「内祝い」の本来の意味
null「内祝い」には、もともと「幸せのおすそ分けをする」という意味があります。身内におめでたいことがあったときに、親族やお世話になった人、近所の人などに贈り物をして、幸せや喜びを一緒に祝うというものでした。
最近では、内祝いは「もらったお祝いに対するお返し」だと認識している人がほとんどです。ギフトを選ぶときは、「幸せのおすそ分け」という本来の意味を少し意識してみてくださいね。
また、内祝いの主役は生まれてきた赤ちゃん。なので、のしを付けて贈るのであれば、生まれた子どもの名前を書きます。ふりがなもふっておくと読み方も覚えてもらえてよいでしょう。近頃は紅茶の缶やカステラなど、品物自体に赤ちゃんの名入れができるものも人気です。赤ちゃんの名前のお披露目にもなる、嬉しいギフトですね。
ただし、のしは赤ちゃんの名前でも、内祝いを配送する場合の送り主は両親の名前になりますので、ご注意ください。
いつまでに?まとめてでいいの?出産内祝いのタイミング
null内祝いは出産後1~2カ月後を目安に
出産祝いのお返しは、まずはお礼状、そして内祝いの順に送ります。出産祝いを受け取ったら、お礼状をできる限り早く(数日中に)出すことで、お祝いが届いたことを相手に知らせます。友人など近しい相手なら、電話やメールでもいいでしょう。
お礼状の内容は、お祝いに対する感謝の気持ちを記します。「別便にて内祝いの品を贈らせていただきます」と書いておくと、あとで内祝いの品物が届くことを知らせることができます。
出産内祝いを贈るのは生後1週間から1カ月くらいの間がよいといわれていますから、そのお返しとなると、そのお祝いを受け取ってからさらに1カ月以内が目安になるでしょう。おおむね出産の1カ月後から2カ月後までということになります。
生まれてすぐにお祝いをもらった場合でも、急いでお返しする必要はなく、お祝いをもらった方々にまとめて贈ればよいとされています。
お祝いが遅れて届いたら?
生まれてすぐ贈るより、落ち着いてからと考える人がいたりして、出産後しばらく経ってからお祝いが届くことも珍しくありません。ひと通りお返しの手配が終わった後に出産祝いが届いた場合には、その都度、出産内祝いをお返しするのがよいでしょう。
産後のバタバタでお返しが遅くなってしまったら?
前述したように、お祝いを受け取ったら、まずは、電話、はがきや手紙でお礼を伝えます。お祝いが届いたことを相手に知らせてさえいれば、お返しは遅くなってもさほど気にはならないはずです。
内祝いは出産後2カ月くらいまでには贈りたいところですが、贈ってくれた人も赤ちゃんが生まれてすぐの大変さは理解してくれているはず。あわてなくても大丈夫です。
贈るときには、内祝いが遅くなったお詫びとともに簡単に近況を報告できるとさらに良いでしょう。
出産内祝いの相場と、ギフトを選ぶ際の注意点
null内祝いはもらった金額の2分の1~3分の1程度が目安
出産内祝いに限らず、慶事のお返しは半返し(2分の1)が基本です。しかし、お祝いが高額だった場合などは、お返しは3分の1程度で良いという考え方も一般的。出産祝いを贈った側からしても、若さゆえの経済力なども考慮して、必ずしも半返しでなくても気にならないという人も多いでしょう。自分のお財布事情と相談して、無理のない金額のお返しを選びます。
出産内祝いで避けたほうがいい品物
出産内祝いの品物にふさわしくないのは、弔事でよく用いられるものや、縁起が悪いとされるものです。
例えば、香典返しによく使われることから弔事を連想させる緑茶や、「縁を切る」につながる刃物、「苦」や「死」を連想させる個数(9、4)のセットになっているものなどは避けます。タオルは慶弔ともに使われますが、お祝いのお返しには明るい色や柄のものを選ぶとよいでしょう。また、紅茶や砂糖も問題ありません。
地域の風習やしきたりも様々ですので、両親や親戚などの年長者の意見も聞いてみるとよいでしょう。
また、出産内祝いに現金を用いることはしません、出産祝いとして現金や商品券をもらった場合でも、内祝いはやはり赤ちゃん誕生を知らせるお祝いの品物を贈ります。年長者や目上の人への内祝いでは特に気を付けましょう。
受け取ったお祝いへの感謝の気持ちを伝えると同時に、赤ちゃんの名前のお披露目の役割もある出産内祝い。産後の大変なときではありますが、新しい家族が仲間入りしたことを一緒に喜ぶ機会ととらえて、しっかりとマナーに沿った贈り物を選びたいものですね。