違って傷みやすく、冷蔵保存ではあまり日持ちしませんが、買ってすぐに冷凍すればきちんと長持ちさせることができます。生のまま冷凍できますが、ある程度調理してから冷凍すると、さらに長持ちさせることができるだけでなく、解凍してそのまますぐに食べることもできて便利。ぜひ、試してみてくださいね。
構成・文/土田奈々子