糖質低め&食物繊維たっぷりの健康野菜
null食物繊維はさつまいもの約2倍!
ごぼうは野菜の中でも食物繊維が豊富! ほかの根菜と比べてどの程度多いのか比較してみましょう。以下は100gあたりに含まれる食物繊維の量です。
- ごぼう 5.7g
- 長芋 1.0g
- さつまいも 2.8g
食物繊維の目標量は18~64歳の男性は21g以上、18~64歳の女性は18g以上です。ごぼう100gで1日当たりに必要な食物繊維の4分の1がとれる計算になりますね。食物繊維は日本人が不足しがちな栄養素なので、ぜひごぼうを上手に活用してください。
特に注目したいのはごぼう含まれる食物繊維の一種「イヌリン」。善玉菌を増やしてお腹の調子を整えたり、脂肪の吸収抑制する働きをしたり、食後の血糖値の上昇を緩やかにしたりする働きがあります。
気になる糖質量は?
ごぼう100gあたりは根菜類の中では低め。100gあたりに含まれる糖質の量で比較してみます。
- ごぼう 9.7g
- 長芋 12.9g
- さつまいも 30.3g
繊維が多いごぼうは歯ごたえが残るように大きめにカットすると食べ応えがでます。よく噛んでゆっくり食事することで食べすぎを防止する効果も期待できるので、特にダイエット中の方は調理の際、切る大きさも意識してみてくださいね。
ごぼうをおいしく保存する方法
null常温保存できる?野菜室に入れたほうがいい場合は?
売っているごぼうには洗いごぼうと泥付きごぼうがありますが、日持ちしやすいのは泥付きごぼうのほうです。ごぼうの香りとうま味は皮の近くにあり、泥付きごぼうのほうが風味や鮮度をキープしやすいとも言えます。
買ってきたごぼうは新聞紙に包み、立てて保存しましょう。傷などがなければ涼しい場所で2週間程度保存できます。暑い時期は野菜室で保管する必要がありますが、それ以外の季節は涼しい場所であれば常温で保存可能です。
一方、洗いごぼうを保存するときはラップに包み、野菜室で保管を。泥がないぶん乾燥しやすいので、2~3日を目安に使い切ります。
たくさん買ったごぼう、冷凍できる?
ごぼうは生の状態でも加熱した状態でもどちらも冷凍保存ができます。
生の状態で冷凍する場合は大きめにカット
生のまま冷凍する場合は大きめにカットしたほうが水分を保ちやすいです。ごぼうは水分が少ないため凍ったままでも包丁で切ることができます。大きめに切って冷凍し、使うときに料理に合わせて切ればOK。調理すると切り口が茶色くなりますが、アクによって変色しただけなので気にせずに食べて大丈夫です。
加熱してから冷凍する場合は小さくてもOK
ささがきや細切りなど小さめに切ったごぼうは炒めたり、茹でたり加熱してから冷凍すると水分が飛びにくくおいしく食べられます。冷凍する際は1回分ずつに分けておくと使いやすいくなります。
生の状態で冷凍した場合は自然解凍すると水分が抜けて食感が悪くなるので、凍ったまま加熱調理に使います。加熱してから冷凍した場合は自然解凍してから使っても、凍ったまま加熱調理に使っても大丈夫です。いずれの場合も1カ月以内に使い切るようにしましょう。
ごぼうをおいしく食べる下処理解説
null定番の切り方1:ささがき
きんぴら、炊き込みごはん、味噌汁など様々な料理に使いやすいごぼう。ごぼうの定番の切り方であるささがきは、包丁で鉛筆を削るように薄く切り落としていくだけ。
包丁は移動させず、ごぼうを回転させて切るのがコツです。包丁が苦手な方はピーラーを使ってもOK!ピーラーを使うと均一な厚さにできます。
定番の切り方2:細切り・千切り
細切りはサラダや炒め物に使いやすい切り方です。4cmほどの長さに切ったごぼうを縦にして端から薄切りにします。薄切りにしたごぼうを少しずつずらして並べて3mmほどの幅で切ったのが細切り。より細く切ったものが千切りです。
ごぼうの皮はむかなくてもOK!
ごぼうは皮の近くに香りやうま味が多く含まれているので、皮が薄い場合はよく洗ってから使えば大丈夫です。皮が厚くて口当たりが悪くなりそうな場合は、包丁の背などで皮を薄くこそげとる程度にしましょう。
あく抜きは必要?
ごぼうを切ると茶色く変色するのはごぼうに含まれているあくが原因です。切ってすぐに水につけることで変色を防ぐことができます。ただし、水にさらすとごぼうの栄養素も流れ出てしまうので、短時間にするのがポイントです。炒め物など変色が気にならない料理の場合は、あく抜きをしないで使うことができます。
撮影:田中麻以(小学館)
【参考】
・文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」
・農林水産省「北陸農政局」今月の園芸特産作物:2月 ごぼう
https://www.maff.go.jp/hokuriku/seisan/engei/tokusan201502.html
・On the Presence of Inulin and Oligofructose as Natural Ingredients in the Western Diet Jan Van Loo et al.
Critical Reveiews in Food Science and Nutrtion, 35(6):525-552(1995)
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維の必要性と健康
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
・厚生労働省「e-ヘルスネット」食物繊維
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-016.html
・安藤雄一ほか「ゆっくりとよく噛んで食べること」は肥満予防につながるか?ヘルスサイエンス・ヘルスケア 2008; 8(2): 54-63.
http://www.fihs.org/volume8_2/article8.pdf
・「新・野菜の便利帳」板木利隆監修 高橋書店
(最終参照日 すべて2020/11/16)