ママの水着問題
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大きいおともだち
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山田シャルロッテです。
みなさま、この夏は水着を着ましたか?
筆者は着る機会なく終わりそうです。実は筆者、海水浴やプールなど、水遊びが大好きなのですが、ここ数年は水着を着ない夏も増えてきました。理由は……
1:屋外での水遊びが好きだけど、暑すぎてキツい
2:中年の体で、好んで水着になりたくない
2については、最近は「体型カバー」というキーワードの水着がたくさん売られているものの、アラの見え方がゆるくなるだけで体型そのものが良くなるわけじゃないですから、なるべくならば着たくないです。
そんな筆者でも、わが子が小学生になるまでは、プールや夏休みの子ども向けイベントのつきそいを、暑さに負けずにがんばっておりました。そうした時に遭遇する「自分が子どもの頃には見なかった現象」が、今回のマンガに描いた「子ども向けイベントに『推し活』で来る大人たち」の存在です。
いや、もしかして、筆者が子どもの頃にも、すでにいたのかもしれません。しかし「自分が子どもだからイベントに夢中で周りが見えない」という熱中状態を差し引いても、そういう大人の人数は、今よりだいぶ少なかったはず。なぜならば、昔は『推し活』なんて前向きな言葉はなく、「子ども向けコンテンツに夢中になるような大人=オタク族」だったからです。「オタク族」というのも昔はずいぶんネガティブなイメージでしたが、この言葉が出る以前のそれ系の人については「専用の言葉すら存在しない趣味を持った人=社会的に異様」くらいの厳しさだったと思います。
実は筆者も、漫画を仕事にしているくらいですから、けっこうなオタク人生を歩んでまいりました。「オタク」がネガティブワードだった頃から、当時は完全に「子ども向け」だったアニメ映画の封切りを心待ちにし、初日に勇んで見に行く大人……という時代も歩んできました。でも、その頃は「自分は映画館内でもマイノリティだから、こっそりしよう」と、なるべく存在感を消す努力をしておりましたし、同好の士以外には、自分がオタクであることを隠していました。それが、まさか、こんな時代がやってくるとは……ありがとうクールジャパン(気温はクールからどんどん遠ざかっていますが)。
と言いつつ、子ども向けイベントで『推し活』している大人たちには、スタッフさんから「大きいお兄さんお姉さんは、こちらのエリアでお願いしま~す」的な整理があるケースも多いです。でもね、そんなの「大きいお兄さんお姉さん」の参加がありえなかった時代から見れば、だいぶ温かい。時代の恩恵を享受しつつ、『推し活』は節度を持っていたしましょう。

ライター&イラストレーター・漫画家。1児を高齢出産後、都内で子育て中。
仕事をしながら子どものお稽古事やスポーツ活動の委員、PTA活動などもけっこう参加するので、ママ友多数。